此花のアニメ&漫画タイム

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師匠の言葉の意味を考える弓矢。そんな頃、同じ高校に文楽の三味線をやってる子がいるという話をきいて…?三の段「別れの儀式」 感想 火色の文楽

此花(このはな)です

 

今回はコミックゼノンに連載されている”火色の文楽の三の段「別れの儀式」の感想を書いていきたいと思います

 

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「”迫弓矢17歳。クライメイト相手に支離滅裂…”」

 なんとか、師匠の稽古の条件である・友達との自撮りをしようとする弓矢

 

あらすじ

藤竹潮路太夫に弟子入りした迫弓矢。持ち前の集中力で文楽にのめり込んでいくが、稽古の場でバレエの未練を師匠に指摘されてしまう。されに稽古のための課題まで出されてしまい…。

 

一の段の感想はこち

konohana19.hatenablog.com

 

 

クラスメイトたちは受験の前にUFJに遊びに行くそうで、なんとか話しかけようとする弓矢に気づいて、気を遣って、声をくれたのだが…

支離滅裂の弓矢に、のらりくらりと交わして、教室から出て行ってしまった。

 

「”バレエ漬けの12年。

 いつのまにか、弓矢には人が寄り付かなくなっていた”」

 

「”……ことに気づいてなかった!!”」

弓矢の不器用さと、今まで人のコミュニケーションをやっていなかったんだなぁと笑ってしまった

 

師匠・潮路太夫が出した課題に幼馴染・湊は

「おじいちゃんも酷な指令出すわ…」

もらすほど。

 

弓矢の携帯は古く、お婆ちゃんのから受け継いだもの。LIME(たぶん、ラインと同じようなもの)も出来ない。

あーだから、あんま話題について行けないのか…

 

2人きりとなった教室で弓矢は湊が何かを作っていることに気づく

それは出産の為、職を離れるよしみ先生の為、お別れの旗を作っていた。

最後の日に振る為に。

 

「旗て、振って何になるん」

その行為自体の意味を弓矢は分かっていなかった。

「……」

 

「わからんことばっかりやね、弓矢は。

 バレエで全身いっぱいやったから」

湊の言葉に弓矢は師匠の言葉を思い出す

 

”「…いつまでも、何を恋しがってるんや」”

 

「師匠にも言われた。…なんでや? 

 あれからバレエスタジオには行ってへんし、シューズとかも捨てたのに」

弓矢の言葉に湊は”それがわかってへんゆーねん…”と。

 

何かの音に湊が反応する。

「…あ。またプール裏で弾いてる」

「何?」

 

「この学校にいるねん。

 珠市師匠のお弟子さんで、文楽の三味線やってる子」

湊の言葉に”なんで今まで言わんかったんや…”ともらす弓矢

 

なんでも、家の事情で辞めなきゃいけなかった話だったのだが、ついこないだまた続けるって戻ってきたらしい。うちらより一つ下で、ずーーっと三味線一筋。

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「”名前は柳川弦冶(やながわげんじ)”」

 それを聞いた弓矢はプール裏へ

 

師匠から言われていた

「”文楽の三味線はな、太夫と共に義太夫節を奏でるんや。三味線の音が映し出すのは親ごころに恋ごころ。川面のせせらぎ、風の音」

「太夫と三味線はただベッタリ調子をあわせていかん」

 

「互いの音と呼吸(いき)がぶつかりあって、

 火が立ちのぼるくらいにな”」

 

そこには三味線に弾く柳川弦冶の頭から

”音から何が……

のぼってくる…

 

…あれ…?

ちがう”

「(蚊柱や――)」

蚊柱なのか…(笑)

 

まさかの”蚊柱”に固まる弓矢

「…あれ、迫さんやないですか」

弓矢に気づいた

「その蚊柱、気にならへんのか…?」

 

その問いにキョロキョロと上を見て、ひと間。

「背ぇ高いんでしゃーないですわ」

「受け入れるんかい。てか何で俺のこと、知っとんねん」

 

弓矢の問いにバレエで有名だったこと、そして、潮路師匠に入門したんも湊(みな)ちゃんから聞きました、と。

「それより足どけてくれますか」

 

弓矢の足元には桜の木の根があった。

幹が古くて、切られてしまうそうです。この折れた桜、という柳川さん

プール裏は夏以外は静かで、よくこの木に日よけしてもろた。

 

「誰にも知られんと終わるんはあんまりやな、思て。

 せめて、最後に」

三味線を弾きに来た、と。

 

そんな言葉に”そんなん考えたこともなかった”と思う弓矢

まるで”折れた桜って菅原伝授手習鑑みたいやな”

「桜丸が切腹する前に切られる木」

 

「あれ見たお父さんが”「定業(じょうご)や」って

 息子の死、受け入れるやろ? なんかまだよう飲み込めてへんねん」

弓矢はいう

定業とは:前世から定まっている善悪の行い

 

そんな弓矢の問いに柳川さんは

「…あの時代の別れの儀式なんやと思います」

と答えた

 

