此花のアニメ&漫画タイム

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「人を殺したいなんて、そんなこと願ってほしくないんだよ」バルサの想いと罠。第5回「聖なる場所へ」 感想 精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神

此花(このはな)です

今回は精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神の第5回「聖なる場所へ」の感想を書いていきたいと思います

第5回「聖なる場所へ」
あらすじ
バルサ綾瀬はるか)はアスラ(鈴木梨央)と同じタル人を伴って都を目指すが、その影響でロタ人への憎しみを口にするアスラに「人を殺したいなんて二度と思わないでくれ」と繰り返し言い聞かせる。

吊り橋で武装集団に襲われ、自ら盾となってアスラたちを先に行かせるバルサに、背後からも矢が射られた…!一方、チャグム(板垣瑞生)はタルシュ帝国の属国となったヨゴに連行される。そこはヒュウゴ(鈴木亮平)の故郷でもあった。

公式より
第5回「聖なる場所へ」|精霊の守り人 悲しき破壊神|NHK大河ファンタジー

バルサの気持ちの吐露が印象に残った話でした。自分と同じようになってほしくない。人を殺したいなんて願ってほしくない。その想いがアスラに伝わっているかはまだわかりません。

チャグム側では本当にタルシュ領・ヨゴへと行ってびっくりしました。タルシュの支配の仕方、ナユグの異変、サズのお菓子、ヒュウゴから語られるものは先を見据えた意図を持った言葉。

ラウルシーンは本当に怖かった。触ったら切れてしまうような怖さ
私のイメージ的には冷酷な怖さというよりは怒らせたら怖い人。

私がヒュウゴの言動に注目しちゃうのはまぁ、今後の話の核心の鍵になるから。
所々、バルサとチャグムの話をするヒュウゴはどんな風に思っているだろうか

チャグムは普通の皇太子とは違う、神秘的な雰囲気を持っている。そして、バルサとの旅の影響もあり、あまり身分で区別しないところがあるんだ。だからこそ、人々はチャグムに惹かれるんだろう。実際に原作のヒュウゴもそうだった。

それで、チャグムにヨゴ枝国をみせようとした。
それは己の為であり、国のためであったけれど、チャグムの幸せを願っていた所もあったから

さて、本編の感想へ行きましょうか
最初はトロガイと死にかけのシュガとの会話
おそらくだけど、シュガが魂飛ばしをしたんじゃないかなって思う。

「さぁ、お前の魂をとらえたよ」
トロガイが森の中でいう
そこには炎に映しだされたシュガの姿があった。
「何があった…?」

「”チャグム殿下が敵にさらわれました”」
「チャグムが?」

チャグムがあるヨゴ人に乗る船にさらわれてしまった。
「”しかし、あのヨゴ人はタルシュ帝国の手先でしょう”」
シュガは言う

「それでお前は死にかけているんだねぇ。
 死にかけてでもいなきゃ、お前の力でここまで魂を飛ばせやしないだろう」
トロガイは言う

つまり、チャグムがさらわれてしまい、シュガは絶望の淵にいる。その為、死んでも良いからトロガイの元へ魂飛ばしをしたって事なのかな?

「”師匠! 殿下を救ってください”」
シュガは必死に言う
「星読みさ、それは私の知ったことじゃないねぇ。お前の考える事だ。
 チャグムの為に死ぬべきか、生きるべきか。頭を冷やしてよーく考えな」

「人魂になるのはまだ早い!」
そう言うと、トロガイはシュガの魂を戻しにかかる

その瞬間、サンガルの牢に戻って来たシュガ
「生きてる……?」
周りの兵たちが心配そうにシュガの周りに集まっていた
「殿下……」
そりゃ、魂飛ばしをしている間、息してないわな

場面が変わり、バルサとアスラは街の市場に来ていた。
色んな出し物(音楽隊のようなもの?)を見てうれしそうにするアスラ
食べるものを買い、腰を落ち着けて二人が食べていると

