此花のアニメ&漫画タイム

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高校時代の恩師・佐々木先生が急死し、遺品(骨など)の整理を頼まれる櫻子。そこは何故か火葬された人骨があって…?第3話感想 櫻子さんの足元には死体が埋まっている

此花(このはな)です

今回はドラマ版・櫻子さんの足元には死体が埋まっているの第3話の感想を書いていきたいと思います

第3話
あらすじ
九条櫻子(観月ありさ)の高校時代の恩師・佐々木(モロ師岡)が急死し、遺品が櫻子に託された。生物の教師だった佐々木の遺品には多くの標本があったため、櫻子はそれらを自然の森博物館に寄贈することにし、九条邸で仕分け作業が始まった。

館長の杉森重男(渡辺憲吉)の指示で、館脇正太郎(藤ヶ谷太輔)、磯崎齋(上川隆也)、谷上和裕(近藤公園)が参加した。遺品には珍しい骨格や植物の標本があり、櫻子と磯崎は目を輝かす。

その頃、博物館で客を案内していた志倉愛理(新川優愛)を、柱の陰から怪しい男が見つめていた。案内を終えた愛理がスタッフルームに戻ると、弁当店のスタッフ(長浜之人)が、大量の弁当を持って現れた。櫻子からの注文だと言うが、櫻子は身に覚えがない。その後も、博物館に櫻子に対するクレームの電話やメールが殺到する。

一方、櫻子らを手伝っていた正太郎は、小さな棺のような箱を見つける。中には人骨と「玲子」という人物が書いた和歌が添えられていた。佐々木は生涯独身で、恋人がいた気配もない。なぜ人骨と女性からのメッセージを持っていたのか、櫻子は考えを巡らせる。

やがて、到着した刑事の山路輝彦(髙嶋政宏)と近藤卓也(細田善彦)が捜査を始める。そんな時、博物館の愛理から電話が入り、怪しい男を捕まえたら「櫻子を出せ」と騒いでいると言う。男は入山勇人(浦上晟周)という高校生で、博物館に駆け付けた初対面の櫻子をにらみつける。

公式より
櫻子さんの足下には死体が埋まっている | ストーリー - フジテレビ


ドラマ版・櫻子さんの足元には死体が埋まっている、の3話目。
アニメでもやっていた話だったのですが、かなり話を変えてきましたね。やっぱり事件の経緯がまずかったのかな?

ケルト型の話とかは原作通りだったけど、出会った経緯とか全部変えられてたし…。自然の森博物館を絡める為…とか?まぁ原作でも子供がいた話が出てたから、子供が生きていたらみたいな展開なのかな(年齢設定全然違うけど)

さて、本編の感想へ行きましょうか!
最初は佐々木先生が急死するシーンからスタートし、先生が予定していた講演を櫻子さんが代わりにやることになる。それが終わった後、妹さんから先生が持っていた標本などを整理することをお願いされた

櫻子さんは自然の森博物館に標本を寄贈することにする
その為、館長は遺品整理を正太郎達に頼むことになるが、皆が嫌がる

結局、志倉さん以外の全員で九条家に訪れることに。
正太郎は標本に詳しくないのに…とぼやくと、
骨好きの櫻子さんと植物好きの磯崎さん二人の潤滑油として呼んだのだと谷上さんが言う
潤滑油(笑)二人とも自分の世界に入っちゃうタイプだから

正太郎は佐々木先生について、櫻子さんに聞く
やっぱり旭川高校からこっちに来たんだなぁ…。櫻子さんはこの人から標本作りを学んだもんな

標本の柴犬を櫻子さんと正太郎がテーブルの上に持ち上げる。
シバイヌだと聞き、正太郎は昔飼っていた豆しばの話をするが、”それがなんだ?”といわれてしまう
「その子、中学生の時死んじゃって、
 柴犬だから哀しかった事を思い出したっていうか…」

