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女傭兵・リオンティーヌはある人物を探しているという。かつて剣を交えた〈鬼〉と呼ばれた腕の立つ男らしいのだが…?第19話「女傭兵」&第20話「トリアエズナマの秘密(前編)」感想 異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~

此花(このはな)です

今回は異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~の第19話「女傭兵」の感想を書いていきたいと思います

第19話「女傭兵」
あらすじ
東王国(オイリア)の女傭兵・リオンティーヌは、北方の貴族の元へ向かう途中、ある人物を探していた。それはかつて剣を交えた、〈鬼〉と呼ばれる飛び切り腕の立つ男。戦場で相まみえたあの男は、いまどうしているのだろうか。リオンティーヌは戦ったあの日の借りを返しにきたのだ、と言うのだが……。

公式より
「女傭兵」|異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~公式サイト

リオンティーヌが着ていた鎧の時点で、あっ……と察してしまった。
ヘルミーナさんとしては複雑だよね
自分だったら辛いといってたし。


さて、本編の感想へ行きましょうか!
のぶを訪れた鎧と刀を持った女性は静かに料理を待っていた。
その女性が持つ雰囲気としぐさにしのぶは何者なのかとつぶやく

「きっと傭兵さんですよ」
ヘルミーナさんが答えてくれる
「傭兵?」
「鋭い目つきに鎧物、間違いありません」
「詳しいのね」

そのタイミングでお通しが出来上がり、しのぶは配膳へ
「お通しのトリ貝の煮物とトリアエズナマです」
「ありがとう。アミューズグールとは中々しゃれているじゃないか」

アミューズグール?となるしのぶ
「食前に出すおつまみのことですよ」
ヘルミーナさんが補足する

トリ貝の煮物をリオンティーヌは一口
「貝なのに、コリコリとした食感は鶏肉に似てる。
 臭みもないし出汁(フォン)もよくきいてる。いいね」
「ありがとうございます」

「じゃあ次はアイテーリアのエールを頂こうか」
トリアエズナマをゴクリゴクリと飲む
「キリリと冷えてる。そして、こののど越し、なんとも心地いい。こんなエールは初めてだ」

「お気に召しましたか?トリアエズナマ」
ヘルミーナさんがいう
「このエールはトリアエズ、ナマ?というのか」
「えぇ、常連さんはみんなそう呼んでます」

そのタイミングでトリアエズナマと潮汁の注文、
なんちゃってブイヤベースの注文が入る

「あぁ、店のおもてで嗅いだ香り、その正体はこれだったのか」
リオンティーヌはその匂いにつられて,居酒屋のぶにやってきた。
「お客様もいかがですか? 潮汁となんちゃってブイヤベース」

「潮汁っていうのは分かる。魚のあらを炊いた塩味のスープだろ。
 もう一つの方はトマト煮かなにかかい?」

「野菜をさらりといためて、魚介類とトマトと一緒に煮込んだスープ。
 私が潮汁を作りすぎてしまったので、大将が目先を変える為にトマトで煮込んでくれたんです」
ヘルミーナさんが説明してくれる

「なるほと。だから、なんちゃってブイヤベースか。
 あんたには悪いが、私はそっちの方を貰うか」
「ありがとうございます。大将、ブイヤベースお願いします」
「はいよ」

しのぶがお皿洗いを手伝って?と、ヘルミーナさんはそちらへ
「(おしとやかでほがらか、戦場で生きてきた私とは別の生き物だね。
 だけど、私だって傭兵なんてしていなければ、今頃結婚して、猫の額ほどの領地で夫の為にせんぼんかさごのトマト煮何かを作っていたかもしれない…)」
リオンティーヌは思う

