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居酒屋のぶにて、水運ギルトのもめ事の仲裁が行われていた。賠償に出せるのは運河の漁業権くらいしかなく、その川では泥臭いウナギがとれるらしいのだが…?第15話「仁義なき蒲焼き」&第16話「中隊長の凱旋」 感想 異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~

此花(このはな)です

今回は異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~の第15話「仁義なき蒲焼き」&第16話「中隊長の凱旋」の感想を書いていきたいと思います

第15話「仁義なきかば焼き」
あらすじ
水運ギルド「金柳の小舟」のラインホルトの部下が、「水竜の鱗」のゴドハルトの縄張りに手を出してしまった。ゴドハルトはラインホルトに賠償を迫るが、落ち目の「金柳の小舟」には、運河の漁業権くらいしか出せるものがない。

その川では、うなぎが捕れるが泥臭くてあまり食用に使われないらしいのだが……。

公式より
「仁義なき蒲焼き」|異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~公式サイト

アイテーリアの水運ギルドのもめ事をきっかけにアイテーリア産のうなぎが雑魚として、扱われているというのを耳にする居酒屋のぶ。
日本にとってはおなじみのウナギのかばやきのお話


さて、本編の感想へ行きましょうか!
居酒屋のぶでは、ローレンツが連れて来た水運ギルドのトップ会談が行われていた。
見た様子ではゴドハルトが怒っていて、ラインホルトに迫っているが、その賠償条件につかえる代物は運河の漁業権くらいしかない状況。それでは安すぎると、もめ続けている様子だった。

一人のお客が居酒屋のぶにやってくるが、水運ギルドの重鎮たちを見て、直ぐに帰ってしまう。
そんな様子に連れて来たローレンツが謝る
「すまねぇ。おれが悪かったよ」

「どうして、こんなことになっちゃったんですか?」
しのぶがきくと。
何でも、徴税請負人・ゲーアノートに声をかけられ、
水運ギルドのトップのもめ事を押し付けられてしまったらしい。

「あの方たち、どういう人たちなんですか?」
エーファがいう
「ここ、アイテーリアの運河は流通の要だ。
 その運河を仕切っているのが水運ギルドと呼ばれる3つの組合なのさ」

「あの強面が水流のうろこのゴドハルト。アイテーリア、最大の規模を誇る水運ギルドの頭だ。興味なさそうにしているべっぴんさんが鳥娘(ハルピュイア)の舟唄、エレオノーラ。最近、大儲けしているギルドだ。蓄えている財産はゴドハルトの所よりも上ともいわれている」

「で、うなだれている若造が、金竜の小舟のラインホルト。
 アイテーリアでも一番歴史のあるギルトなんだが、先代が急にぽっくりいっちまってからはすっかり落ちぶれちまった」
ローレンツはいう
「ラインホルトさん、ずいぶん困っているみたいですけど…」

「あぁ、あいつの部下がゴドハルトの縄張りに手を出しちまったのさ。それでにゴドハルトがラインホルトに賠償を迫っているわけだ」

それで何とか!とお願いするラインホルトさん
「分からない人だな。うなぎやらホルガンガ、泥くさい雑魚がとれる漁業権なんぞ貰っても話にならんのです」
「漁業権いらないのなら、私がもらって差し上げましょうか?」
エレオノーラはいう

「エレオノーラさんは黙っていてくれませんか。今日の貴方は調停役のはず!」
ゴドハルトは怒る
「あら、そうだったわね」

「それであの人が謝ってるんですね」
しのぶはいう
「そういうことだ」
トリアエズナマを飲み終わるローレンツ

ローレンツさん、またお代わりですか?」
エーファがいう
「今日は罪滅ぼしにあの3人の分まで俺が飲むわ」
「でも、飲みすぎですよ。もう3杯目です」


「あれは当分、終わりませんね」
「だけど、俺達で解決できるような話ではないしな」
しのぶと大将は言う

「さっき、ウナギの話してたけど、アイテーリアでは食べないのかな?」
しのぶはいう
「あの話しぶりだと、雑魚扱いみたいだな」
「でも、市場では大きな天然もの扱ってたよね。
 あんなにおいしそうなうなぎがいるのに、もったいない」

そんなしのぶたちの話にローレンツは噴き出す
「うなぎが美味しいだって? 
 あんな蛇のゲテモノみてぇなやつ、どこがうまいんだ。ぬるぬるしてて、気持ち悪いし、堅いし、骨ばっかりだし…」