「何故だ?それはお前の犬じゃないだろう?」
櫻子さんは言い、正太郎は戸惑う
すると、櫻子さんは豚の頭蓋を見せて、これを見て”悲しいと思うか?”と問いかけた

それは…と正太郎が否定する
「何故だ?この豚もこの柴犬も同じ家畜だということは変わりない。
 食用か、愛玩という違いだけだ」

「愛玩の愛の部分じゃないですか?重要なのは」
正太郎は言うが、櫻子さんは”食も大事だ”とと言い返す
「愛は腹は満たせん」

2人のやり取りに谷上さんが止めに入った
よく頑張った…って何(笑)

正太郎は”これは猫…?パテラ(Patella)。名前?”とつぶやく
”そうだ”とうなづく声が櫻子さんからした
「へぇ、可愛い名前」

「膝蓋骨という意味だ」
(笑)やっぱり。でも、アニメだと全然違う名前だった気が…骨の名前だったのは同じだけど

「もしかして、櫻子さんが飼っていた猫……?」
そうつぶやくと、櫻子さんはうなづいた
「17の時に死んだ」

「それを標本にしたんですか…?」
ショックを受けた顔で正太郎は言う
「佐々木先生に手伝ってもらった……
 当時、まだ私はそこまで技術は無かったからな」

「自分のペットを自分で解剖して、標本に?」
「急死だった……。
 なぜ死んだのか、興味があってな」
櫻子さんは言う

「興味って……そんな軽い感じ?」
正太郎は言う
「軽い?」

「可愛がってたんですよね!?ずっと一緒にいたんですよね?
 それを興味で切り刻むなんて…できませんよ、普通」

「思いださなかったんですか! 
 あの手で猫パンチしてたなぁとか、されたでしょ猫パンチ!」
正太郎の言葉に櫻子さんは”何の話だ?”と問いかける

そんな対応に
”飼い猫すら研究の対象でしかないんだ…”と正太郎は思う
このシーンはアニメでもあったなぁ…

志倉さんが美人過ぎる学芸員として、新聞記事に載ってる影響で、たくさんの人たちが博物館に集まっていた
フードを被った不審者を見かけ、案内が終わった後館長に訴える

その後何故か、九条さん発注といわれた大量の弁当が博物館に届けられたり、九条さん苦情の電話が来たりし始めた
電話で志倉さんが確認するが、櫻子さんは全く心当たりがないという

嫌がらせか、櫻子さんへの恨みか
と考える志倉さんたち

一方、九条家では一休みとして、ばあやが”北海道産キタアカリのビジソワーズ”を持ってきてくれる
櫻子さん一気飲みにちょっと吹いた(笑)

正太郎は段ボール箱の下に桜の柄の木箱があることに気づく
その中には”骨”があって…?
「あたりだな。これは人の骨だ」
櫻子さんは言った
また人の骨(笑)

その言葉に一斉にざわつく一同
「どうして人の骨だって分かるの?」
磯崎さんがきくと、櫻子さんは
「頤(おとがい)だ。これがあるのは人間だけだ。
 解剖学を少しかじったものなら、すぐにわかる」

頤を近づけるが、”結構…”と磯崎さんは言う
「火葬されたものだ。これだけ粉々になっているという事は骨がもろくなっていた証拠。高齢者か、病を患っていた可能性が考えられる」

「で、誰の骨なんですか?」
谷上さんが言う。
櫻子さんはその木箱の中から、一枚の手紙を見つけた

「蠟燭の火の中に立つ私。腸は業火に焼かれても竜の中にヤマザクラ咲く。   
2013年3月31日 玲子」

奥さん?という声も聞こえるが、先生は一度も結婚していない。
じゃあ、誰の骨なんだ…?という状況になる九条家

一方、博物館では志倉さんが謎の不審者を見つけ、こっそりあとをつける
声をかけると、いきなりスプレーをかけられた

場面が戻り、九条家
人骨が見つかったので、山路刑事たちに連絡し、その人骨を確認しに来ていた。
火葬されている骨は性別も分からないし、DNAもとれないという

ただ、火葬されているのというのは法的に手続きされているという意味なので、
一応、紛失届が出てないかチェックしてくれるそう
櫻子さんに遺族の方に心当たりがないか、聞いてほしいとお願いする

