此花のアニメ&漫画タイム

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「ゆっきー、あたし、あいつらに文句を言いにいくから」雪への陰口と妹との約束。第4話「高橋鉄男は守りたい」 感想 亜人(デミ)ちゃんは語りたい。

此花(このはな)です

今回は亜人ちゃんは語りたい、第4話「高橋鉄男は守りたい」の感想を書いていきたいと思います

雪への陰口の話でちょっとしたシリアス話です。
シリアス回ではあるんですが、ひかりちゃんの言葉が陰口を言った女の子たちの心に響いて、丸く収まる話です。

佐藤先生と高橋先生の和解から、亜人たちを集め、悩みを共有しよう!という話になる。最後のパートではひかりの妹であるひまりとの話もあります。

さて、本編の感想へ行きましょうか!
自分への陰口を聞いてしまった雪は”生物準備室”へと足を向けていた。
やっぱり、生物準備室だったんだ…

しかし、そこには高橋先生はいなくて……?
扉の前で座り込む雪ちゃん
少し時がたち「日下部?」と声が聞こえた

そこには”高橋先生の姿”があった
「た、高橋先生……」
「どうした?」

「じ、実は……自分がその、
 わ、悪く言われているのを聞いてしまって……」
雪の言葉に

「そうか。ここで話しててもなんだから、話は中で」
努めて明るく高橋先生は部屋へと促すと、

「わ、私が亜人(デミ)だからですかね……」
その言葉に固まる高橋先生

「私が、亜人(デミ)なければ……こんな気持ちには…」
そんな雪の言葉にそっと高橋先生は抱きしめる
「大丈夫だ、それは違う。それは違うぞ、日下部」
「高橋先生……」

雪の涙は瞬時に凍り、粒になって落ちて来た
「(守らればなるまい。亜人(デミ)ちゃんを守られば)」
高橋先生はそう決意する

そんなやり取りをひかりは廊下の向こうで聞いていた
ひかりちゃん……

高橋先生は場所を変え、パソコンに書き込む
「(一般的に言えば、陰口など女子高校生にありがちな些細な悩みだ。
 だが、彼女が亜人(デミ)である以上、それは単純に片づけられるものではないだろう)」

「ひかりや町なんかは受け入れて生活してるからなぁ……」
そうつぶやく高橋先生

そんな時、偶然”佐藤先生”と目が合う
「「あ」佐藤先生」

アジサイを抱えて、やって来た佐藤先生は一通り話した後、
高橋先生を誤解していた、と謝る
「え」

「町さんのリュック通学の件、校長先生にお願いしていたのを
 たまたま聞いてまして……」
佐藤先生は言う
「あぁ、あれは……」

「高橋先生は亜人(デミ)に対して、優しい気づかいする方なのに! 
 私ったら、入学式の準備の時にはあんな態度をとってしまって……すいませんでした!」
頭を下げて謝る

「あぁ、いえ! あの時は自分の方こそ、先生のご事情も考えず、無神経だったと。それに、リュックの件はひかり……小鳥遊から頼まれたんです」
高橋先生はそう話す

「小鳥遊さん?お姉さんの方の」
「えぇ、あの子たちと身近に接していながら、結局、何も気づいてやれてないんです。もっとあの子たちを理解したいと思ってはいるのですが……」

そんな高橋先生の話に佐藤先生は
「あの先生……」
「はい?」

「その……私も協力させていただけませんでしょうか!」
高橋先生の所まで近寄りながら言う
「え?」

「私、亜人(デミ)ですから!」
高橋先生の目の前に乗り出す佐藤先生
「そりゃもう……この身でしっかり、あぁいや…」
佐藤先生、近づきすぎ(笑)

「教師でもありますし! 亜人(デミ)の生徒の悩みなら、私もお手伝いする義務というか!そういう意味も含めまして、協力できると……」
勢いつけ過ぎて、息切れしてる。つーか、それを目の前でやっちゃうとまずいんじゃ…佐藤先生(笑)

「(しまった!)」
近づきすぎた事に気づく佐藤先生
「それは願ってもないことですよ……
 お願いします」
高橋先生の反応が(笑)絶対やられてるよ……

その言葉にぱぁぁっと顔が輝く佐藤先生
「やったー!」
嬉しそうにする

「その日下部を悪く言った生徒なんですが、
 どうやら常習的に人の陰口を言っているようなんです」
高橋先生はいう

「特に日下部さんに限った事はないんですね」
「たぶん……」
「でも彼女は自分が亜人(デミ)だから、と思い込んでしまった」

「佐藤先生はどう思いますか? 」
高橋先生は見解を聞く
「陰口の事以前に、日下部さんいつも人との接触を極力避けているように見えるんです。その…私とは違う意味で」
「確かにそんな感じはありますね」