一人の赤い衣をまとった女が現れる。
「アスラ…アスラでしょ?」
アスラを知っている様子の女は嬉しそうにする

一方、アスラの方はそんな女の顔を知っていたらしい
「貴女は……お母さんの……?」
「そう、友達よ」

「貴女のお母さんといつも一緒に、カミサマに祈っていたわ」
そう言うと、
「カミサマ、ありがとうございます。アスラをお守りくださって……」
祈りをささげる

横にいたバルサを見る女
「あなたは……?」
「この子の用心棒です」
そう、答えるバルサ

「用心棒…? 
 ではあなたがこの子を助けて下さったのですか」

「……私はイアヌと申します。私もタル人です」
女はイアヌと名乗った。タル人だと

「…カミサマというのは…」
バルサが切り出すと、イアヌは
「それは……ここではちょっと」

宿に場所を移し、カミサマについて聞くバルサ
「……タルハマヤ?」
「今ではいけない事だとされていますが、私たちは密かに今でもそのカミサマに祈っているんです。
 アスラのお母さん・トリーシアも私たちの集会に加わるようになりました」

「そして、自分の娘がサーダ・タルハマヤになる為のしるしを持って、
 生まれきたと言い出したんです」

イアヌはいう
あぁ、だから、アスラの胸元に文様が…。

「サーダ・タルハマヤ?」
「神と一つになりしもの、の事です。遠い昔に、そういう人がいました。
 ロタ人に滅ぼされるまで、神の力でこの国をおさめたタルの娘です」

「サーダ・タルハマヤの復活を恐れるあまり、私の祖先からの信仰は永久に禁じられました。
 神殿があった場所にはそれを滅ぼしたロタ王が祭られ、私たちタル人はそこに立ち入ることを禁じられたのです」
イアヌは語る

「しばらくして、トリーシアが処刑された事を知りました。
 でも、そのロタ祭儀場で沢山のロタ人が死んだことを聞いて、私たちはそこで一体何があったのか知りたかったんです」

「アスラ、貴女はそこにいたの?」
そんな言葉にアスラは母・トリーシアが処刑されたときの事を思い出す
「何があったの…? あなたと、貴女のお母さんに何があったの?」

そう問いかけられて、沈黙を続けるアスラ
答えることは…辛いだろうなアスラ

外への出入り口に立って、アスラは外を眺める
「イアヌさん、アスラはカシャルと呼ばれる者たちに命を狙われています。
 私は偶然、それを助けたんです」

「カシャルはロタ王に仕え、タル人が禁を破れば、即座にタル人を殺すのが役目です。アスラもカシャルに殺されたのだと思っていました。
 それで助けて頂いて、バルサさんには本当に感謝しております」
そう、お礼を言うイアヌ

カシャルはロタ王に仕えるが、タルハマヤ神に関することが起きた時、ロタ王はカシャルの意見に従わねばならない、という古き盟約があるからな…

「まだこの子の兄を人質に取られています」
バルサの言葉に驚くイアヌ
「え?」

「その命と交換に、
 アスラをロタ祭儀場に連れて行かなければなりません」
「ロタ祭儀場へ?」
イアヌはそれを聞いて、こう切り出した

「でしたら、私達もお供させてください」

「いや……」
バルサはその提案をあまり気が進まなかった
「そうさせてください!
 …トリーシアを追い詰めて、禁を破らせたのは私達なんです。せめて、その子供達だけでも守りたいんです!」

「アスラを狙ってるのはカシャルたちだけではありませんよ……。
 すべてのロタ人がロタ祭儀場で起こった事を恐れて、今ではタル人の死を願うようになっています」

「ただでさえ、タル人の命は軽い。それにトリーシアに娘がいた事も。
 カシャルがどんな噂を流してるか分かりません」
そんな言葉にバルサはその提案を受け入れた

「……では、ロタ祭儀場までは動向を願いましょう」
「はい……」

イアヌはアスラに向き直ると
「アスラ、私の両親もロタ人に殺されたのよ。
 あなたが住める場所はまだいくらでもあるわ。私達と一緒に行きましょう」

「では明日」
そう言って去って行く

イアヌがいなくなった後、
「……ロタ人は嫌い」
アスラはつぶやく

そんな言葉にバルサはそっとアスラの方へと歩く
「アスラ、あたしも物凄く人を憎んだことがある。
 あんたぐらいの頃はそいつを殺す事ばかり考えていた」

アスラの視線に合わせて、バルサはひざを折る
「その為に、厳しい修行にも明け暮れた。
 …私は強くなりたかった。コレ(短槍)の力だけで、強くなろうとしていた。そうすれば、救われると思ったんだ」

