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此花のアニメ&漫画タイム

今の所、カゲロウプロジェクト・斉木楠雄のΨ難・D.Gray-man HALLOW・ヘタリア world starsの情報や感想などを上げています

「私は逃げない」ついにチャグムはラウル王子との謁見へ!チャグムの選択は…?第6回「帝国の牙」 感想 精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神

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此花(このはな)です

今回は精霊の守り人Ⅱ悲しき破壊神の第6回「帝国の牙」の感想を書いていきたいと思います

第6回「帝国の牙」
あらすじ
バルサ綾瀬はるか)はチャグム(板垣瑞生)がタルシュ帝国に囚われたと聞き心を乱す。一方、タルシュ帝国の都に着いたチャグムは、圧倒的な国力の差を目の当たりにする。

王子ラウル(高良健吾)に謁見したチャグムは「国を滅ぼしたくなければ父を殺してお前が帝になれ」と命じられる。抵抗するチャグムの前に縛られたヒュウゴ(鈴木亮平)が連れて来られる。チャグムを属国へ連れて行ったことが裏切りとみなされたと言うのだ…!

公式より
第6回「帝国の牙」|精霊の守り人 悲しき破壊神|NHK大河ファンタジー

今回は本当に一気に時間が過ぎていった回でした。全編政治劇みたいなものでしたから。結果を知ってるのに、すごいドキドキした。ヒュウゴ、クルーズ、チャグム、ラウルの4人のやり取りが色々な思惑が混ざってそうで、原作の心理描写に近いんじゃないかと思ってしまった。

特にクルーズさん、すごい良かった! チャグムに対する態度が”一応”敬ってる感出てて、嫌な野郎だ(笑)

原作だと、クルーズはタルシュ語であいさつして、ヒュウゴに翻訳させるんだけど、ヒュウゴがクルーズがいなくなった後に”クルーズ北翼宰相はヨゴ語を流暢に話されます。ヨゴ皇国軍制圧の功によって、北翼宰相の地位にのぼられた方ですから”って補足するんだよね

一応、礼儀は尽くすけど…的な感じがドラマ版のクルーズに出てて、すごいなって思った。あの笑みは悪意しか感じられない(笑)ヒュウゴにとっても、油断できない相手なんだろうな、とチャグムが思っている。

ドラマのラウルさんもすごいね。親しげに会話をすると思ったら、すぅっと冷酷な面が現れ、チャグムを脅すシーンとか。”俺が帝にしてやる”っていうシーンも圧倒的な軍事力と支配力がある国の王子って感じだ。原作よりも若い設定なんだろうけど、別に違和感はない

それと、帝とログサムのシーンもなんか色々と思惑が見えて、面白かった。ログサム王ってしたたかで外交上手いなぁって、素直に思った。
(このシーン自体、原作ではありえないです)

まぁ、でもまさか先に蒼路の旅人が終わるとは思わなかったけどね。
時間軸的にどう処理するか、楽しみだ

さて、本編の感想へ行きましょうか
「チャグムも今、戦っているんだよ。
タルシュ帝国との戦いへ行って、囚われちまったのさ」
そうトロガイから聞いたバルサ
「チャグムが?」

「帝は囚われたチャグムをどうするつもりなんだ?」
バルサがそう聞く
「帝は、他国と取引するつもりはないだろうね」
「それなら、チャグムを取り戻すことを考えないのか!」

「元々、チャグムを戦に行かせたのは帝だ。
 帝はチャグムの死を願っていたというわけさ」
トロガイは言う

それを聞き、どこかへと行こうとするバルサ
「何処へ行くつもりだ! まさかタルシュ帝国に」
そう言うタンダだが、バルサはすぐさま否定する
「行けるわけないだろう!」