「彼女には事情があるのかもしれません」
佐藤先生はいう
「事情……家庭的なこととか?」

「というより、
 亜人(デミ)の性質に由来するような気がするんです」

佐藤先生はいう
「性質ですか……」

「私が高橋先生を誤解してしまったのも、サキュバスの性質の為、
 自意識過剰になってしまったからですし」
佐藤先生はいう。同じ亜人に言われると、説得力ある

「なるほど、そういう見方も……」
納得する高橋先生
「おそらく、相談相手もいないですし……。
 なおさら、亜人(デミ)としての折り合いがつけにくいのではないでしょうか」

「…やっぱり、もっと早く声をかけとくんだったなぁ……」
ぼそっとつぶやく高橋先生
「あの、私の方から聞いてみましょうか? 亜人(デミ)同士なら話しやすいでしょうし」

「それは助かります。佐藤先生がいてくれてよかったですよ」

「と、と、と、とんでもないです!それくらい、教師として当然ですので」
佐藤先生の分かりやすさ(笑)

「日下部のフォローもそうなんですが、陰口を言っていた生徒たちの事も……」
高橋先生が言うと、そうですね……と考えた様子の佐藤先生
「ただ、言うなというだけでは」

「劣等感をごまかしたい。かといって、面と向かって言うのは怖い。陰口を言う心理はそう言った心の弱さからくるものです。
 出来れば、彼女たちに陰口に逃げない心を持ってほしいんです」

「えぇ」
高橋先生の言葉にうなづく佐藤先生

「高校生にそれを求めるのは酷な話、ですかね……」
コーヒーを飲みながらそうつぶやく高橋先生

佐藤先生との話を終え、どうしたもんか……
高橋先生が階段を上がっていると、声が聞こえる
「小鳥遊さん! ちょっと、待ってよ!」
日下部の声

「ねぇ、どこに行くの! ちょっと、小鳥遊さん!」
ひかりに連れられ、どこかへ行こうとする雪たちの姿があった
「ひかり……」

ひかりがやってきたのは
あの”陰口”を言っている女子生徒がいる場所、トイレだった
「小鳥遊さん……」

「ゆっきー、あたし、あいつらに文句言いにいくから。ゆっきーはここで待って聞いてて」
ひかりの言葉にビクリと反応させる雪

「その後、どうするかはゆっきーに任せるから」
ひかりは言った

いまだに陰口を言っている女子生徒の中に突っ込んでいく
「!……あんた、確かB組の……」
「あぁ、ヴァンパイアの…小鳥遊」

「あんたたち、人の陰口ばっか言ってるんでしょ、止めなよそういうの」
その言葉に女子生徒は癇に障った様子で
「あ?」
「なぁに、日下部の事?」

「同じ亜人(デミ)だからって、弔い合戦って訳?
 かっこいい…」
「違う!」
即座に否定するひかり

「確かにゆっきーは亜人(デミ)だけど、関係ない!
 あんたたちに文句を言うのはあんたたちに文句を言いたいからよ!」
ひかりは言い放つ
「相手をあおってはぐらかそうとするな!」

「別に陰口をやめたくなかったら、それでもいい。
 でも、あんたたちが言ってるのを見たり、聞いたりしたら、その度に文句を言いに行くから。
 のんびり人の陰口を私の耳に入らないところへ言って」

そんな言葉を雪は扉の前で聞く
雪の肩に手を置く高橋先生
「先生……」

「陰口言ってるのって、あたし達じゃねぇじゃん。
 何で私達だけ文句を」
女子生徒は言う

「あんたたちだけじゃない。陰口を言っている人を見聞きしたら
 誰にだって私は文句を言う」

「なんで、そんなに躍起になるんだよ……
 陰口を言うなんて誰だってやってるだろ」
そんな女子生徒の言葉にぐっと口元に力を入れ、ひかりは

「皆がやってるからって理屈、私は嫌い!
 皆傷つけあってるから、私も傷つけていいなんて、口にして恥ずかしくないの!」

「陰口を言われて嬉しい人、
 いるわけないのに」
ひかりちゃん……

「じゃあ、何? あんたは人の陰口言わないの?」
女子生徒は言う
「言わない。言いたい事があったら直接言う。言えなければ言わない」

「そうすれば、自分が陰口を叩かれないとでも?」
女子生徒は言い返す
「それはない。
 だって、私がここを去った後、二人は私の陰口言うでしょ」

そのひかりの言葉にドキっとする女子生徒二人
「ごめん…その、今の言い方は意地悪だった」
急に謝られ、戸惑う女子生徒
「は? え、あうん……」

「陰口を言わない人も陰口を言われると思う。むしろ、言われやすいんじゃないかな。でも、決めたんだ。
 ただの自己満足だけど、あたしは人から言われても後ろめたさが残ることはしないって」