「その内に、簡単に人を殺せることで、
 自分が強くなった気になっていった」

「私を育ててくれた人はそんな私を見て、悲しくなったんだろうね。
 それではいくら強くなっても、私が救われないと知っていたからだ」

救われない、か。

「人を憎んで、人の死を願って、一瞬でも人を殺して気持ちがいいと思った時の事は一生忘れることが出来ない」

「どんな気持ちで人を殺したいと願ったか、それは誰も知らなくても自分だけは知ってるからね。
 その自分を忘れることが出来なくなる」

「アスラには、そんな気持ちを分かってほしくないんだ。
 だから、人を殺したいなんて、そんなこと願ってほしくないんだよ」

バルサは言う

「私の願いは、カミサマがきいて下さる」
アスラは言うが、
「カミサマのせいにしちゃいけない」

「アスラは、自分がサーダ・タルハマヤになりたいのか」
問いかけるバルサ
「……お願いだから、自分で、その事を考えてくれ」

そっとバルサはアスラの衣に触れる
「花の香りがする衣をまとった時のあんたの顔は、本当に美しかった。
 本当に幸せそうだったよ……」

「アスラにはその時の気持ちを一生忘れないでいてほしいんだ」
そう言うと、バルサはアスラを抱きしめた

あのマーサさんの思い出はアスラにとって、とっても大切なもの。
ロタ人以外の人のふれあいもあるけど、アスラだってこういう生き方ができるんだって

場面が変わり、森の中―
タル人たちと共に”ロタ祭儀場”へ向かうバルサとアスラ
バルサさん、もうすぐサイガルです。
 吊り橋を超えた森がタル人だけの領域です。ロタ人は忌み嫌って入ってきません」

「吊り橋を超えれば、一安心です」
イアヌは言う

そして、吊り橋にかかった時、何かの気配を感じて、
バルサは一番後ろへ動く

すると、賊と思われる者がアスラたちを襲いにやって来た
「敵だ!」
そう叫ぶと、賊の相手をするバルサ
「早く吊り橋を渡れ! 急げ」

バルサぁ!」
アスラは叫ぶ
「早く行け!」

バルサぁぁ!」
「あの人は後から来るわ! 今は逃げるのよ」
イアヌはいう

アスラたちが見えなくなると、
バルサは吊り橋の中ほどまで、戦いながら向かって行く

「止めて! バルサを助けないと」
アスラは言うが、イアヌは
「ダメ! 無理です。あれは盗賊です。
 私達が行っても、バルサさんは助けられません」

「私なら助けられる!」
バルサさんがそれを願ってますか? 
 バルサさんの願いはあなただけでも逃げ切ることです!」
そう、イアヌはいう

バルサさんの命を無駄にしないでください」
それでも、バルサと呼び続けるアスラ

でも、それは仕組まれた罠だった。
バルサの背後からタルの民が矢を放ったのだ

両面から逃げ場をふさがれ、
バルサは吊り橋の下の川へ飛び込んだ

どこかの岸辺へ流れつくバルサ

一方、タンダとスファルはタルの森を彷徨っていた
一匹の狼と出会うタンダ
「狼……?」

その狼はスファルを見ると、頭を下げた
「……カシャルか」
道案内をするように、狼は動き出す

マクルさんだっけ、狼に魂をのせるカシャルは

場面が変わり、アスラはイアヌに連れられ、ある場所へと来ていた。
「この森には誰も来ません、ロタ人もタル人も。入ってはいけないとされています。
 この岩が今は私たちの神殿です」
そこにあったのは水が沸く泉と岩