「私も、美味しいウナギなんて食べた事ありません」
お代わりをもってきたエーファもそう言う
「食べ方だって、ぶった切りにして、煮るか、ゼリーで寄せるしかないだろ」

「そんなことないですよね、大将」
しのぶはいう
「うん、…試してみるか」

市場でアイテーリア産のうなぎを買ってくる大将
「どう見ても、ゲテモノしか見えんが」
ローレンツはいう

「でも、味は最高ですよ」
「こんな立派なもの、めったに手に入らないぞ」
大将としのぶはいう
ローレンツさんも食べたくなったら言ってくださいね」

「よしてくれ。俺には厚切りベーコンちゃんがいるんだ」
ベーコンを食べながら、ローレンツはいう

大将はうなぎをまな板に固定し、さばき始める。
そんなさばき方に驚くローレンツ
「おぉ、珍しい斬り方だな。
 うなぎってのはぶったきりにするもんだと思っていたが…」

「私たちの故郷ではうなぎは、開いて食べるんです。
 腹から開くのが関西風で、背中から開くのが江戸前風です」
大将は説明する

「関西に…江戸前…いろんな流儀があるんだな」
ローレンツはいう

ウナギを蒸し器にいれ、出来上がると、たれに付け、大将は焼きにかかった。
たれの香ばしい匂いがひろがる
「うーん、おぉ、何という香ばしい香り。
 大将!いったい何をした?」

「うなぎにたれをつけて、焼いているんです」
大将は説明する
「焼く? さっきまで蒸してたんじゃないのか」
「一度蒸してから焼くと、身がふんわり柔らかくなるんです」

「蒸してから焼く…?
 随分、手間がかかる調理法なんだなぁ…」
感心そうにいう
「うーん、しかしいい匂いだ…。この香りだけどでも、トリアエズナマがいけそうだ」


そんないい匂いに反応したのはローレンツだけじゃなく……
「マスター、それは何を焼いているんだ?」
ゴドハルトはきく
「新しいメニューの検討をかねて、賄を作ってるんです。
 もしよかったら、皆さんも召し上がりませんか?」

「それはありがたい」
「この匂いたまらないわ」
おおむね、好感触。

「おまたせしました。はい、どうぞ」
しのぶが水運ギルドの頭たちのテーブルにかば焼きをおく

「おぉぉ!この美しい照り、まるで宝石のように輝いている」
「これは何という料理かしら?」
エレオノーラもいう

「まずはお召し上がりください。答えはあとで」
にっこりとほほ笑んで、しのぶはいう

「うん、それでは……」
ゴドハルトは恐る恐る口に入れる
思わず、笑みが出るゴドハルト
「うまい! とろぉぉ、フワァァとした身に弾力のある皮。
 それに甘いたれがよくあっている!」

そんな美味しそうな響きにエレオノーラとラインホルトもかば焼きを口に入れた
「ん~~なにこれ!しっかりと脂がのっているのに、全然しつこくない。
 初めて食べる魚だわぁ~」
「鼻に抜ける香りが食欲を刺激してくる!食べたいという衝動が身体の中で爆発する!」
「これ、一体なんだ?」

「皆さん、分かりましたか?」
しのぶの声に考える水運ギルドの頭たち


「きっと珍しい魚って事よね」
エレオノーラはつぶやく
「タラ……違うな…」

「ラインホルトさんはどうですか?」
しのぶがラインホルトに話しを振る
「うん……わからない。だけど……うなぎだったらいいな」
願望を口にするラインホルト

「何言ってるの!あのぬるぬるのはず、ないでしょう」
「全くだ。煮ても焼いても、食えない雑魚が、こんなうまい料理になんてありえない」
ゴドハルトとエレオノーラは全否定する

「ピンポーン、ラインホルトさん正解です。
 これはうなぎ、ウナギのかば焼きです」

しのぶが正解を言うと、3人は驚きを隠せない様子だった

「な、なんだって!」
「これがあの?」
「嘘でしょ…」

「嘘ではありません。私は桶に入っていたところからずっと見ていましたから。
 これは正真正銘、本物のウナギです!」
ローレンツが証人になっていた

「あのぶよぶよした不快な食感が全くないわ」
「それに、泥臭さも。
 …分からん!マスター、どんな魔法を使ったんだ?」
エレオノーラとゴドハルトはいう

「難しい事は何もしていません。ただ、ウナギに合った方法で調理しただけです」
大将はいう
「難しいことはしていない、だと……!?あのなんの価値もないウナギが、こんな絶品の料理に代わるなんて……まるで錬金術…」