バルサ……」
「今のチャグムを守る力は私にはない。チャグムと言い……アスラと言い、
 私は何の為にいるのか……」
そうつぶやく
バルサ

バルサが何のために生きているのか…。
 チャグムやアスラの方がよく分かっているよ、離れていてもね」
タンダはいう
そうだよ、チャグムとアスラを信じてあげて

「守るべきものの力を信じることも
 用心棒の大事な努めじゃないのかい、バルサ!」
トロガイはいう
「チャグム……」

そのバルサの声は届かない、ってナレーションで言ってて、切ないなぁ
チャグムは南の大陸にいるから

一方、チャグムはトルガル館にて、タルシュ兵と対面していた。
「チャグム皇太子殿下、
 これより我らはタルシュ帝国の帝都ラハーンまでお導きいたします」

すると、ヒュウゴはチャグムに言う
「殿下、これにてセナとはお別れでございます」

チャグムはセナの元へ向かう
「セナ、そなたと泳いだ海を私は一生忘れまい」

セナはそっとチャグムの頬に両手を添え、おでことおでこを合わせる
「ヤルターシ・コゥーラー、貴方に海の恵みがあらんことを」
お祈りをささげてくれた

「ありがとう」
チャグムはお礼を言うと、トルガル館から出て行った
セナとの話は結構、短かったなぁ……
チャグムが雑用を手伝う姿は見て見たかったけど…仕方ないよね

ラウルの館へと向かうチャグム
その心のうちはヒュウゴに言われた言葉の反芻
”「タルシュが最も巧みなのは不幸にさえも、民を慣れさせていく事です」

「そうやって、少しずつ、ゆっくりとその国を消していくのです」
「あなたが一人で戦っても、タルシュ帝国には勝てない」”

帝都ラハーン
ヒュウゴと共にやってきたチャグムは一人の男に出迎えられる
ゆっくりと奥の道を開けてから、その男は言う
「ようこそ、タルシュ帝国へ。チャグム皇太子殿下。
 長旅でさぞやお疲れのことでしょう」

ちらりとチャグムはヒュウゴを見る
「この方はこの城でラウル王子をお守りしている、
 クールズ宰相です」

そう、ヒュウゴが説明した

「ここはラウル王子の城ですか」
チャグムは言う
「さようです」

「わたしは皇帝にお会いするのではないのですか」
チャグムが問うと、クルーズは
「皇帝陛下の拝謁には及びません。すべてラウル殿下が応対いたします。
 まずは旅の疲れをお癒し下さい」

「ご案内します」
軽く笑みを浮かべながら言う
この嫌な感じの笑みはほんと、クルーズさんって感じだ。チャグムに対して。皇帝陛下の拝謁には及びませんって、流石に皇帝陛下が病床にあることは言わないか。そして、ラウルは第二王子だってことも

ちらりとヒュウゴを見てから、意を決して、兵の中心へ入っていくチャグム
それを確認すると、クルーズが先頭で動き始める
最後尾にヒュウゴが歩くのだった

クルーズはチャグムを一つの部屋に案内する
そこには一人の女が控えていた
「殿下の身の回りの世話をする侍女です。
 湯浴みや食事の支度も致します。他にも何なりとお申し付けください」

「しばらく他の者は参りません。
 どうか、ゆっくりとおくつろぎください」
そう言って、クルーズは頭を下げると、去ろうとするが、ヒュウゴの前で一度足を止め、また足を進めた

この動作もなんというか、ヒュウゴにとってもクルーズは
油断ならない相手なんだろうと思わせてくれる。そして、クルーズもヒュウゴを全然信用していない

3人となった部屋
「では、私の役目はここで終わりです。
 どうか、私との縁はお忘れください」

ヒュウゴはそう言った

「どういう意味だ」
その意味をチャグムが問うと、
「私はヨゴ人として、殿下に助言を申し上げました。
 民を思うのなら、戦うよりも服従しろと」

「ただし、あなたと私とは違います。
 ここにいるヨゴ人はあなたの民ではございません。そのことだけはお忘れなきよう」

タルシュにとってはチャグムとヒュウゴは同じに見えるかも知れないけど、ヒュウゴの為に国を売るなと言ってるのか…? 