「アスラ」
そこに現れたのは”シハナ”だった
「良かった…
 ようやくここでアスラを迎えることが出来た」

そう言うシハナはとてもうれしそうで
「貴女は……?」
「本当は、アスラを守ろうとしていたんだよ。
 それを、あのバルサという人に誤解されてしまった」

「嘘よ! 
 お兄ちゃんとタンダさんはどこにいるの?」

アスラはそう反論する

「無事だよ。大事にお守りしてる。
 だから、安心して」
シハナは言う

すると、隠れていたであろうタル人たちが集まって来る
「皆、アスラの帰りを待っていたんだよ」
みな、聖句を述べながら祈りをささげる

「私達はトリーシアの願いをかなえたいの。
 ここにいるのは皆、トリーシアの仲間。
 サーダ・タルハマヤが現れるのを待っていったんだ」

シハナとイアヌは繋がっていた、
同じ目的の為に。

シハナはアスラがまとっていた赤い衣を取り払う。されるがまま、ひざを折ったアスラ
「アスラ、私はトリーシアの事をよく知ってた」
その言葉に驚くアスラ
「え?」

「アスラに生まれる前からトリーシアの事、知ってた」
シハナは語りだす

トリーシアがイーハン王弟の前から消えた後、気が狂ったようにイーハンはトリーシアを探し求めた。
その任務を背負ったのは”シハナ”だったのだ

そして、トリーシアを見つけ出した時にはすでに別の家族が出来ていた。

「アスラが異能者だってことも
 私がトリーシアに教えてあげたんだよ」
「え?」

「だって、トリーシアにはそれを知る力が無かったから」
そんな言葉に母の言葉を思い出すアスラ
”「アスラ、貴女にはそれが見えるのね?」”

「それでまさか、あんなことになるなんて……
 本当にごめんなさい。私のせいだ」

そう、シハナが謝った

「だからこれからは私がアスラを支える。
 トリーシアの分まで、アスラの為に」

イアヌから受け取った赤い染料をアスラの首元に塗り始めるシハナ
それはアスラにとって、母の姿に見えていた
「”あなたはこの世を変える、神に選ばれし子です”」

「お母さん…?」
「”気高くありなさい、アスラ。誰よりも気高く。大いなる神と一つになり、人々を導けるように。かつて、サーダ・タルハマヤはそのような人であった”」

「”あなたもそうなるのです”」
母とシハナが重なってて、めっちゃ怖い

「お母さん、ずっと私の側に居て。
 お願いだから、どこにも行かないで」
必死に訴えるアスラ

「”私はいつも、貴女の側に居ます”」
そう言うと、額に赤い一本筋を刻む
シハナ

あれは同一視っていう表現かな…?
シハナとトリーシアの。

シハナはアスラを立ち上がらせると、こういう
「今からアスラをある方の元へお連れします」

「誰……?」
アスラがつぶやく
「お母さんはその人と、一つになることをずっと願ってきました。
 その願いをアスラが叶えるの」

「さぁ、行こう」
アスラはシハナに連れられ、イーハン王弟の元へ
ほんと、シハナは策士だなぁ…。そんな言い方をすれば、アスラは従うのかもしれない。アスラはお母さんっ子だから

そんなシハナ達の様子を見ていたスファルとタンダ。
「どこへいくんですか? 追わなくていいんですか」
タンダが問いかけると、スファルは言った
バルサを探す」

こっちはこっちでバルサ探しだ。

場面が変わり、サンガル海賊船
騒がしいサンガル海賊たち
そんな様子を楽しそうに見るチャグム

素手で魚を釣っているサンガル人の女がいた
「…釣竿を使わず、指を痛めないのか?」
不思議そうに言うと、女の人は”はははっ!”と笑う
「慣れってから」

「あんたもやってみるかい?」
そう問いかけられる
「…教えてくれるのか?」

「はははっ!冗談だよ。
 そんな細っこい指じゃ魚に持ってかれちまうよ」
サンガル人の女はいう

思わず、衣装を見たとたん、ラッシャローのおばちゃん!ってなってしまって(笑)ラッシャローっていうのは海をただよう民という意味で、一生海の上で暮らす民のことです。

サンガル海賊船に乗ってるこのおばちゃんは家船が沈みかけた時にこの船に拾われたという経緯がある。そして、天候読みの達人。
一応、サンガル人の女となってたんで、そう書いたけど、私にとってラッシャローのおばちゃんだ。

