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「父上はこの国を滅ぼすおつもりですか?」チャグムの初陣とバルサ・タンダの二人の思いの重なり。第8回「神なき世界」感想 精霊の守り人最終章

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此花(このはな)です

今回は精霊の守り人最終章の第8回「神なき世界」の感想を書いていきたいと思います

第8回「神なき世界」
あらすじ
チャグム(板垣瑞生)がロタ軍とカンバル軍を引き連れ戦場に現れる。火の粉と黒煙を巻き上げる戦場で指揮し勝利に導く。新ヨゴ兵に出迎えられ、チャグムは、父・帝(藤原竜也)と母・二ノ妃(木村文乃)に再会。

その頃、バルサ綾瀬はるか)とタンダ(東出昌大)は青霧山脈での異変をトロガイ(高島礼子)に相談に向かう。民衆に軍神が舞い降りたと崇(あが)められたチャグムに対し、帝が取った行動は…。

公式より
第8回 「神なき世界」 | あらすじ | 精霊の守り人 最終章 | NHK大河ファンタジー

8回はチャグムの初陣とタンダ・バルサのラブシーン。そして、帝の選択。
バルサとタンダのラブシーンは上橋さんのブログで綾瀬さんが言っていた
”動物が鼻をすり合わせているようなラブシーン”と表現していて、私はそういうことか!と納得しました(笑)

チャグムと帝のシーンは悲しいですね…。聖導師のことも。
絶対に相いれない二人は次回、別れになってしまうのでしょう。そして、タルシュ側も……ついにヒュウゴも牢獄行きか…。

さて、本編の感想へ行きましょうか!
最初は前回のタンダ・バルサの再会シーンからでした。
”「大丈夫だ。あたしがあんたを死なせやしない。
 あんたが死んだら、あたしも生きてはいけないだだろう」”

「絶対、わたしがあんたを助ける」
そんなバルサのセリフとタンダの足を切るシーンが重なる。

”「私は二度、父に命を狙われた。11歳の時に殺されかけたが、バルサという用心棒に助けられた。 二度目は15歳の時、私は父の命を受けた刺客を襲われた。国を挙げて弔われ、私は戦神となった。しかし、帝国タルシュの密偵・ヒュウゴに救い出され、その都に囚われていた」

「圧倒的な武力で我が新ヨゴ国の領土を狙うタルシュの王子・ラウルは私をそそのかす。
 父を殺せ、そして、タルシュ属国の新たなる帝になれと」

「ラウルの野心を拒んだ私は海に身を投げ、自首を装い、再会したバルサと共に国々を巡り、仲間を増やし、そして、故郷を目指す。敵に蹂躙される祖国を守る為に。
 私を生きている事を許さない、父の元へ”」

ヤズノ砦ー戦闘開始から二日目―チャグムが率いる援軍が来る少し前―
”圧倒的な戦力のタルシュ軍の攻撃は熾烈を極め、ヤズノ砦の陥落は時間の問題だった”

カンバル王軍ー弩弓攻撃部隊ーによって、放たれる大きな槍
それによって、タルシュ軍の鉄球を投げる機械は人力で引っ張られ、次々と倒れていく
「あれはロタ軍とカンバル軍です! 
 ラドウ閣下、ロタ王国とカンバル王国が来てくれました!」

ロタ王国歩兵隊も戦場に現れる
「…まさか、誰がそのようなことを」
「しかし、援軍です! 援軍としか思えません!」

「…帝だ! 帝が援軍を送ってくださった!」
そう結論づけるしかないラドウ大将軍
「帝が援軍を送ってくださったぞ!」

一方、タルシュ帝国軍ー攻撃部隊 司令戦車ー
「山の上の敵の数は計り知れません。
 ここはいったん、兵を引き、策を練りましょう!」
シュバルがそうクルーズに進言する

