此花のアニメ&漫画タイム

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航海に出たチャグムは独断で針路をロタ王国へ!全ては民の為に…第2回「罠」 感想 精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神

此花(このはな)です

今回は精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神の第2回「罠」の感想を書いていきたいと思います

第2回「罠」
あらすじ
バルサ綾瀬はるか)がアスラ(鈴木梨央)と身を潜める小屋に呪術師スファル(柄本明)が現れ、アスラは怒りで人々を殺す力を持っており、誰にも救えないと忠告する。それでもアスラを守ろうとするバルサだが、薬を盛られたのか意識が遠のいていく…。

一方、サンガル王国救出の航海に出たチャグム(板垣瑞生)は、タルシュ帝国に対抗するには隣国との同盟が必要と祖父のトーサ(伊武雅刀)に訴え、針路をロタ王国に向けさせた…!

公式より
第2回「罠(わな)」|精霊の守り人 悲しき破壊神|NHK大河ファンタジー

今回の第2回のメインはチャグムのお話。
罠、という題名はチャグム側の意味だったんだな…。
第2回の予告で3回のシーンも入ってたのか……色々と勘違いした。

あらすじで独断で針路をロタ王国に変えたという言葉にびっくりしたけど、チャグムがあそこでロタ王や南部大領主に会う意味があるんだろう。というか、あると思う。
タルシュ密偵のヒュウゴやサンガル海賊のセナのシーンがあって、びっくりした。この情報をここで入れるんだ(笑)って。

あきらかに”天と地の守り人”の話をやるという前提でやってるんだなって分かる。
早くヒュウゴとチャグムのシーンみたいなぁ、後、バルサとヒュウゴのシーンも。

バルサ側の話はアスラの精神状態、カミサマの心酔や母様を殺した奴らへの憎しみが強く伝わって来たなって感じでした。チキサはアスラの異常さっていうのを隠そうとしてるのが悲しくて、ただ妹を守りたいだけなんだなぁって。

さて、本編の感想へ行きましょうか!
最初はロタ王国南部・ツーラム港
まさかのヒュウゴとセナシーンでした。インタビューで言ってた通り、すごく色っぽい男になったなぁと思いました。

「新ヨゴ国はサンガル王国に援軍を送るようです」
セナはヒュウゴに報告する
「主力の軍か?」

セナは持ってきた手紙をヒュウゴに手渡す
「これを。新ヨゴ国の王宮から預かってきました」
「……内通者か」

手紙を読むと、面白そうな笑みを浮かべるヒュウゴ
「一隻か。面白いものが送られてくる」
「面白いもの?」

「新ヨゴ国の皇太子さまだ」
ここで重要なのはヒュウゴに新ヨゴの王宮から情報が来たということ。
つまり、新ヨゴ国の内部に内通者がいる事がここで判明しています。しかも、王宮の上層部の人間にです。

セナがチャグムが皇太子ということを最初から知っている設定にいるのにちょっとびっくり。どうせバレるのでいいのか、と思う。
けど、原作と違って、セナにもそういう内密の手紙に触れされるんだ、と驚いた。約束を守る女だから、まぁいいのかなとも思ったけれど。

こんなシーン、原作にないけどね。
最初のヒュウゴが短刀を叩き落とすシーンは蒼路の旅人で読んだことあるけれど、これは微妙に違うなぁ…。場所は新ヨゴ国だったはずだし、セナが狙ったのはサンガルの密使だったはず。それをうまく新ヨゴの情報流しシーン替えたのかな。
ヒュウゴが準備をしていたというのは後にヒュウゴ自身が言うけれど。

最初にあえて入れることで、
何か得体のしれないものがやってきているって印象をうけるのかなって思う

場面が変わり、ロタ王都
シーハン王弟とヨーサム王の鹿狩りの話はヨーサムの体調不良で中断される
その後にチャグムから密書が来た、という情報が来てまたびっくり

しかも、この時点でヨーサム王はチャグムと帝の不和に気づいてらっしゃるし
ヨーサム王の体調不良があるから、ヨーサムがイーハンに対して後を継ぐように言うのも仕方がない。それを分かっているから、イーハンも……。

記憶の片隅のヨーサム王の体調不良の原因がロタ王家代々の病気だったかどうかが自信がない。
だからこそ、ヨーサム王が自分の死んだ後の事を考えている、だったはずなんだけど……