ぽたりと落ちる涙
「あんた……泣いて」
「ごめん……。
 言いたい事言ったから、もう行くから…」
涙を拭いて、扉へと向かうひかり

「あんたが言ったこと、納得は出来ないけどさ、
 なんかすごいって思ったよ…」
女子生徒がそう言う
「でも、どうしてそこまで……?」

「約束…したから」

「妹と約束したから」
ひかりはそういうと、トイレから出て行った
「妹……?」
「小鳥遊ひまり…」

そう言いかけた時、ひかりと入れ替わるように雪が入っていった
「く、日下部……」
女子生徒が戸惑っていると、雪は頭を下げた

「ごめんなさい!」
その謝罪に驚く二人

「実は自分の亜人(デミ)の体質に疑問があって、それで人と接するのを避けてて、それが不快に感じたようだったら、その……ごめんなさい」
雪の言葉に顔を見合わせる

「なんであんたが謝るのよ……
 私達こそ、ごめん」
謝った二人

昇降口に一人たたずむひかりちゃん
どんっと背中を押して、やってきたのは高橋先生
「雨、あがってるぞ」

ぐいぐいとひかりの頭をなでる
「ちょっ」
「腹でも減ってないか? 飯でもおごってやろうか」
高橋先生は言う
ひかりちゃん、ほんと良い子だ……本当に

「いたたたっ! 髪結ったとこ、撫でるの痛い!」
「すまんすまん」

その後、家に帰って来て、ひかりちゃんがごろんと妹・ひまりのひざに転がる所好き
いい姉妹だなぁ…
「学校で何かあった?」
「ううん、大丈夫」

場面が変わって、視聴覚室
亜人(デミ)4人と高橋先生が集まる
「実は先日、とある生徒に相談されてだな、それについて俺に思うところがあって、皆に集まってもらったわけだ。佐藤先生もな」

「相談? 私はしてませんが……」
不思議そうにする町
「私でもないもん」
ひかりはいう
おいおい、それだとバレバレ(笑)

「お前ら、下手くそか」
高橋先生はつぶやく
「すいません……」
「しっ、仕方ないじゃん!3択だし」
(笑)みんな、雪の為に集まってくれたんだ

「とにかくだ。亜人(デミ)が色々と悩みを抱えやすいことが分かった。
 お前達には互いに積極的に相談し合えるようになって欲しいと思っている」

「この学校で亜人(デミ)の生徒は3人だけだ。そのつながりを大切にしてほしい。
 友達に聞きにくいことがあれば、俺や佐藤先生を頼ってくれ」

「特に佐藤先生は皆と同じ亜人(デミ)であり、女性だ。
 こんなに心強い方はいないぞ」
高橋先生が言うと、佐藤先生は

「私も相談する側の方が……はっ!?
 あ、あ、私も遠慮なく相談してね!」
本音ダダ漏れじゃん(笑)

「言いたかったのはそれだけだ。
 実際にみんなで集まって、話したんだ、ということで、大事な事なんだと認識してもらえると嬉しい」
「取り急ぎ、何か相談したいことがある奴はいるか?」

「まぁ、急には思いつかんか。じゃあ、今日はこの辺で…」
高橋先生がこの会を締めようとすると、ひかりが手をあげる
「はい!」

「私、先生にハグしてもらってません!」
え(笑)ハグ…?

思わず、固まる4人
「は、ハグ?」

「おりゃー!」
すると、ひかりは高橋先生に抱き着いた

「えへへ」
「あはは…何?」
渇いた笑いをする高橋先生

「私も!いいですか?」
町さんまで言い出す
「はい」と町の頭をハグする高橋先生

「よかったねぇ、まっちー!」
「うん!」
うれしそうだな、町さん

「高橋先生……」
佐藤先生に呼ばれ、振り向く

「ついでに私も!」
やろうとするが、流石に高橋センセは
「それは流石に……」
「ですよね」
(笑)やりたかったんだ……佐藤先生

「おぉ、どうだ? 日下部も良かったら流れで」
高橋先生は言いだす
「流れで!?」
流れでやるの(笑)