「おまたせしました。なんちゃってブイヤベースです」
ヘルミーナさんが配膳する
「おぉ、美味しそうだ」
「熱いので気を付けてくださいね」

ブイヤベースを一口
「(海老や魚介のうまみがしっかりとスープにしみ出している。
 ……懐かしい。故郷の海を感じさせてくれる優しい味だ)」

「お口に合いましたか?」
ヘルミーナさん。
「即興にしちゃ大した出来だ。
 うちの実家じゃサフランを入れて、トマトで煮込むが、これも悪くない」

「お客様も、港町の出身なんですか?」
「リオンティーヌと呼んでくれ。
 私はね、東王国(オイリア)の南にある港町で育ったのさ。もしかしたあんたもかい?」

「ヘルミーナさんと申します。あたしは北の海出身なんです。
 結婚して、アイテーリアにきたばかりです」
ヘルミーナさんはいう
「そうかい。そいつは大変だね」

「リオンティーヌさんはお仕事ですか?」
「あぁ、私は北のにウィンデルマーク伯へ警護の仕事に向かっている。
 だが、その前に探さねばならない男がいる」

「人、探しですか?」
「あぁ、戦場で鬼と呼ばれていたとびきりで腕の立つ男さ」

「その男に会ったのは数年前、霧雨の煙がたつ嫌な日でね。
 地面はぬかるみ、足首までつかるようなありさまだった。そんな日にたった一人、つむじ風のように挑んできた〈鬼〉は最低限の鎧しか、身に着けていなかった」

「足場の悪い戦場では確かに有利だが、一撃でも食らえば、命に関わる。
 並の自信じゃ、そんなことできやしない」

回想の描写で完全にイカ兜のリオンティーヌさんと
イカ恐怖症のベルトホルトさんにしか見えなかった(笑)

リオンティーヌさんは喉元に剣をむけられて、助けられたってことか。

「その時の借りを返すためにこの街に来たってわけさ」
リオンティーヌさんはいう
「リオンティーヌさんの兜ってイカなんですね」

「変わってるだろう? だからうちの領民はトマト煮にはイカを入れないんだ。
 縁起が悪いからね」
リオンティーヌさんの話に大将としのぶは思い当たる節があった
そう、リオンティーヌが探しているのは”ベルトホルトさん”だと。

「リオンティーヌさんはその鬼さんと会ったら、どうするつもりなんですか?」
ヘルミーナさんが聞く
「……それは言えないね」
胸元に光るのは何かペンダント
「あ……」

ヘルミーナちゃんを向かえに来たベルトホルトさんと決闘になる…!と危惧するしのぶと大将
しかしその前にベルトホルトさんが居酒屋のぶに入ってきてしまった

「よぉ、おまたへー」
いたくご機嫌な様子で入ってきたベルトホルトさん
「やぁ、今日も良い酒飲んでるかい?」

突然立ち上がったリオンティーヌさん。
「ん? お前誰だ?」
「ダメです!挑発しちゃ!」
しのぶが思わず、言ってしまう
「あ? 挑発?」

「お前、鬼だな」
リオンティーヌさんがつぶやくと、じぃっとベルトホルトさんは見つめる
「……あ! ひょっとしてイカ兜の!」
覚えていたようだ

「覚えていてくれたのか」
驚くリオンティーヌさん
「忘れるものか。女の傭兵であれだけ出来る奴も珍しいからな! これ、覚えているか?お前がつけた傷だ。お前、強かったよなぁ!よぉぉし、これも何かの縁だ。
今日は一緒に飲もう!」

「いやぁ、こんな所で会うとは思わなかったなぁ!
 俺はベルトホルトだ」
「リオンティーヌだ。お前こそ、元気で何よりだ」

「ヘルミーナ、トリアエズナマを頼む」
「はい」

因縁の二人が会ってしまったと、大将としのぶで”ニコラウスさん達を呼ぼうか?”と話していると、ヘルミーナさんが止める
「二人共、大丈夫ですよ」
「でも…」

「リオンティーヌさんが首から下げているのは縁結びのお守りです」
ヘルミーナさんの言葉に驚く二人
「え? 縁結び」
「人探しで縁結び……えぇ、じゃあ……ヘルミーナさんが奥さんだって知ったら…」

「私だったら、辛いと思います…」
ヘルミーナさんがいう
「ど、どうしよう!」
「しのぶちゃん、落ち着いて」

「とにかく飲み物をお出してきますね」
ヘルミーナさんがトリアエズナマを注ぎに。
「そ、そうだね」

「おまたせしました」
ヘルミーナがトリアエズナマをベルトホルトに届ける
「ありがと」

突然、ヘルミーナを抱いて、リオンティーヌに説明する
「紹介しておこう。嫁のヘルミーナだ」

「言っちゃった!」
思わず、しのぶがいう

「よ、嫁……」
「あぁ!最近、結婚したばかりでな。どうだ?美人だろ」
機嫌よくベルトホルトが説明する

頭を抱えるしのぶ
まぁ、言ってしまったのは仕方ない…(笑)