ヒュウゴが去ると、それまで動かずにいた侍女が立ち上がった
「……来るな」
近づこうとする侍女にチャグムは言う

「用があれば、私から呼ぶ。
 それまでここから出て行ってくれ」

侍女はチャグムにひざを折ると、こういう
「何でもします…。
 私がお気に召しませんか?」

「わたしはここに幽閉された身だ。
 その事を忘れたくないだけだ」

チャグム……

場面が変わり、ラウルの執務室にて
「ヒュウゴ、
 何故チャグム皇太子をお前の母国へ連れて行った?」

ラウルはヒュウゴに問う

「答えられぬのか?」
クルーズにも問い掛けられる
「……疑念を晴らす為です」
「疑念?」

「タルシュ帝国によって、
 国が滅ぼされることはないと教えたかったのです」
ヒュウゴは答える
「……それで教える事は出来たのか?」

「おそらくは……」
あいまいな答えを返すヒュウゴ

「曖昧な返事をするな」
クルーズがそう言って、ヒュウゴの前に立つ
「チャグム皇太子はラウル王子に服従を示すというのだな? 
 ……どうなのだ!?」

「まぁヒュウゴとて、そこは明確に答えを聞いた訳ではなかろう」
ラウルがクルーズを制止させる

「答えはすべて、チャグム皇太子が握っている。
 そのような獲物を捕らえたのはヒュウゴの手柄だ」

そう、ラウルは言った
答えはすべて、チャグムが握っているか……

ヒュウゴはラウルの器に飲み物を注ぐ
「ヒュウゴ、お前はチャグム皇太子をどう思った?」
ラウルはそう、尋ねる

「帝によって、戦に送り込まれたということは
 すでに命を惜しまれていることもないだろう。それでも、我々が人質として生かしておく価値はあるのか?」
もの凄く的確なご指摘で……

「……あります」
ヒュウゴは答える
「…何故?」

「チャグム皇太子には不思議な力があります。人には見えないものを見つめ、世の動きを知るすべを心得ております。
 帝には見えないものを見つめ、民の心を動かす力を備えておりましょう」

ヒュウゴがそう言うと、ラウルは
「……お前はそのチャグム皇太子をどうしたい? 
 ヒュウゴもチャグム皇太子に心を掴まれた、民の一人ではないのか?
 同じヨゴ人として」

思わず、ドキっとした。
確かにそうラウルに思わせたのは紛れもなくヒュウゴの言葉だ。
やっぱり、ヒュウゴはこうなる事を予想していたのかもしれない

場面が変わり、チャグムがいる部屋
夜遅く、あの侍女が寝ているチャグムのベットの上にのしかかって来た
驚くチャグムの口に人差し指を置くと、侍女はこういった
「…貴方の好きにしてよいのです。私がお手伝いします」

「手伝う…?」
チャグムがつぶやくと、その侍女は
「逃げたければ、わたくしについて来てください」
「…お前は」

「あの人に言われて、私はここにいます」
あの人って、誰の事だ?
「ヒュウゴか?」

チャグムの問いに侍女は答えず
「…どう、なさいますか?」
答えを待つだけ

「いや、私は逃げない。
 どこに逃げても無駄だ。逃げ道は一つしかない」
チャグムは答える
「一つ…?」

「私が死ぬことだ」
そう言うと、チャグムはベットから降りる
「それならば、ラウル王子に会ってみよう。会って今の状況を把握したい。
 我が新ヨゴ国はどうあるべきかを」

「人質にされても良いのですか?」
侍女は問う
「死ぬことはいつでもできる。
 その覚悟を持って、私は戦うとそうヒュウゴに伝えてくれ」

その答えを聞いた侍女はそっとチャグムに近寄ると、
頬に口づけた

この侍女さんをこんな風にもって来るなんて…面白いね。さて、本当にヒュウゴからメッセージだったのか、分からないけど

あの侍女が去った後、
 チャグムはバルサとの思い出を思い出していた
それはバルサと別れる時
”「私がここでひと暴れしてやろうか?」
チャグムの為に言うバルサ

「…わかったよ。
 自分から逃げるなって、どんなことでも笑って受け入れろって、
 バルサは言うんだろ。だったら、王宮に戻るよ」

「皇太子になって、いつかバルサをカンバル国に帰れるようにしてあげる。
 カンバル王を倒してでも
 その為に私は王宮に戻り、皇太子になる」”
そんな決意を胸に秘めながら……チャグムは思い出すのだった

