此花のアニメ&漫画タイム

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”太公望”をやりたくない姜子牙の真意とは…?第4話感想 封神しない演義 ASUKA1月号(2015年11月発売)

此花(このはな)です
 
今回はASUKAに連載している”封神しない演義”の第4話の感想を書いていきたいと思います
 

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 今回の表紙は姜子牙(太公望)!
”「冗談めかした言葉の底に隠している真実は…?」”
 
4話は姜子牙が「太公望」やりたくない理由が明かされます。
封神しない演義を知らない方はこちら

konohana19.hatenablog.com

 前回までのあらすじ

中国の神怪小説「封神演義」が大好きな母親に女一つで育てられた、大和さき。普通の女子高生だけど何故か人並み外れた怪力の持ち主で、それが原因(?)で初恋すら未経験のちょっぴり悩めるお年頃(母親譲りの貧乳も悩みのひとつ)。
 
ある日、物置で探し物をしていたさきは、母親の封神コレクションとおぼしき古い巻物を見つける。固い紐を解いた途端、どういうわけか水の中にワープ!意識を失ったさきが目覚めた時、添い寝(?)していたのは、さきを助けた(というか、釣り上げた)謎のイケメンだった。
 
話をしていくなかで、そのイケメンが「太公望(姜子牙)」でお供の騎獣は「四不像」だと知る。信じたくない状況だが、さきがワープした先は古代中国の「殷王朝」、母親が大好きな「封神演義」の世界だった…!!
 
「現代日本に帰りたい」と姜子牙に告げるさきだが、姜子牙は面倒くさがって協力したがらない。それどころか、姜子牙は「太公望」の名が嫌いで、そんな面倒なお役目は無理だと言い切るほどのダメ人間だった。しかし、「元の世界に帰る手がかりがない訳でもない」という姜子牙の言葉に期待するさき。
 
その手がかりを聞こうとしたが、突然現れた易者と兵士に「殷王朝を滅亡させる太公望だな!」と言われ、囚われてしまう。
 
囚われの身となった二人は、宝貝(パオペエ)の副作用で精神汚染された易者に殺されかける。さきの怪力で宝貝を破壊し難を逃れるものの、今度は姜子牙の弟弟子、申公豹が現れた。申公豹は、暇つぶしの為に易者に宝貝を渡し、姜子牙たちのピンチを面白がっていたらしい。
 
姜子牙が「私の太公望です!」と離したがらないさきに興味を持った申公豹は、さきに絡むも投げ飛ばされる。宝貝の副作用で痛覚がないはずなのに、さきの攻撃で痛みを感じた申公豹。
 
久々の痛みにドMと化し、自分の首さえさきを差し出す始末。驚いたさきは首をぶん投げ、残った胴体は申公豹の騎獣の虎が回収し、どうにか一件落着(?)。姜子牙といい申公豹といいさきには宝貝の副作用を無効化する能力があるらしい…?
 姜子牙はますます「自分の代わりに太公望に」とさきに迫る。
 
気絶した易者と兵士を黄飛虎の元へと運ぶさき。黄飛虎に事件の顛末と、さきが日本からワープして来たことを説明すると理解を示してくれる。
殷王朝を滅亡させるという太公望に捕縛の御触書が出回っているらしいだが、それは一部の官吏が私腹を肥やすために流した噂なのでは…と踏んでいた黄飛虎。
 
黄飛虎はその話が何処まで浸透しているか調べるため、家族を連れて西岐にきていたのだ。黄一家の団欒や黄飛虎の妻・賈氏の優しさに触れ、日本に残してきた母親を思い出す。元の世界に、家に帰りたい…賈氏の胸で号泣するさきの姿を見た姜子牙はーー。
 
今回の話は少し短めで姜子牙の本心が見える回です
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 「はー!いっぱい泣いてお風呂に入ったらスッキリしちゃった
 (黄家の皆さんは良い人たちばかりだなー♡めげてばっかりもいられないものねーー)」
自分の部屋に戻る直前
 
「よーーしっ、
 今日はぐっすり眠って明日に備えよう」
さきに与えられた部屋に入っていくと”姜子牙”がいた
「人のベットで何をやっているのかな?」
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 「うーん、あと五………十年♡」
何故、年単位(笑)!?
むかっときた”さき”はでこぴんを放つ
 