セナが大きい魚をつかみ、誰がとったんだ?と騒ぎまわる
「私が生まれたマーライ島は海賊しかいない小さな島で、
 島全体が家族みたいなんだ」

そう、セナはチャグムに自分の事を話す

「それでその島の女が女の子を孕んでいる時に、大漁が続いたり、襲った船がとんでもないお宝を積んでいたり、その腹の子はヤルターシ・コゥ・ラー。
 海の恵みの子と呼ばれ、ずっと海で育てられる」

「そして、襲撃を任されるくらい歳になったら、船の頭になる。だから、私もいい頭になる為に色んな事を学んだよ。
 私はセナ。この船のツアラ・カシーナ」

「ツアラ・カシーナ?」
聞きなれない単語にきき返すチャグム
「船の魂。この船の頭という意味だ」

船の水の補給中に一緒に海に泳ぐ二人(セナとチャグム)
「肩は大丈夫…?」
海面に顔を出して、セナはきく
「あぁ、大丈夫だ。片手でも泳げる」

一体、何日経ってるのかなぁ…チャグムがモリで刺されてから
水で潜れるって事は治ってきてるという証だけど

そうやって泳いだ先の岩場で二人は休憩する
「ヒュウゴはタルシュ帝国の密偵なのだろう?」
唐突にチャグムが切り出した
「え?」
…! バ、バレてる(笑)

「だから海賊船に乗り込んで、他国の事を探っていたのだろう」
チャグムは言う
チャグムの身分を知っていて、内情にも詳しい。そしたらってなるよね

「その報酬にセナはいくら受け取る。
 それ以上に出すと言ったら、私に乗り換えるか?」
チャグムは問いかける
「もしかして、ヒュウゴを始末したいのか?」

「ここで私を殺せば、手間が省けるのではないですか」
そこに現れたのは当の本人・ヒュウゴだった
剣を差し出す

「それなら、武器を選んでも良いですか」
そう言ってチャグムがとったのはセナが持っていたモリ
チャグムの構えは、槍のものだ

チャグムの攻撃を受け流すヒュウゴ
「……いい腕だ」

だが、左手のハンデがあるチャグムはヒュウゴの攻撃に、ただ耐える事しか出来ず……思わず、セナもチャグムを支える為に抱き着いた
「女の用心棒に教わったのですか…」
ヒュウゴは問い掛ける

「女の用心棒?」
驚くセナ
「女の用心棒に助けられたチャグム王子が旅をしたという話は
 本当だったんですね」

歌物語として、登場するバルサの話はそりゃ他国にも伝わるか。
まぁ、新ヨゴを調べていたヒュウゴにとっては当然、耳に入ってくる話でもあるが。

「…そろそろ船にお戻りください。水の補給も終わったようです。
 タルシュ帝国へここを発ちます」
そっと手を差し出すヒュウゴだが、チャグムはその手を取らず、折れてしまったモリを放り出して船に向かう

「その旅が……あの皇子を育てたんだろうなぁ」
そう、つぶやくヒュウゴだった

場面が変わり、ジグロと王の槍二人との戦い
このジグロの戦いは魅了された。最後の戦い…
「これで8人。すべての友を殺した。
 カンバル王は王の槍全てを私を殺すために差し向けた」

「……これで終わった」
草原に座って、ジグロは言う

「……終わってなどいない。
 カンバル王は私が殺す」

バルサはそうジグロに言う

「私は憎しみで王の槍を殺したのでない。
 バルサ、お前の力は何を守る為にたるのだ。それだけを考えろ」
ジグロはバルサをいう

「アスラ……」
そう言いながら、バルサは目を覚ます
「うぉぉぉぉ、目覚めたねぇ」

そこにいたのは”トロガイ”だった
「トロガイ…? どうして…」
驚きながら、起き上がろうとするバルサ

「慌てるな。お前の身体は薬で眠ってる」
その声にバルサはー
「お前は……カシャル」
あぁ、そうか。矢を刺した、あのカシャル

「スファルに話を聞いて、私はお前を助けに来たんだよ。
 このマクルと出会わなければ、手遅れだったかもしれないけどねぇ」
トロガイは言う
あぁ、やっぱりマクルさんなんだ、この人