場面が変わり、新ヨゴ国ー
そこにはカンバル王・ログサムがやってきていた

ログサムは帝に軽く頭を下げる
「これは帝、ご機嫌麗しゅう何よりにございます」
「カンバル王……わざわざのご訪問、痛み入ります」

帝がそう返すと、ログサム王は帝への階段を上がり、握手を求めた
少し戸惑いを見せ、聖導師を見る帝
コクリとうなづく聖導師

握手をしようとした瞬間、ログサム王にぐっと手をつかまれる
「これで、堅苦しい挨拶は抜きに願いたい」
ログサム王が言い終わった後、帝は握手を解こうとするが、ログサム王は離さない

「ところで、皇太子のお姿が見えませんが、いかがいたしました?
 ご体調でも崩されましたか」
急に話を変えるログサム王

「恐れながら、
 皇太子殿下は只今、外交で国を留守にしております」
聖導師がその問いに答える
「外交…なるほど。それはロタ王国ですか?それともサンガル王国ですか?」

「サンガル王国でございます」
聖導師は答える
「そうですか……南の島ですか」

するりとログサム王はがっちりと掴んだ帝の手をようやく離した
「それは残念…」
その後の帝が触れた手を服に擦り付けてるのがな…。穢れだと思ってるんだな、ログサムを

その後、ログサム王と一緒に帝は演舞を鑑賞する。
宴の外ではガガイがトゥグムを連れて、歩いていた
「今宵の宴では随分、熱が入っているようですね、トゥグム様」

ガガイはトゥグムの視線まで腰を下げると、空を見る
「ご覧ください。今宵は星も見えません。この国の行く末も見えません。
 殿下には、早く大きくなって立派な皇太子になっていただかねば」

「それはどういう意味です?」
そう声をあげたのは母・二ノ妃だった
「はっ、これは……二ノ妃様」
慌てた様子で頭を下げるガガイ

「ガガイ、チャグム皇太子は亡くなった、と?」
その問いにガガイは
「それはまだ……」

「まだ?」
言葉を取られる
「いや、私は帝からトゥグム様のお守り役を授かりました。どんなことがあっても、大切にお守りするようにと存じております。
 行き過ぎた事がございましたら、ご指摘くださいませ」

二ノ妃はそっとトゥグムの頬に手を添える
「トゥグムを、お頼みします」
そう言って、その場から去っていった

なんとか場をおさめた事にほっとするガガイだった
ガガイさんも立ち位置的に大変だなぁ…

場面が戻り、ログサムと帝。
「カンバル王、それでいかほど欲しいのです」
食事をしながら、帝は直球に聞く
「ん?」

「こうしてくつろいでいるからには遠慮はいらぬ。率直に話しても構いませぬ。
 此度はいかほど用立てればよいのです?」
帝は言う

「これはこれは、帝とは思われぬ品のない尋ね方ですなぁ」
帝の心に突き刺さりそうなことを…(笑)
「相手の品性を受け入れるのが、我が国の習わしです」
帝は答える
帝も言い返しますな、ログサム王は品性がないと