刑事が去ったタイミングで正太郎に電話がかかってきた。相手は志倉さんで?
何でも不審者の少年に顔面にスプレーをかけられたのだという
しかもその少年は”九条櫻子を出せ!”と要求していると

夕方になり、博物館に戻って来た正太郎達
人骨が出たため、一時中断した為だ。

櫻子さんがやって来ると、少年は
「僕はあんたを認めない」
と言い放つ

「誰だ?」
「佐々木先生は……あんたを有数の標本士だと言ってたけど、
 そんなのでたらめだ!」

少年は叫ぶ

「会話になってない」
意に返さない櫻子さん
「どうせ、佐々木先生とできてたんだろ!
 だから、断るごとにあんたを持ち上げてたんだ」

「君、佐々木先生の生徒……?」
正太郎はいう
「どんなにうまい標本を組み立てても、
 九条君の高校時代は……ってふざけんな!知るか!」

「九条さんにジェラシー?」
志倉さんは言う
「もしかして、弁当注文したの君?
 掲示板に九条さんの悪口を書いたのも?」

「くだらん。こんなことして、何になる」
バッサリと簡潔に言う櫻子さん
「うるさい! 
 あんたの化けの皮を剥いでやろうと思ったんだ、偽標本士!」

「なんで……僕じゃなくてあんたなんだ」
少年はそうつぶやく

「辛い、んだね……。
 佐々木先生が亡くなって、哀しくて」
正太郎は言うが、少年は反発するように言い返す

「悲しくなんかない! 僕はただ、証明したいだけだ!
 僕の方が優秀な生徒だという事を」

「そんなことして、一体何になる?どっちが優秀な生徒か……くだらん。
 佐々木先生は死んだんだ」
櫻子さんは言う

「その言い方はひどくないですか」
正太郎は言うが、櫻子さんは言葉をつづける
「お前は最低な生徒だな。何もわかっていない」

「なんであんたにそんな事言われなきゃいけないんだよ。
 アンタに何が分かる!」

「こんな所に来ている暇があったら、
 一冊でも多くの本を読んで勉強しろ!」

櫻子さんの言葉に言い返す言葉がなかったのか、”うるさい!”と言い放って博物館から去ろうとする

すると、少年のバックから何かが落ちた
「ほう、イルカの耳石か」
櫻子さんが珍しそうにその耳石のストラップを持ち上げる

少年は櫻子さんからその耳石のストラップを奪い取ると、博物館から去っていった
「あんな言い方ないですよ」
正太郎が言うのを”舘脇君”と磯崎さんが止めようとする

「あの子の気持ち、わかりませんか?ちょっと考えたらわかるでしょ。
 情とかないんですか。あなたはロボットですか」
正太郎はそう訴える
「ロボットではない」

「そんなことわかってますよ!
 いややっぱり、櫻子さんの事がよくわかりません」
そう言って、少年の元へ向かう正太郎

あの人が言ったことを気にしないでよ、とそう言うが、そんな同情はいらないです、と少年は言う

少年は先生の事も”もうどうでもいい”と言い出す
「良い訳ないよ!
 佐々木先生が返って来ないからこそ、大事な人が返って来ないからこそ、どうでもよくしちゃダメなんだよ!」

「なんでそんなに熱くなってるんですか。
 もう分かってるんで、佐々木先生が僕の事、一生徒としてしか見てなかったことを」

「なんでそんな風に……」
正太郎が言うと、少年は言った
「僕には言ってくれなかったんで……
 先生が亡くなる二日くらい前に喧嘩したんです」

それは自分の夢を理解してくれない人たちに怒りを佐々木先生に話していた時、”先生も僕より九条櫻子の方が良いんでしょ?”。すぐに否定する先生だが、少年は知っていた。桜柄の木箱に人骨が入っていることを

その証として、人骨が入った木箱の事を質問したのだ。
とたんに先生は口をつぐんだ
「お前には関係ない……」
そのまま、少年はケンカ別れをしてしまった

「先生は九条さんにあの倉庫の遺品整理を託したんですよね……。あの骨だって、僕には何か言わなかったのに、九条さんには託した。
 もういいんです……」
少年の言葉に何も言えない正太郎