マクルが近づいてくると、短槍を近づけて警戒するバルサ
「アスラは…?」
「無事だ。殺されることはない」
マクルは答える

「俺はシハナのたくらみを知らなかった。
 それまでは殺すものばかり思っていた」
「お前は……シハナを裏切ったのか」
バルサは問い掛ける

「俺の頭はあくまでスファルだ。
 そのスファルが、お前を救う事を私に命じた」
そう、マクルは答えた

「ほーら、来たようだねぇ」
トロガイはそう言う
思わず、私、あっ…って

マクルさんを軽く突き飛ばして、
タンダが駆け寄って来るの面白かった。

そっとバルサのおでこに手をやるタンダ
「……すまない。マーサさんの事を教えたのは俺だ。
 俺がお前を裏切った」

謝るタンダ

「お前は、アスラとチキサを救おうとして、騙されただけだろう? 
 そんなことはすぐ分かる」
バルサは言う
「それよりも私の身体を早く治せ」
バルサらしいや…

「あんたの娘はその子をどう使うつもりだ?」
トロガイはスファルにそう聞く
「シハナはアスラをイーハン殿下の
 王位継承の為に使うつもりだろうと思う」

「王位継承…?」
「ロタ祭儀場で行われる建国ノ儀には南部の領主たちが黙っておるまい。
 次の王位継承権を持つイーハン殿下を引きずり落そうとするかもしれない」

「その、アスラがサーダ・タルハマヤになったらどうなるんだい?」
トロガイの問いにスファルは
ちらりとバルサに視線を合わせた

バルサは起き上がれるようになり、短槍の練習をしようする
だが、傷が痛み、動きが止まる

「あんたはまた、何と戦う気だい?」
トロガイに問いかけられる
「私は……アスラに人殺しなどさせたくないんです。
 安らぐことが出来ない闇の中で、あの子には生きてもらいたくないんです」

バルサ……チャグムも今、戦っているんだよ。
タルシュ帝国との戦いへ行って、囚われちまったのさ」
トロガイの言葉にバルサとタンダは驚愕する

ってか、ここで情報がバルサへ行くのか。なるほどね
「チャグムが?」

場面が変わり、タルシュ領・ヨゴ
ヒュウゴに案内され、チャグムたちがやって来たのは廃墟だった

「ここが貴方の原点だ」
ヒュウゴは言う
「原点…?」

チャグムは奥の方にある球体のようなものに近づく
「この廃墟がかつて、ここから海を渡ったあなた方の祖先、
 トルガル皇子の館でした」

「トルガル帝の……?」

すると、セナが外から戻って来る
「何処へ行っていたのだ?」
ヒュウゴが聞くと、街へ行っていたとセナは言う
「よろしければ、これをどうぞ」

差し出したのは餅菓子
「チャズか。懐かしいなぁ…」
ヒュウゴがそう言って、手に取った
「チャズ? これはサズだろう」
チャグムが言う

「サズ? 新ヨゴではそう呼ぶのですか」
ヒュウゴはチャグムに言う
ニコっと笑うチャグムが可愛い

祖先は同じなのだから、似た所があって当然だよな……
まぁ、名前がちょっと違うけど

その菓子を食べながら、セナは言う
「春だというのに寒いな……」
ビュービューと吹く風は冷たい

「ナユグに異変が起きてるのかもしれない」
そのヒュウゴの言葉に大きく反応するチャグム
「ナユグ…?今、ナユグと言ったか!?」

「貴方もご覧になりましたか? 
 南から北へ、まるで天の川の如く異界の生き物たちの群れが移動するのを。 あれはナユグの海を渡る水の民です」

「……見えるのか。ヒュウゴもそれが見えるのか?」
チャグムが問いかけると、セナが答えた
「時々、そういう変なものが見えるらしいよ」

そんな言葉に嬉しそうにするチャグム
自分と同じものが見えるのはうれしいことだよなぁ…

「もしかしたら、あの祖先が海を渡ったのはちょうどそういう時だったのかもしれない。その後、この国は長きにわたって大飢饉に見舞われた、と伝わっています」

「そして、今も南が貧しく、
 北が豊かになるときが近づいているのかもしれない」

それって、やっぱりナナイ聖導師の導きなんだろうか…。
いずれ、その時が来るまで。聖導師だけに伝わる、この国が滅びる話と重なって来るじゃないか。今の星読み達を試す為