「実は面白くなってきましたなぁ……
 この国の神楽よりもよほど楽しい」
ログサム王は言う
「些細な事は早く済ませたいだけです」

「それならば、この国の全てをいただこう」
恐ろしい一言を言い放つ王
その言葉にすぅっと帝は笑みが消える

「はははっ! 」
大きなログサムの笑い声に臣下たちも反応する

「そんな顔をなさりますな。何も戦をしようと言っている訳ではあるまいに。
 ……この国のすべてとは帝の真心です。違いますか?」

「帝が差し出すだけ、
 ありがたく頂戴いたそうといっているのです」
ログサム王は言う

そんな言葉に笑みが戻る帝
「……わかりました。
 そのように潔く物乞いされては返ってすがすがしい」

帝の見えない一面が見えたし、ログサム王のキャラも見えてきた。
こういえば、帝はくれると分かって言ってる気がするな、ログサム
帝は神の子、だからな

場面が変わり、タルシュ帝国の玉座の部屋
ついにラウル王子との謁見が始まる
チャグムが中に入ると、誰もいない玉座がそこにあった

すると、すぐに脇から声がかかる
「よく来た、チャグム。
 親しみを込めて、チャグムと呼ばせてもらおう」

「私の事はラウルと呼んでくれ」
チャグムにそう言うラウル
「これでひとつ、余計な手間が省けた」

チャグムは頭を下げる
「ラウル殿下、この度はお目に……」
「余計な挨拶はぬきだと言った、チャグム」

ラウルはまっすぐに玉座に向かい
「遠慮はいらぬ。
 ここではそなたのしたいようにすれば良い」
チャグムに言った

「それなら、ラウル殿下。
 私を捕らえた理由をお聞かせください」

チャグムは直球に聞いた

「理由などない。そなたから飛び込んできたのだ。
 したがって私から言うことは何もない、チャグム」

「そなたから言いたいことがあれば、それを聞こう」
ラウルはチャグムからを望んでいるらしい
黙るチャグムにラウルはー

「……どうした? ヒュウゴに導かれてここに来る間、色々と考えた事があるだろう。
 それを話せばよい」
笑顔でうながす
「何を考えておらぬか? 情けを乞いたければ乞えばよい」

「……情けを乞う気などない」
そう、一言チャグムが言うと、すぅっとラウルの顔から笑顔が消える
「なら、お前の考えを示せ」

「貴方の考えは何も心に響いていません。
 したがって、私から示せる考えも見つかりません」

「……そうか。それで十分だ」
ラウルは立ち上がると、チャグムを上から見据えこういう
「おまえは私と戦うといったのだな?」

「いいえ」
チャグムが否定すると、ラウルは畳みかける

「誤魔化しはきかない。お前はヒュウゴから聞いたような話をもう一度、
 私にしろというのか。その手間を惜しむなと言いたいのか。お前は私の考えを分かっていて答えた」
「お前は私の考えを拒絶した」

「お待ちください」
チャグムは必死になって言うが、ラウルは変わらない
「もう十分に分かった。ならば、その答えに応えよう。
 私はこれからお前を人質となり、20万ものタルシュ兵を従え、新ヨゴ国に攻め入る」

はっきりと言われ、言葉を失うチャグム
その言葉に合わせ、タルシュ兵が足踏みする

チャグムが想像するのは侵略される新ヨゴ国の姿
「国土を焼き、民を虐殺する。
 王族が住む宮に火をかけ、そなたの母の耳をそぎ、弟の手足を切り落とし、その泣き叫ぶ声をそなたに聞かせよう」

「帝の首は……都のおうじに晒されよう。これは脅しでも戯れ言でもない。
 戦の正しいやり方だ。
 それにあらがう兵力がないこともお前は知っている」
「知っていながら、それでも私の考えは心に響かぬと答えたのだ」

「これでもまだ、響かぬか?」
ラウルはいう
容赦ない。でも、これが圧倒的な軍力の差だ

「私に…どうしろと。
 この場に私を膝づかせて何をしろというのです?」
チャグムはラウルに言う

「私があなたに服従した所で、新ヨゴ国を服従したことになりません。
 父は認めません。 その私に何をしろと言うのです?」
その問いにラウルはそっと片手をチャグムの頬に添え、こういった

「その問いには
 ここにひざまずかぬものには答えぬ、ぼうや」

皇太子ではなく、ぼうやか

呆然とするチャグムに気が変わった様子のラウル
「…わかった。少し二人だけで話そう」

「同じ一国の王子として、
 そなたに助言をこいたい」
そう言って、部屋から出ていくのをチャグムはついて行く
どうして、ラウルは気が変わったのか…わからんな。でも、はっきりしたのは結局、ラウルが説得する羽目になったってことか