外から戻ってきた時、ちょうど櫻子さんと行き会う
お疲れ様でした……と返す意気消沈した様子の正太郎

「大丈夫?」
磯崎さんが声をかけて来る
「あの子……結構複雑みたいで……」

「で、君は…?」
問い掛けられ、櫻子さんとの事だと気づく正太郎
「え………別にもういいんです」
少年と同じ言葉をはいていた

一方、櫻子さんはパテラを見つめていた
ばあやに”来客だ”と言われ、訪ねてきたのは山路刑事だった
紛失届も出されていなかった、という報告

遺族にも櫻子さんがきいたものの、心当たりがないという
山路刑事にはもう一つ目的があって、
相棒にならないか?という問いの答えを聞きにだ。

「目的は何だ?」
櫻子さんは山路刑事に問いかける
「正義……」

「けいさつでやれ」
そう言い、櫻子さんは家に戻ろうとする
「ちょ、ちょ、ちょ…!周りに知られてほしくない事もあるんだよ」

「興味ない」
「じゃ、興味あればやってくれるって事だな?」
それを聞くと、嬉しそうに帰って行った

場面が変わり、正太郎の家への帰り道
「……いいわけないだろ」
正太郎は自分の発言の矛盾にある決意をする

早速次の日、
正太郎は佐々木先生が勤めていた私立早明館高等学校に連絡していた

一方、遺品整理が終わり、後は櫻子さんと磯崎さんが見るだけとなっていた九条家
「いやしかし凄いよねぇ、骨格標本だけじゃなくて、植物にも詳しかったなんて…。
 しかも生徒にも慕われてた。理想のオタクって感じだよねぇ」
佐々木先生は骨だけではなく、植物も収集しており、磯崎さんは嬉しそうに言う
「同じ元生物教師として、嫉妬しちゃうよ~」


「何故嫉妬する?
 お前と佐々木先生は別の人間だ」
櫻子さんは言う
「……なにか、心残りでもあるのか?」

「……ないよ」
ちょっと間をおいて磯崎さんは答える
「一緒に解剖した猫。死因は分かったの?」

「脳に腫瘍が出来ていた」
櫻子さんは言う
「標本にしたのは先生の薦めで?」

「……そうだ」
櫻子さんの回想
”「飼っていたペットが死んだとき、哀しみにただただ、打ちひしがれるひとがほとんどだ。でも君は知ろうとした。死に立ち向かおうとした。
 愛する者への経緯だと僕は思うよ」
そう、佐々木先生が言った

「ほら、この方が生き生きしている風にみえるだろう?」
佐々木先生は猫らしく標本の形を変える”
回想終了

「……知ろうとすることが死に立ち向かう事の敬意か、
 うん素晴らしい言葉だね。
 昨日の高校生、先生とすれ違ったまま別れてしまったそうだよ」

「あの骨の事を偶然知ってしまった。
 でも先生はその事について何も教えてくれなかった。知りたかったのに、知ることが出来なかった。それがつらかったんだろうね」
磯崎さんはいう

一方、正太郎は佐々木先生が勤めていた私立学校に訪れていた
生物部の副顧問から話を聞き、入山君の事も聞く
なんでも中学生の時、入山君が持っていたイルカの耳石の話題から佐々木先生が声をかけてくれたのがきっかけなのだという。

「入山君は中々同級生になじめないようで、
 いつも理科室の佐々木先生の方に来てましたね」
「先生に褒めてもらうととてもうれしそうにしてました」

「そうだったんですね」
「佐々木先生が亡くなって、とてもショックを受けていると思います」

佐々木先生の親しい女性について(4年~5年前)という質問をすると、あっと思いついた顔をする
4年~5年前骨拾いに付き添った時、佐々木先生が足の骨を折ってしまったのだという。副顧問が病院に連れて行ったそうで