チャグムから来たのは
タルシュ帝国の侵攻の危機に、同じような危機の立場にあるロタ王国と同盟を結びたいというものだった。

しかしそれが密書で届いたということは帝の意思に反しての可能性を上げるヨーサム王
「新ヨゴ国は帝と皇太子では考えが違うという事ですか」
イーハンはいう

「それは、我らとて同じことだよ、イーハン。
 タルシュ帝国を敵と見なすか、味方と見なすか。北部と南部とでは考え方が大きく違う」
「はい……」
豊かな南部と貧しい北部。その間をたもつのがロタ王家

「頼むぞイーハン」
ヨーサムが急にそんなことを言い出す
「それを一つにまとめていくのはこの先はお前しかおらぬ」

「兄上……そのような事は仰せになるな」
そう、イーハンは言う
再び、せき込むヨーサムを心配し、イーハンはそばにやってくる
「兄上! 兄上…大丈夫ですか」

「あの女にこだわりすぎるな」
言い放つヨーサム
それは祭儀場で見たトリーシアという女性の遺体

「おまえはかつて、タル人の女と恋仲だったことは南部のものにも知れ渡っておる。
 お前にとってはくだらぬ中傷あっても、そういう差別や憎しみに人の心は支配され続けるものだ」

「……わかっております」
イーハンはそう答える
トリーシアとのシーンはいつやるんだろう…?とそればかりに気になってしまう。ああいうシーンが動画であるのなら、やるのは決定なんだろうが…

場面が変わり、タンダやバルサたちが隠れている家
そこへスファルさんがやってくる。
「良くここが分かりましたね。やっぱり、あの鷹にあなたの魂がのってました。
 流石にあなたの目から逃げようがありませんね」
タンダは言う

鷹に自分の魂をのせることで、鷹の目が自分の目となる。
「逃げる必要などないのだよ、タンダ。
 君達にわかってくれるまで、私は側に居るだけだ」

「何が分かるというのです?」
バルサはスファルに問いかける
「あの子たちをあなたは、何から守っている? 
 何から救ってやれるというのだ」

一方、アスラは謎の人物・スファルの登場に戸惑う
「あの人は誰?」
「…分からない。けど、ロタ人だ」
兄・チキサが答える

「なら、悪い人?」
アスラは言う
その問いに答えられないチキサ

「あの子たちは……いや、あの妹は普通ではない。
 ロタ王国の王都にある祭儀場で、あの子たちの母親は処刑された。そして、その場にいた兵士たちは皆殺しにされていたのだ」

「子供の足跡が二つあった。だが、子供の躯はどこにも見つからなかった。
 だから、私はそれを追ってきたのだ」
スファルは説明する

「王宮の命を受けて?」
バルサはつぶやく
「我々はカシャルだ」

「カシャル?」
「古来より、王宮で陰で仕えている呪術師だ」
スファルは言う

「あの子を殺せ、と命じられたのか」
バルサはそう言うが、スファルは
「これはあなたが助けた精霊の守り人とはわけが違うのだ」

「どう違う?」
バルサは言う
「タルの民には特別な力を受け継いで生まれる、異能者が時々現れる」

「それはナユグのことですか?」
タンダが聞くと、
「君たち、ヤクーがそう呼ぶものは我々はノユークと呼ぶ」

「それならあの子もチャグムと同じだ」
バルサが言うが、スファルは否定する
「違う! それは全然違う」

「ノユークはこの世に豊かな恵みをもたらしてくれる時もある。だが、この世に恐ろしい災い、破壊をもたらすものが住む異界のものでもある。
 タル人はそれを神と崇めているのだ」
スファルさんが選んで言葉を発している雰囲気がある。言ってはいけないこともあるしな

「やめてください!」
チキサが家の扉を開けて、飛び出してくる
「妹が目を覚ましました。お願いです、妹が怖がるので争わないでください」

「争ってなどいないよ、チキサ。話していただけだ」
そっとチキサを立ち上がらせ、優しく言うタンダ
「私はそろそろ引き上げるとしよう」

「スファルさん、心配してくれてありがとうございます。
 私達もこの子たちとよく話し合ってみます」
タンダはそう、スファルさんに言った

スファルがいなくなった後、4人は夕食を食べ始める
「チキサ、これからどうするんだ? 
 どこか行くところにでもあるのか?」
タンダがそう聞いた

すると、チキサは首を振る
「ロタ王国にはタル人だけで暮らしている所も…」
「何処にいたって、アスラがロタ人に見つかれば…」
チキサが言いかけ…

「大丈夫よ。その時はまた、カミサマが助けてくださる。
 私達にはカミサマがついているのよ」
自信たっぷりにアスラが言った
「どんな悪い人が来たって、きっと助けて下さるわ」