「うう…さきのデコピンは殺人級です」
痛そう…(笑)
「勝手に人のベットで寝てるからよ」
さきは姜子牙にそういう
 
「いやぁ、さきに話したいことがあってお茶など用意して貰ったのですが、
 待っている間にウトウトと…」
そんな時間で居眠りするか(笑)
「(小学生か!)」
 
「あれ」
さきは姜子牙の飲んでいるものが自分と違うことに気付く
「それ、お酒?
 夕食の時に一滴も飲んでなかったから、お酒嫌いなのかと思った」
 
「ああ、これは、あまり強い方ではないので、
 慣れた相手の前でしか飲まないようにしているんですよ」
「ふぅん」
 
「(…ん? つまりちょっとは私に親しみを持ってくれてるのかな)」
ちょっぴり嬉しい気持ちになる
「さき」
姜子牙はさきをよぶ
 
「うん?」
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 「私に惚れてください」
え!?
「…は!?」
 
「私なりに君を帰さない方法を考えてみたんです。
 女の子が異世界へ飛ばされーー」
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 「キャ☆一体ここはどこ!?」
「一人で心細いなクスン…」
「でも、素敵な王子様に助けられちゃった♡」
 
「彼の為にこの世界で頑張るぞ☆」
「――…と言った感じに」
姜子牙が言ったの(笑)えぇ…
 
「(あまりのあり得ない展開に
 少女マンガ風に脳内再生しちゃった)」
(笑)さきちゃん。
 
「いける!」
堂々ガッツポーズをしながら、姜子牙は言った
「いけるかっ!!」
即座につっこみ!
 
絶対いけないよ…。
あんなにやる気のない姜子牙を惚れるか!
 
「何故っ!!?」
そんな言葉にショックをうける姜子牙
「(そのヒーロー的フラグを「めんどい」の一言で
 バキバキに折ってみせて、なに言ってるんだこの男)」
確かにな、一番最初折ったのは姜子牙だ
 
「何でそんなに私に帰ってほしくないのよ」
さきが質問を投げかけると
「ご覧のとおり…
 私には微塵もやる気がないのです」
 
「(うん、それは知ってる)」
「だからって、私が代わりに
 『太公望』なんて出来るわけないじゃない」
さきは言った
 
「むしろ、私はさきにしか出来ないと思っています」
どうして?姜子牙
「どうして?」
 
「さきはこの世界の『天命』に
 縛られていない存在だからです」
天命…
 
「『天命』?そんなの心の持ちようでしょ?」
不思議そうな顔するさき
「……………なるほど…。
 どうやらさきの世界とこちらの世界では価値観から違うようですね」
 
「そのような考え方が出来ること自体、
 凄いことなんですよ」
姜子牙は言うが、さきは分からないようで
「?」
 
「こちらでは受命思想が当たり前です」
「受命思想?」
受命思想がわからない(笑)
 
「『天命』つまり、
 「天が与えた命令には逆らえない」という考え方です」
ふむふむ
 
「天が勝手に人の運命を決めちゃうってこと?
 でもそんなの、どうやってわかるの?」
さきが聞く
 
「『天命』が記された物は石碑や書物など様々ですが、その殆どは仙人界に封じられています。あまり正確ではありませんが、人は『天命』を占で知ります。天文や易など……。
 例えば、占の結果、「明日私が死ぬ」と出たら、その通りになるのです」
「ええ…」
 
「(占で自分の死期が分かっちゃうなんて…なんか嫌だな…)
 それって、避けられないの?」
 
「『天命』は鎖状に他者と絡み合っているので、
 たとえ一日逃げ延びたとしても結局は死の筋道に戻されてしまいます」
なるほど…
 
「…仙人でも?」
さきの問いに姜子牙は
「天からみたら仙人も人間も動植物もそう違いはありませんよ」
 
「でもそれだと、私だって
 『天命』で繋がっているんじゃないの?」
「……いいえ。さきがこちらに来てすぐ君を占おうと試みましたが、
 何ひとつ占えませんでした」
 
「占えない…?」
「卦が出なかったのです。
 …つまりさき、君には」
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 「この世界での定められた道(天命)が無いのです」
天命がない、か。だからこそ、太公望をやってほしいってこと?
「……どうして…?」
 
「さきが異世界の人間だからですよ」
それが考える一番の理由だろうけど…
「世界が違うから『天命』が…ない…」
「そうです」
 
「まぁとにかく、この世界の住人と『天命』は
 切ることの出来ない関係だということはわかりましたか?」
姜子牙がそういうと、さきはうなづいた
 
「実感は沸かないけれど…なんとなく理解はした…」
「十分です」
 
「『天命』は他者と関われば関わるほど複雑に絡んでいきます。だからこそ、私は全てのものと関わりを絶ち、あの庵に引篭もりました。
太公望』という『天命』から全力で逃げるために!」
胸を張って言う姜子牙
 