全然関係ない話でしたね、と副顧問が話を終わらせようとするが、
病院という言葉から正太郎は詳しい話を聞くことにする

一方、九条家ではある段ボールから足の形の写しが発見される
「玲子という女はケルト型の足をしていたようだな」
櫻子さんは言う
ケルト?」

「足の骨格の形だ。日本人の8割が親指が一番長く順番に下がっていくエジプト型だが、
 まれに人差し指が一番長く、足の幅が広いケルト型もいる」

「これが何かの手掛かりになる?」
磯崎さんが言う
「…わからん。だが、珍しい骨格だ。面白い」

磯崎さんも気になってあの和歌の事をちょっと調べてみたのだという
ヤマザクラというのは鎌倉市の花なんだよねぇ」
「鎌倉…」

「あと、竜。鎌倉には竜にまつわる伝説が残されているし……
 何か関係あるんじゃないかなと思ってね」
磯崎さんは言う

もう一つある書類を発見する
それは請求書でそこには鎌倉の病院の名前が書かれていた

一方、正太郎も次の日、鎌倉の病院に来ていた。すると、同じく櫻子たちもその病院に来ていた
思わず隠れてしまう正太郎だが、すぐにも見つかる
どうしてここに? と問われ、経緯を説明する正太郎

以前、佐々木先生がここに入院していたという話を聞いてここに来たのだという
しかし、病院側からは個人情報は渡せないと言われてしまう

その話を偶然聞いていたある女性が正太郎達に声をかけて来る
「私、ここに入院してまして、
 その時 戸川玲子さんという方と同室だったんです」

その女性によると、骨折した佐々木先生と玲子さんは親しくなって、先生が退院しても玲子さんへの見舞いに訪れていたのだという 
「一度、春先でしたかね、一日外泊で佐々木さん、玲子さんの行きたい場所に
 連れて行ってあげたようです。本当に家族のようでした」

「戸川玲子は鎌倉に住んでいたのか?」
櫻子さんは言う
「えぇ、確か、腰越に」

正太郎はその骨の正体を知り、入山君に連絡しようとする
磯崎さんがここはいいから、と促してくれた

「まだ、まだ骨がつながらない。
 何故佐々木先生は戸川玲子の事を誰にも打ち明けなかったんだ?」
櫻子さんは言う

磯崎さんは腰越という地名と和歌の一句を検索してみる
それは江の島にある蝋燭のような展望台が近くにある龍口寺だった

その寺で戸川玲子さんから預かっていたのは赤ん坊とうつる戸川玲子の写真
その情報で櫻子さんは”骨がつながった”と言い出す

無言でどこかへと行ってしまう櫻子さんを
追いかける磯崎さん

場面が変わり、九条家。入山君が九条家で呼び出されていた
櫻子さんが骨の正体を離すと、既に正太郎から聞いていると答える入山君
「ずっと分からなかった。何故佐々木先生が、戸川玲子の事を誰にも話さずにいたのか。二人に恋心があったとして、佐々木先生には妻はいない」

「何も隠し立てする事もない。にもかかわらず、何故?
 佐々木先生は死が迫った戸川玲子を一日だけ病院から連れ出した。その際、戸川玲子へ靴をプレゼントした。長期入院している彼女への先生なりのやさしさだったんだろう」
「だが、彼女にはなかなか合う靴がなかった」
「え?」

「そこで先生は特注で靴を作った。これは戸川玲子の足型だ」
入山君にその足型を見せる櫻子さん
「戸川玲子はケルト型の足をしていた」

「僕と同じだ…」
入山君はつぶやく
…ここで、あ、そう言う事かと納得した。

「ところで、お前の持っているイルカの耳石だが、耳石は骨の中でも歯と並んで最も硬く、どんな波にもまれようと崩れることなく岸にたどり着く。ゆえに海辺の地域では無事を祈るお守りとして用いられるそうだ」

「16年前、戸川玲子は最後に息子と撮った写真だ」
櫻子さんはその写真を入山に見せる
「これ…!?」
そこに写っていたのは同じイルカの耳石を持っている戸川玲子だった