「ちょっと、あなた…」
困惑するヘルミーナ
「……そうか」
視線を下に向けるリオンティーヌさん

「ん? どうした?」
その様子に気づいたベルトホルトさん

突然、リオンティーヌさんが笑いだした
「はははっ!そりゃそうだ。あれから何年たっているんだって話だよ。あのばか強い鬼が家庭を持っていたってなんの不思議もありゃしない」
「お、おう…」

「ベルトホルト、あんた今、幸せかい?」
リオンティーヌがきく
「おう。幸せも幸せ絶好調だ」

「そうかい」
と笑みを見せるリオンティーヌさん
「よし、ここに居る奴全員一杯おごる。ヘルミーナ、トリアエズナマを」
「はい!」

「あんた、いいのかい?」
「あぁ、今日のアタシは気前がいいんだ」
リオンティーヌはいう

「リオンティーヌさん、私も何か頂いていいですか?」
ヘルミーナがいう
「……もちろんだ」
笑みを見せながら、答えるリオンティーヌさん

「乾杯しよう、再会を。いいや、お前たちの幸せの結婚を祝して」
「あぁ、ありがとう。
 乾杯(プロージット)!!」

そして、閉店間近―
「今日は楽しかった、ありがとう」
ベルトホルトはいう
「あぁ」

「結婚は良いぞ。お前も早くいい男を見つけろよ」
「あぁ……わかったよ」

「それじゃ…」
「…はい。では大将さん、お先です」
「また明日」
ベルトホルトと一緒にヘルミーナはお店を後にしようとする

「リオンティーヌ、達者でな」
「…お前もな」

「綺麗な人だったわね…」
ヘルミーナは言う
「そうだったか?」

閉店準備をする中、大将が
「どうぞ。こいつは店からのサービスです」
潮汁を置いた。

それを一口。
「……塩辛い」

失恋と潮汁の塩辛さ…

第20話「トリアエズナマの秘密(前編)」
あらすじ
古都アイテーリア屈指の商人である市参事会議長バッケスホーフが、居酒屋「のぶ」の買収に乗り出した。しかししのぶはその申し出を頑なに断ると今度は「トリアエズナマは御禁制の酒である」と脅してきた。

帝国の法律に抵触していたら、居酒屋「のぶ」は続けられなくなり、信之としのぶも最悪死罪になってしまうかもしれない……!?

公式より
「トリアエズナマの秘密 前編」|異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~公式サイト

不穏回。
前編だから、気になる終わり方された!

大嵐の日の居酒屋のぶはお客が来るかな?と心配していた。
この嵐の為、仕方ない。昼のウナギ弁当も天気のため、中止して正解

そのおかげで、ウナギが余ったまかないがひつまぶしとなって、
ヘルミーナさんは嬉しそうだ。

馬車の音が聞こえ、お客様がきたと思うしのぶだが、その人物は
「相変わらず、小汚い店だ」
あのダミアンだった。
「ようこそ、お越しくださいました」

「今日は新しいお客さんをご案内した。
 トリアエズナマ2つ貰おうか」
ダミアンは言う
「かしこまりました」

少し不穏な空気なまま、二人は席へと座った
「さて、この店ではうなぎを面白く料理していると聞きましてね」
バッケスホーフはいう
「三議会議長のバッケスホーフ様がウナギをご所望だ。早くお出ししろ」

「申し訳ありません。本日は嵐で、仕込んでいないんですよ」
大将は言う
「相変わらず、生意気な店だな」

「お待たせしました」
しのぶがトリアエズナマ2つを持っていく
「これが噂のトリアエズナマですか」

バッケスホーフと言った人物はゴクリと飲む
「なるほど、この味は…」
「ダミアン君、買いましょう」
変な事を言いだす
「買う?何をです?」

「バッケスホーフ様はこの店を買おうとおっしゃっているのだよ」
ダミアンの一言に一同驚く

「どこから流れてきたものか知りませんが、何の後ろ盾もなく店を構えるのは大変でしょう?それをバッケスホーフ商会が支援してあげようと言うのです」
「そういうことだ」

「もちろん、酒場のような専業をバッケスホーフ商会に連ねることはできませんから、ダミアン君が表向きの店主となりますが」
突然の話にしのぶは
「何を勝手な事言ってるんですか?」