その言葉に雪はちょっと恥ずかしそうに勢いよく立ち上がって、そっと高橋先生の前に立った

「日下部、無理に悩みを話せとは言わない。
 さっきも言った通り、お前が他の亜人(デミ)たちに囲まれた環境にある事はきっと何かの縁だと思う」

「だから、うまく言えないが、きっとよくなる。
 必ず楽しくなる。だから安心しろ、な?」
そんな言葉にうなづく雪
「はい……」

「センセ、センセ! この子にもハグしてあげてください」
ひかりちゃんが町の身体にぽんぽんと手を叩く
「この子って……それ町だろ」

「流れ流れ!」
ひかりちゃんはいう
「まったく……いいのか?町」
「あっ、はい」

「よいしょ……
 !?」
何かにクリーンヒット!

「はぁぁ!?」
奇声を上げる高橋先生
あー(笑)了解です。町さんナイスバディだもんね

そんな反応に不思議そうにする3人
「じゃ、今日はこの辺で……」
そう言い、高橋先生は去ろうとする

「高橋先生!? 今の奇声は一体!」
佐藤先生は言う

「一体何があったんですか?」
「センセ待って、相談! 今のリアクションの意味について」
雪とひかりも高橋先生を追いかけていく

一人残った町の身体は炎をボー!と吹き上げた
あー(笑)完璧に気づいたな、町さん

場面が変わり、妹・ひまり
亜人(デミ)を集めて、相談会?」
「うん、高橋先生が放課後に視聴覚室で」

「高橋先生が?」
そんな話を聞いたひまり
「ひかりちゃん言ってたよ、楽しかったって。
 ぼーっとしてるけど、あの先生意外に面倒見がいいよね」

「ふーん」
「なぁに?」
「ううん、別に……」

一人家へと歩くひまり
「(実を言うと、
 私は高橋先生をまだ信用していない)」

警戒されてるんだ、まだ

一方、高橋先生
「身体だけだったから、思いっきりがばっていっちまった。
 町、気づいたかなぁ……」
ぼやいていた
確実に気づいたと思う

「あ!」「あ」
そんな二人が偶然、鉢合わせる
「お、おう…」

「どうも…
 教師って、意外と早く帰っていいんですね」
ひまりはいう

「あーまぁ。
 ひまりちゃんは割と遅くまで残ってるんだな」
「そうですね、図書室が好きで…」

「そういえば、この前のテスト良かったみたいだな」
「あ、ありがとうございます」
ちょっぴり距離がある会話感

「いつも図書室で勉強を?」
高橋先生は聞く
「え、えぇ……。あと、リフレッシュで本を読んだり」

「そうか。ひかりとは全然違うなぁ…」
高橋先生はいう
「(あやしい……。
 いつもお姉ちゃんによくはしてくれるけど…)」

「どうかしたか?」
高橋先生の言葉に「いえ、なんでも」とごまかすひまりちゃん
「姉がご迷惑をおかけしてるんじゃないかと…」

「ははっ、生物準備室で涼ましてやってるだけだ」
そう、高橋先生はいう
「(どうだか。実はお姉ちゃんを実験サンプルのように見てるんじゃ…)」
疑いをかけるひまり

「あ、実験……」
高橋先生の言葉にビクリと反応するひまりちゃん
「明日の授業の準備、忘れてた。機材人数分たりるかなぁ…
 まぁ、明日でもいっか」
ぶつぶつとつぶやく

「(気にし過ぎね、亜人(デミ)好きの先生でもヴァンパイアの性質を
 四六時中、考えているわけじゃ……)」
ひまりはそう思い直す

「あっ、そうだ。
 ヴァンパイアの性質について、聞きたいんだけどさ」
思い直そうとした瞬間に高橋先生が聞いてくるって(笑)
「(ほんとに考えてた!?)」

「な、何でしょうか?」
ひまりはきく

「ひかりはニンニクだろうと、むしゃむしゃ食べるみたいだが、よく聞くヴァンパイアはニンニク嫌いという伝承。あれは眉唾なのかどうか、考えてみたんだ」
「はぁ……」

「ヴァンパイアは夜、闇に紛れて人を襲うという。
 なぜだと思う?」
高橋先生は聞く
「日光を嫌うからじゃないですか」

「それだけで十字架にすがるほど、恐れられはしないだろう。文献によってはヴァンパイアは感覚が鋭いという、記述がある。
 俺はこれが理由だと思う。

 昼夜を問わない視力、人を感知する聴力、血の匂いをかぎ分ける嗅覚、
 暗闇の中で人より優位に立つには十分だ」
高橋先生はいう

「五感の鋭さとニンニクに何か関係が?」
ひまりは問いかける

「あぁ、ポイントは嗅覚の鋭すぎるがゆえに匂いの強い食べ物を嫌う。それがヴァンパイアはニンニクが嫌いという伝承の正体なのではないか?
 などと考察してみたんだが、どうだろうか」
高橋先生はいう
「ひかりは五感が鋭かったりするのか?」