「彼女は息子の無事を祈り、イルカの耳石を託した。
 その子供はお前だ」
櫻子さんは言う

「佐々木先生と戸川玲子の出会いは偶然だった。
 最初は佐々木先生が戸川玲子に抱いていたのは身寄りのない事や余命いくばくもない事への同情だったのかもしれない」

「だが、いつしか佐々木先生には恋にも似た思いが芽生えたんだろう。
 そんな時、佐々木先生は彼女から聞かされたんだ。最後の心残り、捨ててしまった息子の事を」

「彼女は佐々木先生に頼み、死に間際に龍口寺につれていってもらった。
 そこでその写真をあずけた。永遠に息子と別れる為に」

「そしてその後、二人はある場所へ立ち寄った。歌にあるろうそくの炎の中、江の島のシーキャンドルだ。そして、腸は業火に焼かれても竜の口にヤマザクラ咲く。
 これは息子と死別する断腸の思いと花が咲くように息子の人生が実りあるようにとの、願いだったんだろう」

「そして、彼女の息子を探し始めた」
櫻子さんは言う
「偶然じゃなかった……」

「先生は傍で、お前の成長を見守りつづけた。
 そして、いつか時が来たら、本当の母親のことを話そうと思っていた。
 だが、言えぬまま、亡くなった」

「僕のせいだ……。
 先生が言えなかったのはきっと僕の」
入山君は言う

それは以前、佐々木先生から本当の親について聞かれた時
”「どうも思いません。実の親の事なんて、知りたくもないです。
 僕を捨てた人のことなんて…」
「そうか…」”

「僕が強がったから。本当は知りたかったのに……」
入山君はつぶやく
「それで佐々木先生が骨を持っていたのは…?」

「ひとつにはおそらく、戸川玲子への愛、ゆえだろう。
 骨になっても、傍に置いておきたかった。もう一つはいつかお前に彼女の骨を託そうとしていた。母の骨を」
櫻子さんは言う

「僕は何もわかってなかった…。
 勝手な想いだけ先生にぶつけて……」
入山君は言う

「佐々木先生は君の想いをちゃんと受け止めたうえで、
 君の為に何ができるのか、考えていたと思うよ」
磯崎さんが言う

すると、櫻子さんは入山君の顎をつかんで口を開く
「佐々木先生は死んだ。だが、それがなんだ。
 先生への教えや思い、優しさはお前の中にちゃんと残っているはずだ。そして、戸川玲子の想いも」
「お前は愛されていたんだ」

帰り際、入山君は頭を下げる。櫻子さんは佐々木先生の思い出がよみがえっていた
”「九条、この先もしかしたら人と違うんじゃないか、迷う事もあるかもしれない。だが、そんな事で悩む必要はない。私も相当変わっている」

「君は、決して一人じゃない。
 その事を思い出しなさい」”
佐々木先生の言葉

「お前は一人じゃない!迷うだけ無駄だ。お前はお前の信じる道を行け」
櫻子さんはそう叫んだ
「…ありがとうございました」
そう言って入山君は頭を下げた

「骨でも側に置いておきたいくらい猫の事が好きだったんですね。
 それじゃやっぱり、興味という言葉はちょっと違うと思います」
正太郎は言う

「……お前のせいで、パテラの事を思い出してしまった」
正太郎にあたる櫻子さん
(笑)ほんと、櫻子さんの心境を読むのは大変だなぁ

場面が変わり、九条家
パテラの標本を見つめる櫻子さん
「また眺めてらっしゃるんですか?」
「そうたろうもパテラが大好きだった……」

「どっちも救えなかった…」
「お嬢様……。そうたろうおぼっちゃまは事故だったんです。
 どうしようもなかったんです」
ばあやはいう

そうたろうか、正太郎とよく似てるね

磯崎さんの電話も気になる
一重からの電話に出る磯崎さんだが、すぐに切れてしまう

そして、再び九条家に山路刑事がやってくる
「またお前か」
「興味あったら、協力してくれるんだよな?」
そこにあったのは”設楽先生”が解剖した事件だった

なるほど。山路さんは蝶骸骨を抜き取る事件を持って来る役目なのね……。
しかも、山路さんの身内が被害を受けていると
磯崎さんのはなしはまだかなぁ?

次は従姉のお話だし……丸ごとオリジナルなのかな?
うーむ、あのバラ園の話だよねぇ…。あらすじ見に行ってたら全然違ってた

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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