「落とせませんでした、すむと思うのか! 
 あきらめるな。所詮は他国の援軍だ、命まではかけん!」
クルーズはいう
その言葉に司令が合図を出した

場面はチャグムが率いるカンバル・ロタ連合軍
「”私は1万5千のカンバル兵、ロタの2万5千の兵を率いて、砦に肉薄する5万のタルシュ軍を側面、後方の三方から包囲する。新ヨゴ国を窮地に陥れていた油と炎は今やタルシュ軍を焼き尽くしていた”」

「敵がきます。後方にお下がりください」
カンバル王国軍隊長・カームがチャグムに進言する
「異国の兵たちが我が国に命をかけて戦ってくれるのに、後方で見ているつもりはない。
 今こそ、敵の背後をつくとき!ゆくぞ!」
「殿下…」

指揮棒を持つチャグムは叫ぶ
「志のあるものは我に続け!」


「援軍が動いた。敵の背後をつく気だ。
 援軍に後れを取るなー!」
それを見ていたラドウ大将軍が指示を出す

チャグムの初陣が始まる
馬に乗りながら、敵と戦うチャグム

颯爽と馬から降り、全力で敵と戦う
一人のタルシュ兵に槍で左わきを刺されるチャグム

絶体絶命のチャグムの頭に聞こえたのは
「”戦うなら、殺す気で戦え”」
というバルサの声だった

その声に導かれ、敵の首元に向かって剣を向けた
無我夢中で人を殺したチャグムはゆっくりと剣を両手で握りしめる
血の感触と匂い……

その後にチャグムに攻撃しようとするタルシュ兵を薙ぎ払うカーム
「殿下……お逃げください!」

そう言われたチャグムだが……敵に向かっていく
必死に、全力で国を守る為、戦うチャグム
その顔には血しぶきと涙が。

「”総司令官・シュバル貴下の攻撃部隊は大打撃を受け、敗走を始めた。
 砦の火災も鎮火し、熾烈な戦いは双方に甚大な被害を与え、終局を迎えようとしていた”」

「あの方は……」
ラドウ大将軍たちがチャグム皇太子を見つける。
慌てて、馬から降りる
「あなた様は……」

「ラドウ大将軍……」
チャグムがつぶやき、ラドウ達の方向へと向いた
その人物に驚きを隠せないラドウたちは慌てて、ひざをおる

「良く戦った」
チャグムの言葉に”はっ!”とラドウ大将軍は頭を下げる
「皆もよく戦った。私は、新ヨゴ国皇太子・チャグムである!」

その名前に慌てて膝をおる兵士たち
「ただいま、新ヨゴ国に生還した! 
 この戦、我らの勝ちだ!」

「「「神よー!」」」
と兵士たちが大喜びする

チャグムの表情はあまり喜んではいなさそうだ…。
神のお陰だ、という意味だしな…

タルシュ軍本陣に早馬が現れた。
「チャグム皇太子が? 
 ……あのクルーズがチャグムに負けたか」
ラウル王子はいう

「で、兵はどのくらい残っておる?」
「およそ、半数の兵を失い、
 1万5千の兵がヤズノ砦の周辺におります。敵は3万以上かと」
そう報告する

「ここと合わせれれば、まだ我らが有利」
ラウル王子は言うが
「お待ちください」
ヒュウゴは止めに入った

「ロタ王とカンバル王が新ヨゴ国の味方についたら、
 このまま王宮に攻め上っても、帝を降伏させることはできません」
「皆殺しにいたせ」


「ヒュウゴ、お前にチャグムを殺させてやろう」
ラウルは言う
「ならば、本国に援軍を要請し、万全を期しましょう」

「その間に砦を再建されてしまう。いや、敵は息巻いてここに攻め込んでくるであろう。
 今すぐ全軍上げて、攻撃せよ」
ラウルは本陣の外へと歩くが、ヒュウゴが声を上げた
「それでは我らが負けます!」 