ラウルの執務室まで来ると、ラウルは言う
「お前に都を見せてやろう」
やってきたのは都を見渡せる場所

大きな都の姿に息をのむチャグム
それは自分の住む光扇京とまるで違う近代化を果たされた都
圧倒的な国力の差を見せつけられる

ラウルは外の景色など目もくれず、中に入る
「外の景色に注意をはらうのもよいが、
 これを見よ」
ラウルの足元をさす

「世界はお前の足元にある。
 ここは全て(黒色の石がはめられている)タルシュ帝国の領土、白磨石で埋まっている。私がこの手で征服した国だ」
ラウルは足元の地図の北の大陸へと足を向ける

「お前の国はここだ。
 さて、この地図を見て何を思う?」
ラウルは問い掛ける

「世界は広いです」
チャグムが答えると、ラウルは
「私がお前の年ぐらいにこれを見た時は逆の事を思った」

「世界は狭すぎる。これから私が手に入れられる国はわずかしかないと。
 その時の虚しさは今も私の胸の中にある」
ほんと、ラウルって生まれながらの支配者だなぁ…

「安心しろ」
ラウルは笑みを浮かべ、チャグムをイスに座らせる
「私は支配した国の民は幸福になってこそ、真の征服だと思っている。
 その為に必要ない殺生はしなくてもいいと思っている」

「だが、必要ならば手段を選ばない。それを選ぶのは常に他国にゆだねる。
 ……私の言ってることは分かるか?」
ラウルは自分のグラスに飲み物を入れながら言う

「分かりますが、理解はできません」
チャグムははっきりという
「同じような豊かさを与えて、民の心を買うことが出来ても、人々を重い税で縛り、 他国との戦に駆り出せば、いつか必ず人々の心は不満で崩れます!」

「何もせぬ国を庇護する事は出来ぬ」

「だったら! 初めから手を出さなければいい」
チャグムはいう
「世界の共通の幸福を求めることが、それほど意味がないと? 
 お前の国は、それほど今が幸福なのか?」

「チャグム」
そう言って、チャグムの肩をつかむラウル
「私と一緒に人々を幸福せぬか? 私とお前で共通の世界を作ろう」

「その為に私は、お前を帝にしてやる」
チャグムに囁いた
「え?」
その言葉に驚くチャグム

「新しい国の支配権をゆだねる。その上でお前には考えてもらいたい。
 その為に、この北の大陸、ロタ王国とカンバル王国をどのように平定……」
続けて話をするラウルに待ったをかけるチャグム

「待て!
 帝にするとはどういうことだ?」
イスから立ち上がり、チャグムは叫んだ

「新ヨゴ国の王宮には、我々と内通している者がすでにいる。
 お前が帰国すれば、その者は全てを心得ている。お前が帝になれるよう、その者が万事働いてくれるだろう」

「…容易いことだ。
 帝が死ねば、お前が帝になるのだから」

ラウルは言う

「馬鹿な事を言うな! 私に父を殺せというのか!」
そう叫ぶチャグム
「……父は例え、誰に裏切られようと、民がすべて逃げてしまっても、たった一人で顔をあげて、何万の兵に立ち向かっていくだろう」

「国の魂は決して他国には差し出さない!」
すぅっとラウルを見つめるチャグム
「その父は敵に情けを乞う為に、この手で父を殺せというのか」

「為政者なら情けを捨てよ。
 お前のその情けはいつか国を滅ぼす」
ラウルは言い放つ

「ちょうどよい、お前に見せてやろう。
 その情けが身を滅ぼすところを」

再び、ラウルは玉座の間へとチャグムと共に戻る

そこにいたのは吊るされたヒュウゴだった
驚いて、チャグムは近づくが、兵に阻まれる
「これは…!?」

「私はヒュウゴにお前を降伏させて、私の前に連れてくるように命じた。だが、ヒュウゴはお前をヨゴ国に連れて行き、その結果、お前に余計な疑念を抱かせた。
 その罪は重い。お前が私にとって、重要な人間であればこそ、許し難い」
ラウルは語る