「アスラ、そのカミサマというのは…」
タンダがアスラに聞きかけると、チキサが慌てて口を挟む
「妹の中で、カミサマはお母さんなんです。優しい母さん、そのものなんです。
 だから、優しいままで居させてあげたいんです」

「僕がそうするようにしますから、
 アスラを、妹をどこにもやらないでください!お願いします!」
チキサは頭を下げた
チキサ……

「うん、わかった。とりあえず、食べよう!な?」
チキサの言葉にうなづいて見せるタンダ

カミサマはお母さんそのもの、か……間違ってはいないんだよな。
アスラはお母さんの言うことを信じているから…。

この流れだとスファルさんの言葉と相まって、恐ろしい神を信仰している感が出てるなって思っちゃった。アスラはそう思ってるかもしれないけど、チキサは……

タンダはもう一回、食べようと食べ物に口付けた時、ある事に気づく
「よせ! みんな、食べるな」
火にかけていた鍋を地面に落とした
さっき、スファルさんの登場も”罠”だったのか

カシャルたちはバルサたちの元へ急ぐ
その場所へつくと、眠っているアスラやチキサを担ぎ上げた

眠っていたバルサは目を覚まして、カシャルたちと戦い始める
カシャルたちは幻炎を使い、バルサを惑わす
そのせいで、劣勢状態で戦うバルサ

「”大丈夫だ。これは幻影だ。
 バルサ、お前の好きにしろ”」

そっとバルサの両目をふさぐタンダの声
原作にもあったけど、なんか不思議な感じ。

”「アスラを救ってやれ。……行け!」”
タンダの声の直後、バルサは走り出し、
馬に乗ってシハナの馬に追いついた

馬に乗りながら、戦闘は凄いなぁ…
後は地上に降りて、短剣VS短槍だったけど

アスラを奪い返し、馬に乗って逃げるバルサ
アスラが起きて戦うのを極力避けてるんだろうな。アスラを眠らせる事が大前提
シハナがすぐにひく理由はそれかな

「お兄ちゃんは……?」
バルサと一緒に逃げてきたアスラは聞く
「たぶん、捕まった」
「え?」

「大丈夫。タンダとチキサは殺されない。
 あたしとあんたを捕まえるために、人質にされるだろう」
バルサは言う
バルサとアスラの二人旅がようやく始まるなぁ……

場面が変わり、海上(チャグム)
トーサ大提督と二人きりでチャグムはある提案をした
ロタ王国に立ち寄りたい、というもの

「どうしてもロタ王に会いたいのです。
 ……ロタ王に密使を差し向けました」
チャグムが言うと、少し驚いた様子のトーサ大提督

「タルシュ帝国と共にたたかう気はあるか、と。
 その返事をどうしても、直接ロタ王から聞いておきたいのです」

「それがもし、父上を裏切ることになるなら……
 私と一緒に謀反人になってもらえませんか? お爺様」
チャグム……その覚悟でその提案を

だが、祖父の返事はなく、船上の甲板へ出て行った。
「これより、私の一存よりロタ王国へ向かう!」
その選択に感謝するチャグム

それを聞いたシュガはチャグムに意図を問うが
「どういうことですか?」
「シュガ……それが私の願いだ」
チャグムは言った

帝の密偵である狩人・ジンとモンもその船に乗っており、モンがシュガに意図を問う
「ロタとはどういうことです」
「分からない。しかし、帝の影と呼ばれる狩人まではついてくれることはこんなに心強いことはない」

「頼みがある。
 なんとしても皇太子を守ってくれ」

シュガは狩人たちに言った
狩人の目的はもう分かるよ、チャグムの暗殺だろう?もし、皇太子が新ヨゴにとって、悪い存在になった時、殺すように密命を受けている

一方、ツーラム港にいたヒュウゴたちはチャグムがのる船を発見していた
「何を考えているんでしょうね? 新ヨゴ国の皇太子は」
セナはいう
「我々も出航を遅らせるしかないようだな」
ヒュウゴは言った

ツーラム港についたチャグムたちは南部の大領主スーアンと対峙する。
兵士と一緒だった為、わざわざ出てきたらしい
最初はトーサ大提督が対応するが、途中でチャグムが名を明かした
わざわざチャグムが名を明かすのはそりゃ驚くよな

「私はロタ王にぜひともお目通り願いたく、参上した次第です」
「なんと、わが陛下に?」
「はい。早急にお取次ぎ願いたい」
素直にロタ王にお目通りがかなったのはやっぱ、密書のおかげかな?