すると、突然チリンチリンと音が響いた
はっと3人は音の方向を見る
「この音は…?」

「弔いです…」
ヒュウゴが答える
そこにあったのは火の周りに囲む人々
「戦死者たちが帰って来たのです」

その言葉に驚くチャグム
「何処で戦をしているのだ?」
「タルシュ帝国の戦に駆り出されたのです」
じぃっとチャグムは弔いを見つめる

「殿下、この国の民は殆どの家族が息子や夫をタルシュ兵に取られ、戦費を税として負担している。
 他国を攻める戦で勇敢に戦えば、税をタルシュ人と同等とする。だから、彼らは必死になって戦うのです」

「タルシュ帝国の侵略に手を貸す。
 家族を重税から救う為に」
「タルシュ帝国は他国を食うことで生きている獣です」
ヒュウゴはそう言った

「タルシュが最も巧みなのは不幸にさえも、民を慣れさせていく事です。
 その内に、武人も、商人も、農民でさえも、タルシュ人の生き方を覚え、出世の道を求め始める。
 そうやって、少しずつ、ゆっくりとその国を消していくのです

「その流れはだれにも止められない。
 王族は何もできない」
そんな言葉にチャグムは疑問を述べる
「何故、お前はそんな事を私に話す?」

ヒュウゴはチャグムの前まで来ると、こういった
「あなたが一人で戦っても、タルシュ帝国には勝てない」

それはどっちの意味だ。降伏し、属国になれと言う意味か?
それとも、同盟を結ぶべきという意味なんだろうか…

すると、突然、ヒュウゴたちの前にタルシュ兵たちが入って来る
ここで、ヒュウゴの動きがバレちゃったのか

場面が変わり、馬をかけるラウル王子
馬から降りる時に馬の調教師の両手を足に乗せ、降りた
全く気を遣ってないのがよくわかるなぁ……ラウル

「おかしいな…。前より動きが鈍くなった」
ラウルがつぶやく
そっと馬の後ろ脚に手を触れ、足の腫れを指摘する

「この腫れはいつからある?」
ラウルの言葉に慌てて確認する調教師
「……申し訳ありません。分かりませんでした」

すると、ラウルは調教師の左目をナイフで切り裂く
「あぁぁぁ!?」

「必要なものが見えぬ目なら2つあっても意味が無かろう」
そう言うと、手袋を地面に放り投げ、その場から去って行った

ラウル怖ぇぇ!
原作でもあるけど、このシーン。視点が全く違って、この目を潰された調教師の次・馬の調教師の者だった。その調教師は馬の調整にうまくいって、ラウルから金の粒を貰っていたんだけど、手が震えていた。

それはその前の調教師が馬の調整に失敗したせいで、片目を潰されたからである。少しでも腫れを見逃せば、こうなるという恐怖に震えていた。
そんな描写だったけど、こっちの片目潰しシーンやるんだって感じ。冷酷な王子を表現するのはぴったりだけど

次回予告でヒュウゴが拷問されてるし…
おそらく新ヨゴにログサム王がくるぞ

色々と分からなくなってきた。確かに原作で、ヒュウゴを止める人がいなければ、ヒュウゴはチャグムに連れて行っただろう。
それがラウルに知れれば、怒りに触れる可能性はある。

それを懸念して、ソドクが知らせたけど…さてどうなるんだが。
ラウルの逆鱗に触れると、
どうやって許してもらうんだろう?しかならない。

それさえもチャグムを落とす演技だったとしたら…?
という疑いはちょっとあるけどね

上橋さんのブログで6話でもヒュウゴは得体が知れませんって
おっしゃってたから、うーんもっと分からなくなった

ここまで読んでくれてありがとうございました!
前回へ
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