「(言葉だけ聞くと、
 もの凄く情けなく聞こえる不思議…!)」
さきは思う
(笑)確かに…
 
「でもさっき逃げられないって…」
「ええ…所詮は時間稼ぎに過ぎません」
 
「どうして子牙はそんなにも
 『太公望』を嫌がるの?」
さきは問う
 
「そうですね…
 さきの世界は『太公望』はいますか?」
 
「え…うーん? 何千年も昔にいた…のかな。
 私の世代ではそんな伝承が残っているわ」
(まさか『封神演義』って本になって大まかなあらすじ知ってます、
 なんて言えないし…)
 
「それに仙人や道士もいないわ」
「ふむ…では『太公望』に
 どのような印象を持っていますか?」
 
「印象…」
さきは考える。思い出すのは母の言葉だ
”―…ねぇねぇさきちゃん。『太公望』って凄いのよ
 
「国が荒れそうになった時、仙界から現れて人々を助け導いて、
 新たな王朝を建てる為に尽力した。
 英雄…とか」
 
「英雄…ですか。確かに戦に勝利し、
 新王朝を建てた者はそう呼ばれるのでしょうね」
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 「新王朝にとっての邪魔者を殺せば殺すほどに…」
すぅっと冷めたような表情で姜子牙は言い放った
逆に考えればそうだな、それが王朝移り変わりの現実だ
 
「殺…す?」
「新しい王朝を建てるということは新王朝が旧王朝を倒すこと…
 すなわちその戦によって沢山の命が犠牲になるということです」
 
「…でもそれなら尚更、『太公望』が出来る限り
 血が流れないように頑張るところじゃ…?」
「いいえ、
 既にその戦で死ぬ者は決まっています
それは…辛いお役目すぎる
 
その姜子牙の言葉にはっとするさき
「あ…『天命』…」
「…そしてそれを記した書が『封神榜』です」
 
「封神…榜」
「『太公望』のお役目はその死の目録に名を連ねた者達を殺し、
 その魂を神に封じることなんですよ」
 
「(これが封神をするということ……?
 なんだか酷く捻じ曲がった理不尽さを感じる…)」
「…子牙はそんなの納得できるの?」
 
「納得しようがしまいが結果は変わりません…。ただ私が『太公望』の『天命』に従った瞬間、彼らは死へと導かれる。
 『太公望』は死の引き金なのです」
死の引き金…
 
「(…ああ、そっか…。子牙が事ある毎(ごと)に「めんどう」って言って動かなかったのは出来る限り『天命』から遠ざかろうと…
 『封神榜』の死の目録から足掻いていたんだーー。あの庵でずっと…)」
さきは思う
 
「正直…私には『天命』に縛られない君が羨ましい
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 さきならば、その者達の天命(死)の鎖を絶ち…
封神しない『太公望』になれるかもしれない」
姜子牙は言った
 
「(私だったら…
 死ぬ運命の人を助けられるかもしれない…?)」
さきは思う
 
「(――…でも、もし助けられなかったら…?)」
その可能性に頭がいっぱいになる
「……っ
 (無理だ…誰かの命を背負うなんて出来ない…
 私は何もしてあげられない)」
 
「私には出来そうにない…。…ごめん…」
うつむいて、さきはつぶやいた
 
すると、姜子牙はぽんっとさきの頭に手を置いた
「…重い話をしすぎましたね。
 さきが謝る必要はないんですよ」
子牙…
 
「ごめんね…。
 (ただの高校生の私にそんな大それたこと、出来るわけない…)」
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そんなさきの様子にわしゃわしゃと頭をなでる子牙
「わっ」
なんかこのシーンが好きでちょっとピックアップした
 
「さっ、今日はもう寝ましょうか」
切り替えて姜子牙は言う
「大丈夫。明日にはちゃんと君を元の世界へ帰してあげますよ」
 
そう言ってさきの部屋から出て行った姜子牙
「まぁ…普通、そうだよな」
部屋の外で四不像が子牙に言う
 
「ははは、ふられてしまいました」
軽く明るく笑いながら言った
 
「お前、さきに残ってほしい理由、
太公望』になって欲しいってだけじゃないだろ」
四不像は言う
 
「さぁ…?どうでしょうね…」
はぐらかす姜子牙だった
 
この展開…どうなるんだろう?
子牙が言う”帰れる方法”なんだろうね
『天命』から逃れたい、か…
 
そういうお役目で未来も全部知ってたら、それはやる気というか…動かなくなるのは分かるけど、なんか…まだ強い何かが欲しい。
もうちょっと子牙のこと知りたいな
 
ここまで読んでくれてありがとうございました!
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