場面が変わって、ロタ王の部屋
二人っきりで話すことになるチャグムとヨーサム
「お目通り叶い、光栄に存じます、陛下」

「殿下には誠に驚かせられてばかりおる」
ヨーサムは言う
「数々のご無礼、お許し願います」

「お父上の帝はそなたがしている事をゆるしておられるのか?」
その問いにチャグムは正直に答える
「いえ、私は父に背いて、ここにおります」

「本来であれば、まっすぐサンガル王国へ向かねばなりません。
 サンガル王国の援軍として、タルシュ帝国に戦う為に行くのです!」
チャグムは言う
 
「ロタ王国にとっても、タルシュ帝国のサンガルへの侵攻は脅威とうつってると存じますが、我が新ヨゴ国と同盟し、タルシュ帝国と戦うご意志はおありでしょうか?」

チャグムの言葉を聞くと、ヨーサムは口を開いた
「答えを聞く為にわざわざ……
 そなたは父の帝に逆らい、身の危険を顧みず、我がロタに立ち寄られたか?」
「はい」

「そのそなたを戦に送り込んだというのか」
ヨーサムはいう

「誠に、無礼を承知の上で申し上げます。
 陛下のお言葉次第で、我が父の心も変わりましょう」
チャグムはそう言うと、ヨーサム王にひざをおり

「どうか、我らと同盟する御意志を。お示しください!」
頭を下げた

そんなチャグムの行動にヨーサム王は立ち上がり、
チャグムの目線に合わせ、ひざをおった

「サンガル王国には援軍の要請は来ておらんが、違う要請が我がロタ王国に来ておる。
 タルシュ帝国からだ」

その情報をチャグムへ…
「タルシュ帝国から?」

「ロタ王国南部のツーラム港を
 タルシュ帝国の交易の為に開港してくれ、と。」
その話にチャグムは罠だと叫ぶ

「それは罠です!殿下。 
 開港などしたら、たちまち北の大陸に攻め込る格好の足場とされましょう」

「だが、南部のものたちは皆、この要請を受け入れたがっているのだよ。
 タルシュ帝国と手を組むことこそ、利があると考える者のいるのだ」
ヨーサム王はそうチャグムに語りかけ、立ち上がった

「したがって、今すぐ殿下の味方になるとは答えられぬ」
その答えに打ちひしがれるチャグムだが、続けてヨーサム王はいう

「されど」
チャグムを立ち上がらせる
「これで私と殿下の絆は深まった。その事だけは、信じてもらいたい」

「陛下……」
「よいか、命を決して無駄にしてはなりませんぞ、殿下」

「また必ず、このロタ王をたずねて下され」
ヨーサム王は言った

この情報のやり取りは結構重要だと思う。
この世界の情報伝達はそんなに発達してないから情報戦が命となるだろう、この後も

私もチャグムの選択は悪くないなぁ、と思うんだ。
今後、再びロタへ来る時まで

それと、水の民の群れが新ヨゴ国へ向かっているのをチャグムが見ているのが気になる。あれはナユグの春の到来の予兆か…

場面が変わり、捕まったタンダやチキサを助けるスファル
タンダ達に盛ったのは”眠り薬”だと。
だから、この水を飲めと言うが、チキサは拒否する

一方、バルサたちは遊牧民たちが住む所へやってきていた。
これは住むというか、一時に住む場所って表現の方が良いかな?

馬を売って、一夜の宿と食事を貰う
物々交換?

場面が変わって、チャグムはトーサに起こされる
それは船の軍団がチャグムのいる側にやってきたためだった

サンガル王国司令官・オルランと面会するトーサだが、やはり予想していた通り、
サンガルはタルシュの手に落ちていた。

そちらの船員はサンガルの船に移れ、というオルラン
それが意味するのはサンガルの捕虜になれ、と。

「この海で生まれ育ち、最強の海の戦士であるあなた方がなぜ……
 陸の帝国などの軍門に下ったのです」
トーサはそう言うと、オルランは

「あなた方はまだタルシュを知らない。
 武力はもちろんのこと、財力、知力、交渉力、どれをとってもタルシュは大国です。あなた方を捕虜とし、タルシュ帝国に引き渡すことで我らは真正を示すことになるのです」

「そして、新ヨゴ国は無傷のまま、服従する気を得られるでしょう」
その言葉にトーサは
「我が国は服従しません!」

「無駄死にをなさるな、トーサ閣下。
 捕虜にならなければ、我らがこの船を沈め、
 もっと巨大なタルシュ帝国軍が新ヨゴ国に向かうだけです」
オルランは言う

「……わかりました。
 望み通り、捕虜となりましょう」
トーサはそれを受け入れたのだった

チャグムは船室でトーサに怒る
「何故だ!何故くだった!
 捕虜になる事は負ける事だろう!?」

「だが、血を流さない為です」
トーサは答える
「捕虜になることのほうが無駄だ! 無駄な生き方だ!
 …私は皇太子だ。皇太子として、こんなに恥ずかしいことはない!」