その言葉にラウルはこちらを向いた
「ロタ王が動いた以上、南部の軍勢は当てにできません。
 本国からの援軍を待ちましょう」

「ヒュウゴ」
ラウルはヒュウゴの胸にこぶしを置く
「私はここにいる。本国ではない」

「……わかりました」
ヒュウゴは了承した

「全軍に通達! 全兵力を光扇京へ!」


「”新ヨゴ国の都・光扇京はヤズノ砦を越えれば、目と鼻の先だった。
 そこにはわが父・帝の住む王宮があった”」

帝と二ノ妃が戦勝の祈願をしていると、聖導師が扉を開けて中に入ってきた。
「陛下! ヤズノ砦より知らせが参りました」

「落ちたか…」
帝のつぶやきに聖導師は否定する
「いえ、勝ちました」

その言葉にゆっくりと祈り場の外へ向かう帝
そこにはラドウ大将軍たちがいた
「ラドウ、勝ったか」

「はっ! ヤズノ砦にて、我が軍が勝利いたしました」
ラドウ大将軍はいう
「勝ったか……勝った…」

「思わぬ、援軍が現れてございます」
ラドウ大将軍の言葉に帝は聖導師を見る

「ロタ王国とカンバル王国の軍勢でございます! それを率いておられましたのは……
 チャグム皇太子殿下でございました」

「何を申すか…」

「チャグム皇太子がまこと、軍神であらせられました! 
 民は歓喜に沸き立ってございます!」
ラドウ大将軍がそう言う
そんな言葉に信じられない様子の帝

場面が変わり、オッカ村の近くの川にてー
バルサは刀を洗っていた。

そこへヨーナが現れ、顔をふく布を差し出した
「ありがとう」
「こちらこそ、助けてくださってありがとうございました。
 これで助かりますよね?」

「……わかりません。私は医術師じゃありませんから」
バルサは言う
「私には、あんなこととても無理です」

「…私は、血の匂いに慣れすぎているんです」
バルサがそう言うと、洗った剣を持って立ち上がった
「タンダを、お願いします」
「え?」

バルサはどこかへと行こうとする
「どこ行くんですか?」
「タンダが助かれば、私にはもう用はない」

更に歩こうとするバルサを慌てて止めるヨーナ
「そんなことないです! そんなことありません!目が覚めて、貴方が居なかったらあの人は! 
 タンダさんはどんなに悲しむか」

「あなたの名前を、ずっと呼んでいました」
ヨーナはいう
「あたしは何も…」

「いいんです、よくわかりましたから。
 貴方とタンダさんがどういった仲なのか」

「……あたしには無理です。……切れません」
首を振りながら言うヨーナ

「タンダさんがあなたと同じことを言っていました。
 あいつが必要な時にしか、俺はいらないんだって。二人とも、本当はそうじゃないと思います」

「本当は、離れていてもいつも思い合っている。だったら、どうして離れるんですか? 
 タンダさんのそばに、居てください。お願いします」
ヨーナはいう

「タンダを助けてくれて、
 貴方にはなんてお礼を言ったらいいか…」

「何も言わないでください。弟の為に、しただけですから。
 本当に、助かってよかった」
最後に嬉しそうな顔を見せるヨーナ

すると、上から足音がした
それは”ヒュウゴ”で

バルサはヒュウゴの元へ行き、剣を返した
「礼を言う。さすがの切れ味だった」

「これであいこだ」
ヒュウゴは言った
あ! そうか、ヒュウゴのケガの手当てをしたのはバルサだったね。こういう借りの返し方になったのか。

「砦を落としたのか?」
「いや、チャグム王子に負けた」
ヒュウゴの言葉に少し驚くバルサ
「お前がまた強くしたのか?」

「いや、勝手になったんだ」
「これから、俺達も出兵する。チャグム王子と戦うことになった」
ヒュウゴはバルサにそういうのだった


場面が変わり、新ヨゴ国・王宮―
ボロボロになったチャグムはシュガと再会する。
「殿下……」
「シュガ! これまで、苦労をかけたな」

「いえ…。殿下こそ、よくぞご無事で」
シュガは言う
「お前に話したいことが山ほどある」
「私もです」

「その前に……」
くるりと向きを変え、扉の前に立つチャグム
「父上に会わねば…」

こうしてチャグムは帝に相対することになる
「父上、ただいま戻りました。父上、御無事で何よりでございます」
剣を置き、チャグムは言う

「その姿はどうした? 随分、穢れておる」
やつれはてた帝は言う
「はい、私は穢れております。
 されど、この宮の外ではこのように穢されております。血の匂いを嗅ぎ、死の匂いを感じながら、帝の魂に救いを求めて戦っておりました」