「漁業権、私が買うわ」
エレオノーラが言い出す
「何を言ってるんです! それは私のものですよ」

「ラインホルトさん、さっきの話、漁業権で手打ちにしましょう!」
話がまとまりそうである
「いいんですか?」

「何を言ってるんだ、いいに決まってるじゃないですか」
満面の笑みである
「こうしちゃいられない。
 ギルドに戻って、さっそく契約にうつりましょう」

「ゴドハルトさん、私にも一口乗らせてくれない?」
エレオノーラが言い出す
「嫌です!」
「ケチねぇ」

「ありがとうございました!!」
しのぶ

「さぁ、急ぎましょう!」
「ちょっと!私も少し噛ませてよ!」
そう言いながら、居酒屋のぶを後にした。
あのかば焼きだけ、揉め事が収まった…(笑

「うなぎであの3人を和解させちまうなんてなぁ…」
ローレンツはいう
「うちはただ、食材の美味しさを伝えたかっただけですよ」
「なるほどねぇ」

「こちらがうなぎの白焼きです。わさび醬油でお召し上がりください」
しのぶがローレンツさんの前に出す
お酒にピッタリのうなぎの白焼きか。

「白焼き…? こんなものがあんのか」
わさびをちょっと乗せ、しょうゆにつける

「うぉぉ、肉厚な身が天使の羽みたいにフワフワと口の中でほどける! 
 たれで焼く前のうなぎでも、こんなにおいしくなるなんて…」
衝撃を受けた様子のローレンツさん

「うなぎ、気に入っていただけましたか?」
しのぶがきく
「あぁ、これからは毎日頼みたいくらいだよ」

そんな様子をのぞく者が一人。ゲーアノートさんである
「(恐るべし、居酒屋のぶ。水運ギルドの問題を解決してしまうとは。
 だが、ひとつさらなる重大な問題が発生した。ナポリタンと、うなぎの蒲焼き、今後、私はどちらを注文すべきか…)」

ゲーアノートさん、最初のイメージと全然違ってきてない…?
まぁ、日本だと国産高いもんね。アイテーリア産の方が安いんだろうな…

第16話「中隊長の凱旋」
あらすじ
無事にヘルミーナと結婚し、古都へ凱旋したベルトホルト。しかし新居への引っ越しを失敗し、ヘルミーナを居酒屋「のぶ」へ預けてほしいとやってくる。ちょうど「のぶ」はうなぎの蒲焼きが評判になって、大繁盛していた。

しかし信之としのぶは飲みにきた客が店に入れないことを気にかけていた。そんな時、ヘルミーナの一言がきっかけで、問題解決の妙案を思いつく。

公式より
「中隊長の凱旋」|異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~公式サイト


後半もウナギのお話と中隊長・ベルトホルトさんの凱旋。
新婦・ヘルミーナさん登場回

アイテーリアではヘルミーナと結婚し、
古都へと凱旋したベルトホルトさんがやってきていた。
幸せそうな二人

「俺は世界一、幸せものだー!」
そう叫んでいたベルトホルトさんだが……
その日の夕方―

「俺は世界一の不幸ものだ……」
居酒屋のぶでそう落ち込むベルトホルトさんの姿があった
ヘルミーナさんも訪れていた。

「どうされたんですか? 今朝はあんなに幸せそうだったのに」
しのぶがきく
「あぁ……。俺とヘルミーナの新居にまだ前の住人がいて、引っ越し出来ないんだ。なんでも、その人の引っ越し馬車を旅の僧侶が無理やり借りてちまったらしい」

「あの家財を野ざらしにもできないんで、元々俺がいた寮舎に詰め込んだんだが、すむ場所がなくなっちまった……」
「ヘルミーナだって、右も左も分からない所に嫁いできて不安だろうに」
自分の拳を机にたたきつけるベルトホルトさん