ヒュウゴは高く吊り上げられ、周りにいる兵たちがヒュウゴに槍を向ける
この状況にショックを受けるチャグム

「待ってくれ! ヒュウゴは何もしてない! 
 貴方を裏切るようなことはしていないんだ」
チャグムはいう

「そうか……」
そう一言つぶやくと、ラウルは手を叩く
そこに連れてこられたのは”あの侍女

「この女にお前は何か言われなかったか? 
 どうだ? 何を言われた?」
ラウルは言う

「ヒュウゴ……」
この状況に必死で頭で考えるチャグム
「…嘘だ」

「嘘? 何が嘘だ」
ラウルは問い掛ける
「これはあなたが仕組んだ」

「残念ながら、ヒュウゴに答えを聞くことは出来ぬ」
ラウルが言うと、クルーズが腕を上げる(処刑の合図だ)
「待て!」
チャグムは叫んだ

「ヒュウゴは……間違ってない」
チャグムは言う
「それはどういう意味だ?」

苦悩の表情でチャグムは口を開く
「私は、ヒュウゴに言われて
 ……降伏を受け入れた」

チャグム…

「それならそれを証明しろ!」
ラウルは言い捨て、玉座へと座る
「それまでヒュウゴの命を預かる」

そして、チャグムはゆっくりと膝をおり、ラウルに頭を下げた
「……新ヨゴ国は落ちたか」

ラウルはずるい。チャグムはそういう優しい皇子だからこそ、ヒュウゴを使った脅しが使えると思ったのだろう?
この結末を望んでいたのか、そうではないのか、ヒュウゴは何を思うのか

少し時は立ち、サンガル王国
シュガたちが囚われている牢の扉が急に開けられた
そこにいたのは”チャグム”で

「皆、無事で何よりだ!」
笑顔で言うチャグム

「殿下……よくぞご無事で」
生きて会った喜びに震えるシュガ
「ご苦労だった、シュガ」

「お許しください。私は…何もお役に立てず」
そう謝るシュガにチャグムはシュガの目線までひざを折って
「いや、こうして生きていてくれただけで私の力になっている」
「殿下…」

「さぁ、みんな一緒にここを出よう!」
チャグムは言う
「「「はい!」」」

チャグムがまだ牢にいるモンに目線を合わせる
「モン、何も気に病むことはない。
 お前も堂々と帰国してくれ」
チャグムは言った

すると、サンガル兵に連れられて、ジンが戻って来た
「ジン! お前も無事だったか」
嬉しそうに駆け寄るチャグム

「殿下、私もこうされては敵の考えが分かりません。
 敵は殿下に何を背負わせようとしてるのです?」

ジンが問いかける

「……何も、そのようなことはない」
チャグムは答えようとしなかった
「さぁ、出発だ!」

そんな簡単には話せないだろうなぁ…
兵たちの前だし

船へと乗り込み、新ヨゴ国への航路。
モン、ジン、シュガはチャグムが何かを隠している事に気づいているみたいだ
「新ヨゴ国では必ず私がお力になります」
シュガはチャグムに言う

「あの船は……
 我々が帰国するまで見張る気でしょうか」
チャグムの船には監視するように一隻ついて来ている

そんな言葉に何も答えず、思いつめた様子でチャグムは
「シュガ、すまぬが一人にしてくれ」
そう言って、船の隅っこに座り込む

チャグムが思い出すのは”ラウルの言葉”だ
”「父を殺せぬなら、お前は手を汚さなくてもよい。
 お前に従うものがそれを成し遂げる。お前がやらなければいけないことはその後だ」

「国を開き、タルシュ帝国に服従することが最善の道であると、全ての臣下や民を納得させることだ。これが中々、難しいことだ」
ラウルは言う

「だが心配するな。混乱が起きれば、私が言って助けてやる。
 私の目に狂いがなければ」
チャグムの肩に手を置き、ラウルは言う
「お前がきっとうまくやれるはずだ」

「……私に捕虜たちを返してください。
 捕虜たちを置き去りにして帰れば、誰にも信用されません」
チャグムはラウルに言う

「そうか、わかった。
 その者たちを連れて、堂々と帰るが良い」
その提案をラウルは受け入れ、チャグムは捕虜たちを解放させることが出来たのだった”