「それは父上がお与えになった穢れではございませぬか。
 どうか…その穢れに長い年月をかけても父上が、民をお救いくださいませ」
そう言って、頭を下げる

「……この戦は私が始めたと、この私の穢れであると、そう申したいのか」
帝は言う
「誰の穢れかと存じません。
 人が生きるのに、時として穢れを避けて通ることはできないのです」

「……お前は、人か」
帝の問いにチャグムは立ち上がる
「私は、人です」

「人でなければ、これほどの多くの人に助けられねばしないでしょう。
 これほどにも、人の心に迷いはしないでしょう。これ程に人を求めやしないでしょう!」

「父上、貴方の息子は…」
剣を持ち
「この手で、人を殺しました」

「この国の為に、はるばるロタとカンバルから来てくれた兵たちが私と共に戦ってくれました。そして、多くの兵たちを死なせてしまいました。
 私はその事を穢れと、口が裂けても申すことはできません!」

「今更、神の子に戻るつもりはありません!」
再び、帝にひざをおり
「どうか父上、我々の為に戦ってくれた。ロタ王国とカンバル王国に感謝の念を向け、兵たちにねぎらいとご慈悲を賜りますよう、せつにお願い申し上げます! 
 そして、一刻も早く、この戦を終わらせますよう、お考え下さい!」

そんなチャグムの訴えを聞き、その日は答えを出さなかった
場面は帝の寝室。聖導師と帝
「聖導師、チャグムが生きていたことを知っていたのか?」

「…いえ」
「まことか。まことに知らなかったのか。
 もう偽りは嫌だ……偽りを申すな。もう偽りはよい、聖導師」

「……申し訳ございません。
 生きていると知らせを聞いて、存じておりました」
正直に言う聖導師

一方、チャグムは母・ニノ妃と再会を果たしていた。
「母上、悲しくさせて、申し訳ございませんでした」
そう謝るチャグム
「いいえ、信じておりました。チャグムをまた会えることを」

「母上は、私が生きていると知っていたのですか」
チャグムの問いにニノ妃は立ち上がり
「チャグム、聖導師にあまり何でも話さぬようにしなさい」

「なぜです?」
「聖導師は何を思っているのか、分かりません」
ニノ妃は言う

場面が戻り、帝の寝室
「チャグムが戻り、お前は喜んでおるのか」
帝は問いかける
「殿下は、必ず陛下のお力になると存じます」

帝は聖導師の前に来て
「それはおまえのまことか?」
「まことでございます」
目をそらした…

「この国を救うのは神ではなく、人であるチャグムであると申すか」
帝は言う
「神は、人を受け入れます。人の罪さえも、どうかチャグム殿下をお許しください」

聖導師の言葉に
「ようわかった」
帝は言い、寝床に入った

「お前は申すことはいつも正しい。一度たりともお前を疑ったことはない。
 それは自らを疑うことだと思ってきたからだ」
「聖導師、私とお前は一つの魂だ」

「……もったいないお言葉でございます。
 さっ、どうかもうお休みください」
聖導師は言うのだった
心苦しいだろうな…聖導師は

場面が変わり、物置のような場所でチャグムとシュガ
「お話したいことがございます。
 ……この地に未曾有の天災が近づいております」
「天災?」

「ナユグに異変が起きてございます。
 トロガイはそれをナユグの春が来た、と申しておりました」

「私は……カンバルのユサ山脈を見た。
 それに…青霧山脈も、ナユグの水に浸かっていた」
チャグムは言う

「殿下、その熱でかつてない雪解けが一斉に起きるかもしれません。起これば、この国はどうなるか。トロガイはこの国が消えてなくなる、と申しておりました」
シュガの言葉に驚く