「安心して暮らせる場所を用意できないなんて!
 俺はなんて、ふがいない男なんだ…」

「それで、何だが……」
「はい?」

「ヘルミーナをしばらくの間、ここで使ってはもらえないだろうか?」
ベルトホルトさんはいう
「え?」

「いや、夜は宿を取ってるから大丈夫なんだが、
 おれが働いている間、彼女の居場所を作ってやりたいんだ」
ベルトホルトさんはいう

「あの……実はうちは今、ものすごく忙しくて神父さんにお願いするなんて、
 とても心苦しいのですが……」
しのぶが言いかけた時
「つまり、大助かりなんです!」

「うちは大歓迎ですよ」
大将も言う
「猫の手も借りたいくらい所だったんだ」

「簡単なお手伝いしかできませんけど、よろしくお願いします」
ヘルミーナは頭を下げる
「よろしく頼むよ」

そんな時、水の跳ねる音がする
「なんだ、今の……」
ベルトホルトはその音の方へ
「あ、あれは……あぁ…ちょっと!」

ひょこッとのぞくと、うなぎが跳ねた
その動きに、びっくりして腰を抜かすベルトホルトさん

「!?」
顔面に落ちそうになるうなぎにベルトホルトさんは悲鳴を上げる

それをぱっとうなぎをつかみ、桶へと戻すヘルミーナ
「ヘルミーナさん、うなぎ平気なんですか?」
エーファはいう
「漁師の娘ですから」

「大丈夫ですか?ベルトホルトさん」
「あぁ…」

「そういえば、俺がいない間、アイテーリアではうなぎが流行っていると、ニコラウスたちが言っていたが…」
ベルトホルトはいう

「そのうなぎが大忙しの原因なんです」
苦笑しながら、しのぶが説明する
「あぁ、口で説明するより食べてもらったほうが早いな」
大将はさっそくうなぎを焼き始める

「ウナギのかば焼きだ」
ベルトホルトたちの前にウナギのかば焼きが置かれる
「確かに見た事がないウナギ料理だが……
 でも、あのウナギだしな…」

少し食べるのに戸惑っていると、
横に座っていたヘルミーナさんがフォークでウナギのかば焼きを一口
「ん~~このうなぎ、すっごく美味しいです!」

「本当か?」
ベルトホルトさんも一口
「おぉぉ、俺達の知っているうなぎとは別物だ」

「違うのは調理方法だよ。こっちも食べてくれ」
大将はが取り出したのはたまご焼きのうなぎ。
「うまきだ」

「うまき?」
「うなぎを玉子で巻いているから、う巻きだ」

「いただきましょう、ベルトホルトさん」
「あぁ」
ヘルミーナと一緒にうまきをパクり。

「おぉぉ、かば焼きの濃厚さをたまごが優しく包んでいる」
「うーん、力強い蒲焼きとたまごの柔らかさがばっちりですね!」
二人はうまきを堪能する

「残りはヘルミーナが食べて良いぞ」
「じゃあ、こうして」
ヘルミーナはフォークではんぶんこにする
「半分ずついただきましょう」
「あぁ」

ほっこりするようなやり取りに穏やかな空気に。

「ごちそうさまでした。すっごく美味しかった」
皿を返すヘルミーナさん
「はい。大将のウナギは最高なんです」

「なるほど。こりゃのぶも忙しくなるはずだ」
納得するベルトホルトさんだが、
大将はため息をつく

「あんまり嬉しくなさそうだな」
不思議そうなベルトホルトさん
「そんなことはないですよ」

「皆、ウナギばかり注文するもんだから、困っちゃってるの」
しのぶが訳を説明する
「うなぎは仕込みが時間がかかるから、そればかり注文されても、お客さんを待たせてしまうし。これじゃ、居酒屋のぶじゃなくて、うなぎ屋のぶだよ」

「何より、せっかく飲みにきてくれたお客さんがお店に入れないのがね…」
しのぶはいう

「おぉ、このにおい。ウナギだな」
居酒屋のぶに入ってきたのはローレンツさんで。
ローレンツさん! どうしたんですか?」

「いやぁ、ちょっと頼みごとがあってきたんだが、
 このにおいをかがされちゃたまらんなぁ」
ローレンツはいう

「今、まかないにしようかと思ってたところです。
 ご一緒にどうですか?」
大将は提案する

まかないで出されたのはうな丼
「おぉ、昼飯にうなぎなんてうわぁぁいいぃ。
 これはライスにウナギを載せたのか。この輝く艶、引きこまれるぅ」

「これは……」
ばくばくとうな丼を食べる3人
「ぷはっ!ウナギは最高だな!」

「初めて食べましたけど、ライスとも相性がいいんですね」
「濃い目のタレがいい!
 ライスに染み込んだたれだけでもおかずになりそうだ」

「まかないでうな丼なんて、超幸せ~」
しのぶさん

まかないを堪能した後ー
「ところで、ローレンツさんの頼みというのは…」
大将が切り出す

「あ、それなんだがな…」
ローレンツさんが出したのは木でつくった箱
「木工ギルドの見習いの連中が、手習いで作ったペラペラの箱があるんだ。
 おたくじゃ、使い道ないかい?」