苦悩の表情のチャグム。帝を殺すこと
”「今こそ、お前の力を見せてみよ」
そういった帝
「陛下、それは…」

「私は息子の力を信じておる」
そういった帝”
精霊の卵を宿した自分のこと。それを助けてくれたバルサ

陽が落ち、星空の中に水の民が北の大陸に向かっているのを見るチャグム
まるで自分を呼んでいるような…不思議な気分。
チャグムが淡く光っていた

すると、シュガが近づいてくる
「殿下、そろそろ私にも話していただけませんか? 殿下を抱えてるもの」
シュガはそう、チャグムに言う

「……シュガ、私は逃げようと思う」
その言葉に”え?”と驚くシュガ
「やっと、決心がついた」

「タルシュ帝国に降伏はしない。
 その為に私はここから逃げる!」

「ジンとモンを呼んでくれ」

こうして、
チャグムは本当の事をこの3人に話すことを決めた

「…帝を殺せと? タルシュ帝国の狙いは皇太子の後ろ盾となって、
 内側から新ヨゴ国を支配する事でしたか」
シュガはつぶやく
「そうだ。その為に王宮にはすでに内通者がいると言った」

「内通者? それは一体誰です」
モンが大きく反応し、チャグムに聞く
「…わからぬ。そなたらで探ってくれ」

「殿下、どこへ逃げようというのです?」
シュガはチャグムに聞く
「ロタ王国だ」

「ロタ王国…」
「タルシュ帝国と戦う為にはどうしてもロタ王国と結束する必要がある。
 私は同盟の道を探ろうと思う」

「ロタにはどうやって?」
ジンがきく
「泳いで行く」

チャグムは地図を取り出すと、ある島を指さした
「ここがサンガル諸島、最後の島だ。
 その近くを通るときに船からこの島まで泳いで渡るしかない」

「そこからロタ王国までは何とか道を見つける」
チャグムはそう説明した

「無理です…無茶苦茶です。
 たとえ島を渡れても、財を持たずどう生きるのです」
シュガがいうと、チャグムはあるものを取り出した

そこにあったのは紅炎石の首飾り
「タルシュ帝国の王子から贈られたものだ。
 これを身に着けていけば、なんとかなるだろう」
ラウル王子からか

「それなら私もいきます!」
シュガが名乗りをあげた
「ダメだ! お前が消えれば、逃げたと疑われる」

「なら、私がお供します。
 私には死ぬ理由があります」

モンが名乗りを上げた

「ダメだ! モンは父上の元へ帰るのだ。
 帰って、私を船から突き落としたことにしろ」
チャグムはモンまで救う気なんだね

「それで父上は私が死んだことを信じる。
 捕虜となった者たちも許されよ。
 そして、父上は帝として、心おきなくタルシュ帝国と戦える」

「その父上に私が援軍を連れて戻るのだ」
そう笑って言った
ほんと、か細い希望の糸だ……本当に

ジンやモンが見張りの船を観察しながら、チャグムが飛び込むタイミングを探る
「殿下、ナユグはもうじき、春を迎えます。
 その時こそ、貴方の力が必要なのです。貴方はこれからの私たちの祖国、新ヨゴ国そのものです。それをどうか、お忘れなきよう」
シュガはそういう
「…わかった」

やっぱり、シュガはナナイ大聖導師の言葉”国が滅ぶ”事を気にしている。
確かにずっと引っかかるからね

モンやジンがチャグムに合図を送る
「…行くぞ」

”「チャグム、誰かの為に生きるなら、顔を知らない者たちの為に生きろ。
 お前ならきっとそれができる」”

そう言ったバルサの言葉

「(バルサ、また私を守ってくれ)」
その言葉を胸に海に飛びこんだ

真っ黒な海の中、水の民の群れを目印に
チャグムは泳ぐのだった

これで蒼路の旅人が終わった。
後は神の守り人、だけ。
それが終われば、天と地の守り人に入る。チャグムとバルサの物語は一つになるんだ

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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