「ですから、これをお召しになっていただきたいのです」
トーサが差し出したのは兵士の服
「一人の兵として、今は耐えて頂きたい」
その言葉に黙るチャグム

「殿下……私もトーサ大提督に同意します」
シュガが口を開いた

祖父・トーサに兵士の服を着せてもらうチャグム
「殿下、私はこの船に残ります」
トーサはチャグムに言った
「何言うか。残ってどうするのだ」

「敵に人命をあずけても、
 この船だけは奪われるわけにはまいりません」

「船の為に死ぬのか?」
そう問うと、トーサは言う
「もとより覚悟の上です」

「駄目だ! 諦めるなと言ったではないか!」
チャグムは叫ぶ
「諦めではありません。それが、私が使命です。
 殿下は、生きることが使命です。我が国を、民を、生き延びさせることが使命です」

涙を目にためながら、チャグムはトーサの両手をつかむ
「それなら、トーサも死ぬな!
 トーサも民だろう!……死ぬな!」

必死に訴えるが、トーサの意思は変わらない
「私は、私として生きるだけのこと。
 胸を盗られては私ではありません!」

船こそがトーサの胸と同じ、ってことか。一本筋を通す人
トーサはチャグムから離れた

場面が変わり、バルサとアスラがいる場所
バルサ、明日になったらお兄ちゃんたちを助けに行く」
アスラが言い出す

「助けるって……アスラが?」
少し驚いた様子のバルサ
「私達にはカミサマがいるわ。カミサマがきっと、助けて下さる。
 私がお母さんの代わりにカミサマを招くことが出来るようになったの」
カミサマか……

「アスラ……」
アスラはバルサの膝に寝転がっていたのを起き上がって、バルサに言う
「ほんとよ! だから、お兄ちゃんたちを探しましょう?」

「アスラ、カミサマを招いちゃいけないよ」
そう、アスラに語りかけるバルサ
「どうして? 」

「カミサマを招くことは人を殺すことだ」
バルサは言う
「だけどそれは、悪い人だけよ」

「悪い人か、悪くない人か、それは誰が決めるんだい?
 アスラだけが決める事じゃない。こっちから見たら向こうが悪い人でも、
 向かうから見たらこっちが悪い人かもしれないじゃないか」
バルサの言うとおりだ……。でも、それはアスラにとっては酷なことだよ

「そんなことはカミサマだって、決められないんだよ」
バルサは言う
「だったら……! 殺されるまで待てばいいの?」
アスラは立ち上がり

「お母さんを殺した人たちは悪い人でしょう!」
アスラ……

「お母さん、何にも悪い事してないのに、酷い事されて殺されたのよ!
 それでもカミサマは助けてくれないの!カミサマに助けを求めちゃいけないの!?
 タル人はどうしてロタ人に殺されなきゃならないの!?」
必死に叫ぶアスラを抱え込むバルサ
「どうして!?」

「もう、分かった……」
アスラの頭をなでる
ほんと、境遇がバルサの小さい頃にそっくりだなぁ…。理不尽な殺され方をし、それを憎む少女

場面が変わり、チャグムのいる海上
トーサ大提督以外、すべての海兵たちがサンガルの船に移る。
オルアンがトーサに諭すが、トーサはサンガル兵を持っていた火を奪い、油をまいた

「この船には油が大量に積まれております! 
 急いで離れないと、巻き添えを食いますぞ!」

トーサが言い放つと、オルアンは兵を引くように命令する
「早く船を出せ!」

チャグムは祖父・トーサの最後の言葉を思い出していた
”「殿下、
 最後に一つだけ、あるまじきことを口にするのをどうか、お許しください」

「なんだ…?」
チャグムは涙声で言う
「たとえ、国が滅んでも、我が愛する可愛い孫にはどこかで生きてもらいたい。
 これが私の本心であります」

「お爺様……」
トーサにそっと抱き着くチャグム”
ヤバい、ウルウルしてきた。泣けるシーンだなぁ……

炎に包まれる新ヨゴの船
船と共に運命を共にするトーサ

一方、アスラはーバルサの腕の中でー
「許さない……
 お母さんを殺した人たちを、絶対許さない……」

泣き叫ぶアスラの背をさするバルサ

「無駄じゃない。絶対に無駄にはしない!」
そう決意するチャグム

第3回「光の力」ということはマーサさん回だー!
やったー!花の衣のシーン楽しみ
ほんと、1回の分量読めないなぁ…

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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