「うーん、一つや二つなら…」
大将はつぶやく

「こんなにおいしいものがお昼から食べられるなんて、幸せですね」
ヘルミーナさんがいう
「毎日うな丼ってわけにはいかないけど…
 うちのまかないは大将の自慢の料理ばかりだから、期待してね」

「ありがとうございます。……だけど」
暗い顔をするヘルミーナ
「どうしたヘルミーナ」

「私だけ、こんな美味しいものを頂いて、貴方のお昼に届けられたらいいのに」
ヘルミーナがそう言いだす
「ははっ、無茶を言うなよ」

そんなヘルミーナの言葉にある解決策を思いつくしのぶと大将
「あっ、大将!」
「うん、その手があったか」

そして、次の日のお昼―
居酒屋のぶでは昼限定のウナギ弁当を販売することにする。
噂になっていたウナギ弁当は大繁盛していた。

「なるほど。弁当とは考えたな」
ベルトホルトは思う

のぶ特製ウナギ弁当=うなぎ丼とうまきが入っている弁当。
ニコラウスとハンスはさっそくウナギ弁当を堪能していた。
昼から食べられるなんて、嬉しい限りであると。

のぶでうなぎが流行ったことで、他の店もうなぎを出し始めていた
しかし、のぶのようなふっくらしたウナギにありつけることも少なく、タレものぶしか味わえない味。

そして、ゲーアノートもウナギ弁当を買っていた。
「のぶめ、ナポリタン弁当を売らずにウナギ弁当を売るとはけしからん。
 全くけしからん」
(笑)イメージ違いすぎないかい…ゲーアノートさん

そして、木箱を提供したローレンツさんたちもウナギ弁当を買っていた
「木箱をさばけたし、上手い弁当にもありつけた。
 ありがたい事だ」
見習いさんたちの練習にもなるって事か。一石二鳥だね

一方、水運ギルドの会議ではノブ特製ウナギ弁当が交渉の説得力を補っていた。
「まさかウナギにこんな食べ方があったとは…」
「そうなんです。
 これはアイテーリアの、新たな産業につながると私は信じているのです」
ゴドハルトはいう

「いいわねぇ。ただで権利を手になさって」
レオノーラはいう
「しかし、これはやみつきになりますなぁ」

「うちの漁場でとれた、うなぎですから。
 なっ!ラインホルトさん」
「まぁ……」
役に立たなかった漁場が金のなる木じゃ、そりゃ喜ぶよなぁ…

居酒屋のぶにて―弁当を販売するー
接客をするヘルミーナを見守るベルトホルトさん
「ヘルミーナは、役に立っているかね」
ベルトホルトさんはいう

「はい、お金の計算も早いし。お客さんからも大人気なんですよ」
しのぶはいう
「大人気……」
それを聞いて、複雑なベルトホルト

「はい、これベルトホルトさんの分」
大将から渡された弁当
「あ、あぁ…」

「ヘルミーナさんのお手製ですよ」
しのぶはいう
「え、そうなのか?」

蓋を開けると、タレのかかったご飯だけがあった
「これは…!あいつ、肝心のウナギを入れ忘れてるぞ」
その反応に笑みを浮かべるしのぶ
「ふふっ」

「まっ、試しに食べてごらんよ」
大将に言われ、試しに食べてみる
「ん?」

ご飯の下からウナギが現れる
「これは…!」
「まむしっていうんだ」
「まむし?」

「うなぎをご飯の間で蒸すから、間蒸し」
大将が説明する
ぱくりと間蒸しを食べた

「ん、美味しい。何度食べても、大将が焼いたウナギは最高だ」
ベルトホルトさんの言葉にしのぶは
「そんなこと言ったら、ヘルミーナさんに失礼ですよ」

「これ、ヘルミーナが焼いたのか!」
驚くベルトホルトさん
弁当を販売しているヘルミーナを見る

「頑張ってたけど、身が崩れちゃって…」
「それで間蒸しか…」

しじみの赤だしです。これもヘルミーナさんがつくったんですよ」
しのぶが出してくれる
そんな言葉にベルトホルトさんはヘルミーナを見る

「昼からこんな贅沢な気分になれるなんて」
シジミの赤だしを飲みながら
「温かい…」

「戦場では油断した奴からダメになる。可愛い嫁と気の良い部下たち、
 それに上手い店とうまい酒、今は少しでも長くこの幸せに浸っていたいな…」
そうつぶやくベルトホルトさんだった

ウナギの話は面白いな。ウナギが雑魚か……

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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