「消えてなくなる…?!」
「一刻も早く、戦を終わらせ、
 我々は大勢の民を救わなければなりません」
しかし、それをするには帝が民に向けて、令を出さねば無理だろう…

ロタ南部本陣ーオッカ村、コチャの家ー
「スーアン大領主! 本当に戦をするのか! ロタとカンバルが新ヨゴの味方に付いたんですよ。
 我々がどうして、タルシュの為に戦わねばならないのだ!」
アマンがそう言う

「今更じたばたしても始まるまい。我々にはもう戻る国はないのだ。ロタ王にすでに負けたのだ。こうなったら、ロタ人として恥ずかしくないよう、潔く戦って散ろうではないか」
スーアン大領主は言う
えぇ、この状況ならロタ王に命乞いでもすれば、何とかなるかもしれないのに

「ちょっと待て!」
上空を見るアマン
「なんだ?」

「カシャルだ!」
一匹の鷹から手紙が落ちた
「なんと?」

「ロタ王、今なら帰れば我々を許す、と書いてある」
スーアンは言う
「まさか、そんなことは信じられん!」

「いや、私はロタ人としてロタ王を信じる。まだ我々は味方と思ってくださるのだ。
 すぐにロタに帰ろう!おー!」
(笑)この変わりようは笑うわ! たとえ、助けてもらったとしても信用ゼロだし。しかし、ロタ王に大きな借りをつくったようなもんだぞ? 命あればいいのだってことかな

場面が変わり、オッカ村・タルシュ軍本陣ー
「ラウル王子、ロタの南部軍が火を放って逃げだしました」
ラウル王子に報告するヒュウゴ

「”スーアン率いるロタ南部の軍勢は戦列を離れた後でラウル王子は都攻めの出発を延期し、軍勢の立て直しを余儀なくされた。
 スーアン達を動かしたのはロタ王・イーハンが放った一羽の使いだった”」


「(わたしは死臭を身にまとい、
 屍を踏みながら歩み、これから血でその身を汚す)」
ヤズノ砦の戦の夢で飛び起きるチャグム

「……殿下、よろしいでしょうか」
声が背後から聞こえた。
「聖導師……いかがした?」
チャグムは立ち上がる

黙ったままの聖導師にチャグムは疑問を持つ
「どうしたのだ、聖導師」
「……私は、聖導師を退きたいと存じます」

「聖導師をやめる? 
 なぜだ? これからもそなたにいてもらわねば困る」
チャグムは言う
「それは、シュガに託します」

「殿下、私はタルシュ帝国と内通しておりました。
 民を、戦を救う手立てとして、帝を裏切ってございました」

「あの帝を神として、育てたのは私です。一点の穢れもなく、清らかな天の子として、生まれ、神として存在することをこの国の形を支えるものと信じておりました。
 それが誤りかと教えてくれたのが、チャグム王子でした」

聖導師はチャグムに近づき、胸に手を当てる
「あの精霊の卵を宿された時から、幾多の苦難をよくぞ不屈に乗り越えてこられましたな。
 それこそが民がお与えになった力です」
「聖導師……」

「帝に罪を告白し、どのような罰も受ける所存です。
 もし、生きることが許されるならば、私はこれから一人の老人として、帝をお慕いしてまいりたいと存じます。新しきこの国の最初の民になりとうございます」
聖導師……

そして、次の朝ー帝からチャグムにさたが下されたー
「チャグム、そなたの処遇を言い渡す。こたびの戦はタルシュ帝国が招いたものだ。穢れた魂をもつタルシュ帝国は神に逆らったにすぎない。だが、その穢れた魂をこの地に導いた者、敵に捕まり、一度はその穢れに染まろうとした者だ」