「元気がいいなフローライン。うちの囲いを先日、実家に送り返したんだが……そうだね、君さえよければ」
「なっ、わたしが妾(めかけ)に…」

「うちの従業員に変なこと言うのはやめていただけますか」
大将が不快そうに言う
「そちらの髪の長い貴方でもいいんですよ」

ヘルミーナの事だと察したエーファがいう
「ヘルミーナちゃんは新婚なんです!」
「まぁいいでしょう。どのみちこの店は私の店になるのだから。
 この事がある限り…」

「この事?」
不思議そうにするしのぶにダミアンが
「これだよ、これ」
トリアエズナマを持った

「あなたたちはこれをエールだと言って、売りさばいているようですね」
「それが何か問題でも?」
言っている意味が分からないしのぶ

「大問題ですよ。だってこれはエールなどではない。
 ラガーです。間違いなくね」

「どういうことでしょうか」
「バッケスホーフ様、こいつらしばらっくれてますぜ」

「知らないはずがないでしょう。
 ラガーが法律で禁止されたご禁制品だということを」
「ラガーはご禁制…?」

このトリアエズナマがラガーだという事で脅して、この店を乗っ取ろう画策しているダミアンとバッケスホーフ
そもそも日本のビールと呼ばれるものって、ラガーが多いからな…

そして、次の日ーラガーについて、皆が集まって話を聞くことにー
「ラガーの問題は大きいの」
エトヴィン助祭はいう
「そんなにまずいんですか」

「あぁ、ラガーは先帝陛下が帝都の特産品として、売り出すために生産制限をかけたものじゃ。めっぽううまいという事で、提出と限られた人しか飲めない。
 無許可で販売した場合、莫大な違約金が課せられ、最悪死罪となっている」

「死罪……」
「それを撤回できるのは先帝陛下ご自身だけだ。直訴に伺おうにも日が足りん」
エトヴィン助祭はいう
「そうですか…。とにもかくにも対策を練らないとな…」

「大将、ちょっと聞いていい?」
しのぶがそう聞く
「なんだい?」

「エールとラガーって、何が違うの?」
しのぶはいう
「あぁそれね、大雑把に言うと、エールは常温発酵のビールで、フルーティーでコクがある。ラガーの方は低温発酵したビールで、すんだ見た目と味のキレが特徴だ」