”いきなりの不運とか、終わりとか、抗えん運命に受け入れる為に

みんなが全力で「別れ」に行ってるんやと”

「…へぇ…そんなふうに考えるんや」

 

「俺とかまだ、詞(ことば)と音覚えてるだけやからな…」

弓矢はそう言い

「お~~んも~~~~おいにや~~」

 

語り始めると、柳川さんが

三味線を”チ、テン、トン、ツンと”鳴らしてくれる

「と。三味線が入ったらこうなります」

 

弓矢は急に立ち上がり、バレエの構えをする

「…も、もっぺんあわしてみて、くれへんか…」

顔を赤くしながら、弓矢は言った

 

「なんすかその、優雅な動き」

「たぎったらこーなんねん」

弓矢が言う

(笑)あーそういうテンションの上がり方

 

 「あと俺、「本朝廿四考(ほんちょうにじゅうしこう)」の

 「狐火の段」のはじめのちょっとしか覚えてへん」

「ええですけど」

 

弓矢が語り始めると同時に三味線を鳴らす柳川さん

「(…なんやこれ。詞の先に音が広がる。

 波紋みたいや!)」

弓矢はそう思う

 

そんな弓矢の姿に柳川さんは

「(……バレエであんなにのぼりつめた人が、

 義太夫でイチから伝い歩きか。難儀するやろなぁ…)」

そう思っていた

 

しかし、ある場面に入ると、弓矢の声が表情を変える

「――ああ、つばさが欲しい。羽根が欲しい。

 飛んで行きたぁ~~ぁ~~い~~」

 

 「(…何や今の。姫のセリフだけいきなり、

 火ぃついたみたいになって、耳の奥まで)」

「(なんであの一瞬だけ…?)」

あの台詞だけは弓矢のそのものだもんなぁ…

 

弓矢はまた、ぐらっと身体が揺れ始める

柳川さんは途中で三味線を止め、弓矢の肩に触れた

「なんで動くんですか。

 太夫は見台から動いたらあきませんよ」

 

「…動いてしまうんや。

 息が上がったら腕とか足とか使いたくなる」

「今までバレエやってたから、どうしても無意識に――」

 

弓矢の言葉にダンッと三味線を叩いた

浄瑠璃語る時に迫さんの過去は関係ないんちゃいますか」

 

「向こうに片足残したまま、

 中途半端に語らんといてほしいです」

と言われてしまう

 

そんな言葉に師匠の言葉と同じことを言われたと感じる弓矢

 

パーンと何かがはじけた音が聞こえる弓矢が視線を向けると、そこには

「よしみ先生っ。今までありがとー!」

お別れを言うクラスメイトと湊の姿があった

 

”「振りたいんよ。、お別れの旗」”

そう言っていた湊の言葉

 

”「せめて最後に」

さくらに向けて。

別れの儀式なんやと思います」”

そう言った柳川さんの言葉

 

”いきなりの不運とか、終わりとか、

抗えん運命に受け入れるために”

そんな言葉が自分の現状と重なる弓矢

 

弓矢が向かったのは弓矢の母がやっているバレエ教室

「いきなりどうしたん? もうここは用済みかと思ってたわ」

 

「「運命」とかにムカついて、目ぇ反らしたままやったから…から。

 バレエに別れを言いに来た」

 

「…こんなチビの時からそうやったわ、あんたは。

 気ぃついたら走り出してる。見てきたんは背中ばっかりよ」

「ほな自分で、けじめつけなさい」

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 「”さよなら、12年。さよなら――”」

バレエに別れを告げた

 

そして、文楽の劇場へ

「…よろしくお願いします」

頭を下げた

 

その後、なんとか自撮りを取った弓矢は潮路師匠の稽古へ

「師匠、よろしくお願いします!」

礼をする

「ちゃんとジドリ1号の友達もできたんやな。ど~れどれ」

 

そこにあったのは”幼馴染・湊”との写真だった

「…ってわしの孫やないか!」

つっこまれる

「他に持ち駒なかったんですよ…」

でしょうね…(笑)あんな状態じゃ

 

「しかしなんやら、さっぱりした顔になったの? 

 ほなはじめよか」

弓矢の表情に感想を述べる

「はい」

 

一方、湊は――

「あらぁかわいらし!」

「おばあちゃんが喜ぶと思ったわ。

 弓矢が折れた桜、挿し木にしてん」

 

「なんかね、

 「ここで生きたらええやんか」って」

そこには植木鉢に折れた桜が刺さっていた

 

題名通り、別れの儀式をした弓矢のお話でした。

バレエとの別れが出来ていなかったせいで、文楽をやる時にその未練が出ていた弓矢。

 

個人的に気になるのは次のジドリの相手はいるのかどうか、だよな(笑)

持ち駒は使い果たしたしね。やっぱ、柳川さんかなぁ…

一応、さん付けで書いてるけど、弓矢よりいっこ下だし

 

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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