その帝の言葉にチャグムは顔を上げる
「あまつさえ、他国の者に頭を下げ、神の威信を貶める。
 チャグム、お前は私を裏切ったのだ」

「その罪は許しがたい。
 お前を王子として、認めるわけにはできぬ」

「父上! 私はどうなっても構いません。しかし!ロタとカンバルには感謝の念を…
 三国の同盟だけは、どうか……受け入れてください!」
チャグムは膝を折り、
「戦を避けるためにも、それをどうかお許しください!」


「私は異国の兵を守られるつもりはない。
 他国の者はすべての兵を連れ、祖国へ戻るがよい」
帝の言葉にカームが立ち上がろうとする音が聞こえるが、チャグムは同時に立ち上がった。
「父上は! この国滅ぼすおつもりですか?」


「民を無残に殺され、王宮を奪われても良いのですか!」
チャグムは言う
「降伏すれば、魂が穢れる。死してもなお、魂が清らかなれば、国は滅びぬ。
 永久に、その魂を残すであろう」

帝は立ち上がった
「お前は最後まで、見届けるがよい。
 チャグムを、投獄せよ」

その言葉に絶句するチャグム
「陛下、お許しください」
声が響き、聖導師が刃をもち、帝を刺そうとする

しかし、聖導師の行動はモンの矢によって阻止された。
「陛下……」
ゆっくりと聖導師は手を伸ばす

「まことであったか。お前は私のことを裏切っていたということか。なぜだ? おまえは私を殺す? 私自身を。この私を殺すのだ、聖導師!」
「お許し……」

「チャグム殿下。陛下は私を罰したのです。
 殿下を罰したのでは本当はチャグム殿下を許しておられるのです」
その言葉に帝は驚く

「どうか、帝を恨むことが無きよう。
 シュガよ!恐れず、この国を導け…」
聖導師はそう呟いて、倒れた
聖導師様!と駆け寄るシュガ

まさか、こういう結末になるとは思わなかった…
聖導師

オッカ村の近くでバルサとタンダはいた
「…痛むか?」
「いや……なぁ、バルサ。けがをしてからの俺は呪術の腕が上がったらしい」

「呪術の…?」
「その、身体から魂を抜いて、好きなところに飛ばせるようになった」

「それは死にかけてただけだろう?」
バルサに言われる
「そうだけど……あ、青霧山脈の様子を見に行って来たんだ」

「夢を見たのか?」
「だから、夢じゃないって」

タンダの様子にバルサ
「わかったよ」
仕方なく言った様子

「……夢と思うなら、今バルサが側にいる事の方だ。
 岩屋でバルサを見た時も夢かと思った。俺はもう、死んだのかもって」

「馬鹿」
そう言って、タンダの隣に座るバルサ
「ありがとう。……よく戻ってきてくれたね」

「いい旅をしてきたことは、すぐにわかったよ。
 お前の顔が、とても優しくなってたから」
タンダは言う
「……ジグロとの誓いは果たせたのか?」

「…あぁ、もう終わった」
バルサの言葉
「俺はずっと、待ってたんだ。お前が誓いを果たすまで、待とうと思ってた」


「やっと……やっとこの時が来たのに」
自分の両手で自分の右足を触るタンダ
「私があんたを助けるさ。 
 これからは、私はあんたを助ける番だろう?」

バルサはタンダと向き合って
「あんたのそばで、私が用心棒になる」
そんな言葉にタンダは俯いて笑った

そっとバルサを抱きしめるタンダ
タンダの背中をさするバルサ

タンダの両頬にすり寄り、おでことおでことくっつけた後、
バルサとタンダは口づけをした。


「…ありがとう、バルサ。頼みがあるんだ」
「あぁ」

「俺をあの家に連れて帰ってくれ」
タンダは言う
「あんたとトロガイの家にか?」

「あぁ、師匠に話したいことがあるんだ。
 一刻も帰りたい」

「けど、大丈夫か?」
ちらりと足を見て、バルサは言う
「大丈夫だ」

「よし、帰ろう」
バルサはタンダの肩に貸して、タンダを立ち上がらせようとする