「この世界じゃビールと言えば、エールだが、
 日本じゃだいたいラガーで作られてる」
「ビールはあっちで仕入れてるわけだから……」

「当然、ラガーになるわな」
大将はいう
「ねぇ、何か方法はないの?」

「あるにはあるさ。この店をあきらめればいい」
「でも……そんな……開店から半年。やっとお客さん達と仲良くなったのに」

「わかってる。俺もそんなことはしたくない。
この店がなくなれば、エーファちゃんが働くところも無くなってしまうしね」

そのタイミングで、ベルトホルトさんの腹の虫が鳴った
「ちょっとあなた」
「昼前に抜け出してきたから、何も食ってないんだ」

しのぶはパンパンと手を叩くと
「皆さん、ご飯にしましょう。
 こんな時こそ、お腹を空かせてちゃ駄目。何か食べないと」

提案する

「賛成です」
「実はわしも腹ペコじゃったんじゃ」
エーファとエトヴィン助祭はいう

「じゃあ、わたしはおにぎりを握るから、大将はおかずをお願い」
しのぶはいう
「わかった」

二人はごはんを作り始めて少し―
おにぎりとたこさんウィンナー(他も含む)が完成する

「うぉぉぉ、なんだこれ?もしかして…」
箸でたこさんウィンナー
「おにぎりのおかずの定番、たこさんウィンナーだ」

「切り込みを入れて焼くと、たこさんみたいになるの。
 可愛いでしょう?」
しのぶはいう

「こっちにはイカもある!」
「これはカニですね」
エーファとヘルミーナさんはいう
「ふーん、器用なもんだなぁ」

「飾り包丁は和食料理人の基本だからな」
大将は言う

ベルトホルトはあるウィンナーをつかむ
「これはなんだ?」
「それは象さんだ」
「ん?象…?」

「大将、調子乗りすぎ。皆、知らないよ」
「ははっ、まぁ遠い国の動物だ」
大将はいう
象さんは日本にとっても、遠い国の動物だったね

「しのぶさん、どうしてこれは黒い紙がまいてあるんだい?」
エトヴィン助祭はいう
「紙じゃありませんよ。海苔といって、海藻を乾燥させてつくったものなんです」

「ほう。不思議な食べ物じゃの。どれどれ…」
おにぎりを一口
「ほう、これは…意外。ご飯の柔らかさと海苔のパリパリ感が絶妙じゃ。塩味もよくきいておる。中身は鮭か」
「こっちはまぐろだな。味がついてて、ライスによく合う」

ベルトホルトの言葉に反応したのは大将
「そのづけマグロは俺の晩酌用……」

「大将…こんな時は奮発しないと!」
しのぶに言われる
「そ、そうだな…」

「大将、とにかく夜の部だけでも店を開けようよ」
「そうしよう。飯を食べたら、肝が据わってきたよ」
大将はいう


その後の夜の部で、ホルガ―がやってきた
「噂をきいて、駆けつけてきたんだ。今日の参事会でこの店の話が訴状にあがった。決していい話ではない。むしろ、状況は相当に悪い。
 バッケスホーフが緊急の議題だといってきた。寝耳に水だったよ」

「水運ギルドのゴドハルトが君たちを擁護してね。すごい剣幕だった。
 普段は仲の悪い水運三大ギルドが一緒にノブを庇ったのは面白かったが」
ホルガーがいう
「あの3人が…」

「うん、ローレンツも必死にこの店を庇っていたよ。とはいっても、バッケスホーフは一枚上手だった。あらかじめ根回していたみたいだな」

「この店は参事会の調査の対象になる。
 調査担当は徴税請負人のゲーアノートだ。一度食いついたら骨までしゃぶりつくすような奴だ」
ホルガーはいう

「ゲーアノートさん…ですか」
「ゲーアノートさんなら、常連です。よくウナギ弁当を買いに来てくれます」
大将はいう
「もしかしたら、こっちに配慮してくれるかも」

「それはどうかな…。参事会から直々に仕事なんて、滅多にあるもんじゃない。ここで、功績があれば、将来が安泰だろうし。店に何度も来たことがある程度で、手を抜くほど甘い男じゃない」

「悪い事は言わない。
 どこかに身を隠す当てがあるなら、準備だけはしといた方がいい」
そう、忠告してくれるホルガ―

「わざわざありがとうございます」
「ホルガ―さんの立場だと、ここに来るのは面倒になりかねないのに」
しのぶと大将はいう

「いいんだよ。わたしにできることはこの程度だ」
ホルガ―さんがそう言って、居酒屋のぶから去る

「大将、どうする? 逃げる準備する?」
二人きりとなった店でしのぶはいう
「ここに店があるかぎり、ここでやっていこう」

「捕まるかもしれないよ?噂を聞いて、お客さん来ないかも」
異世界で商売してるんだ。いつか、こんな問題が起きるかもしれないって思っていた。
 それはしのぶちゃんもおなじだろ?」

「まぁね、
 これまでがうまくいきすぎてたのかなぁ…」

「ここは居酒屋のぶだ。それ以上でも以下でもない。
 だから、店がある間は仕事をする。どうしようもなくなったら、その時考えよう」
「そうだね。今はやれることはやる」

「あぁ、今日もしっかり働こう」
「うん」

「”その日から、お店は大盛況の日々が続きました。居酒屋のぶがなくなってしまう、そんな噂が広がり、たくさんのお客さんが来てくれたのです。忙しさは私たちの不安を紛らわせ、もしかしてこのまま何もないのかも、そんな風に思い始めた頃」

「運命の知らせはやってきました」
「明日、私達を取り調べる、と書状が届いたのです”」

前編だから、不穏で終わった。
うぅ、これはどうなる事やら…

ここまで読んでくれてありがとうございました!
前回へ
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