「その認識で間違いないと思います。
 姉の五感は凄いです」
ひまりは答える

「やった! 
 じゃ、ひかりはなんでむしゃむちゃニンニクを?」
高橋先生は聞く

「それは……姉が好き嫌いがなさすぎるからです。
 不安になって確認したんです。無理して食べてるんじゃないかって。そしたら…」

”「大丈夫大丈夫。私、匂いきっついの好きだから」”
ひかりに言われたのだという

「……んーお外で言ってほしくはないな」
「はい、本当に……」
ひまりはうなづく
そういう、ヴァンパイアもいるよね(笑)

「この手の話になるとよく言われます。姉はヴァンパイアらしくない。
 普通の女子学生と変わらないじゃないかと」

「高橋先生は亜人(デミ)の性質について、大層ご執心のようですが、そのあたりはどうですか? 
 姉はヴァンパイアらしくないと思いですか?姉の人間性についてはそれほど興味がありませんか?」
ひまりは高橋先生に問いかける

「そうだな、ちゃんと言おう」
それを聞いて、真剣に自分の気持ちを語り始める
「確かにあいつはヴァンパイアの性質に即した行動はあまりしない。
 だが、それでヴァンパイアらしくないと言われると、それは違う」

「ひかりは人から血を吸いたい気持ちはあるが、パックで我慢している。また、ヴァンパイアの鋭敏な嗅覚を持ちながらなお、匂いの強い食べ物が好き。
 そういった人間性があいつのヴァンパイアらしさであり」

「人間としての個性だ」

「らしさは生まれ持った性質ではない。性質を踏まえて、どう生きるかだ。
 だからと言って、亜人(デミ)の性質の理解を怠っていいわけじゃない。
 亜人(デミ)特有の悩みは必ず性質に起因するからだ」

「物の見方は一方向ではためだ。双方向でしかるべき、亜人(デミ)の特性だけ見ていると、個性を見失う。人間性だけ見ていると、悩みの原因にたどり着けない。
 どちらも大切だ。バランスが大事なんだ。俺はそう考えている」
もの凄く完璧な考え方…

「(ぐうの音も出ない。……信じてもいいかな?)
 あの、先生!」
「ん、なんだ?」

「よかったら、今度うちに来てもらえませんか?」
ひかりは提案する
「おぉ、こないだ行ったぞ、家の前までだがな」
「今の先生のお話、両親にも聞かせたくて……」

「そうか。
 実はな、俺も親御さんたちの話を伺ってみたいと思ってたんだ」
嬉しそうにする高橋先生

しかし、ひまりの携帯にひかりからのメールが受信
「先生……ちなみに質問なんですが!」
ぐいっとメールを見せるひまり

「ハグとは姉の何を知るための行為ですか…」

”「今日センセーにハグされちゃった! おそわれちゃったよ~」”
あ…(笑)

「ヴァンパイアの性質ですか…姉の人間性ですか…」
語尾を強めていうひまり

「ハグされた!?おそわれた!?何言ってんだ、あいつは!
 誤解だ、ひまりちゃん!あいつから勝手に…」
ひまりににらまれ、言葉を止める高橋先生

「この、屁理屈亜人好き教師!!」
そう叫びながらひまりは走り去る
「それは否定しないが―」
否定しないんかい(笑)

慌ててひかりの下へ帰って来るひまり
「お姉ちゃん!」
扉を開けると、嬉しそうに抱きつこうとするひかりちゃん

「で、何で誤解を生むメールを?」
メールを突き出して、意図を問うひまり
「ごめんなさい…。ひまり、帰って来るの遅いから…家で暇で」

「そういうメールを送ったら、早く帰ってきてくれるかなって。
 まさか、先生も一緒だったとは……」
ひかりちゃん(笑)

はぁ…とため息を吐くひまり
「普通に早く帰ってきてって、メールしてくれればそうするから……」
ひまりはいう
「ほんと!? ひまり大好き―!!」

まったくひかりも人騒がせな…(笑)
誤解だと分かって、悪いことしたなって思ってるんだろう

次回は雪女の性質のお話
悩みの原因を科学的に解説!

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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