しかし、タルシュの兵が二人を囲んだ
「何の用だ?」

場面が変わり、タルシュ軍の本陣ー
「ヒュウゴ、私は負けたのか」
ラウル王子はいう
「いえ、本国からの援軍を待ちましょう」

「とうとう父上に助けを求めるのか。
 この北の大陸でも皇帝に頭を下げねばならなくなった。皇帝にとっては願ったり叶ったりであろう」

「これで私は、皇帝の従順な王子として戦うほかあるまい。
 従順と忠誠は違うと思ってきたが、帝国では従順ばかりが重用されるようだ」
ラウルはヒュウゴに向き直った
「ヒュウゴ、従順な私に従っていても先行きはないぞ」

「いいえ、自分の先行きはしっかりと見極めてございます」
ヒュウゴは返す
「いつ、どうやって、私を裏切るのか、見ものだ」

「さようなことは致しません。神に誓って」
その言葉にラウルは笑う
「戯言だ」

「殿下、朗報にございます」
「どうした?」

「ロタ王国とカンバル王国の軍勢が引き返していきます。殿下の読み通りです。
 帝が同盟を認めなかったと思われます」
クルーズがそう報告する
「まさか…」

「この国の帝なら、あり得る。
 己の威信を保つため、平気で民を犠牲にする」
ラウルは言う

「今なら、都の守りが手薄です」
「すぐに支度をいたせ。
 都攻めだ」

「お待ちください! 
 これはチャグム皇太子の罠かもしれません」

ヒュウゴは言う
「罠?」

「ロタとカンバルの軍勢にまた背後を突かれては
 ひとたまりもありません」
ヒュウゴの言葉にラウルは
「お前らしくもない。もしそれが本当なら私に言うな。お前はチャグムの味方であろう」

「何を仰せになりますか」
ヒュウゴはいう
「クールズ」

兵たちが連れてきたのは”バルサとタンダ”だった。
タンダだけ関係ない…

「お前が助けた女だ。この女には何を話した?」
ラウルは問いかける
「答えろ!」

「チャグムの事を話しました。しかし…」
ヒュウゴは言う
「この女がチャグムの用心棒か」

「その女、わが手の密偵が何人も殺されたと」
「その通りです。しかし…」
ヒュウゴの言葉
バルサはヒュウゴを助けたんだよ?

「お前がこの女をチャグムに差し向けたのであろう!」
クールズはいう
は?勘違いしすぎだ。差し向けたのは二ノ妃だぞ

「お前はヨゴ人として、我らを欺いていたのだな。お前はチャグムを私の前に連れてきた時から、
 あの皇太子を立派な帝にする術を考えていたのだ。……違うか?」

「この私を疑っておられるんですか」
ヒュウゴは言う
「お前から本心をきけたことなど、一度もない」

「殿下」
「私はむしろ、お前を讃えているのだ、ヒュウゴ」
ラウルは言う

「さて、チャグムはこの女の為に何をしてくれるかな?」
ラウルはバルサの目線に合わせる

「……戦遊びもほどほどにしてほしいね。それでつき合わせる民の身にもなってほしいものだ。
 そんな奴らに従順など、忠誠などって馬鹿らしくて笑えてくるよ」

「黙れ」
剣をむけられても、 バルサはひるまない
「チャグムはね、あんたと違って、とっくに一人で生きてるんだ。
 独りでこの国を守ろうとしてきたんだ。……創ろうとしているんだ」

一方、チャグムは牢獄に入れられていた。
だが、ジンが助けに来る
「ジン!」「殿下…」

「殿下の事、私がお守りいたします」
ジンは言う


「チャグムは何があっても、自分や民を投げ出したりしないよ!」
バルサはそう言い切る
チャグムを信じているんだね……

ついに次回が最終回。
どうやって、タルシュとの戦いを終わらせるのか…
楽しみだ。

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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