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女性行方不明事件!磯崎さんの過去と5年前の真相。第5話感想 ドラマ版・櫻子さんの足元には死体が埋まっている

此花(このはな)です

今回はドラマ版・櫻子さんの足元には死体が埋まっている、の第5話の感想を書いていきたいと思います

第5話のあらすじ
元教え子の圓一重(中村ゆりか)から、不審な電話を受けた磯崎(上川隆也)は一重の自宅へ駆けつける。娘の行方が分からないにも関わらず、一重の両親は警察に届けていなかった。

翌日、磯崎は博物館に休暇届を出した。そんな折、館脇正太郎(藤ヶ谷太輔)と志倉愛理(新川優愛)は、九条櫻子(観月ありさ)を訪ねる。
1週間後に開かれるシンポジウムで、愛理が発表する資料の確認を、磯崎の代理でやってくれるよう頼むためだ。愛理の手土産が功を奏したのか、櫻子はしぶしぶ協力を承諾する。遠慮のない愛理は、シンポジウムまでの間、九条家に泊まり込むことにする。

その夜、正太郎は街中で若い女性に一重の行方を聞いている磯崎を目撃し声をかける。それに慌てた磯崎は、何でもないと言うと立ち去ってしまう。心配になった正太郎は、櫻子になら何か話してくれるのではと思い、櫻子に頼み込んでともに磯崎の自宅を訪ねる

櫻子と正太郎を部屋に通した磯崎は、とまどいながらも、高校の教師をしていた頃の話を始める。当時、一重、西沢二葉(三浦透子)、津々見三奈美(山谷花純)という仲良しの女生徒の担任をしていたが、ある日、二葉が失踪してしまう。

警察と一緒になって探したが、結局、二葉の行方は分からず、責任を感じた磯崎は、教師の職を辞した。それから5年が経った今、突然、一重から電話が来たため、同じ過ちを繰り返したくない磯崎は、必死に一重を探しているのだ。話を聞き終えた櫻子は、自分を三奈美の家へ連れていけと言い…。

公式より
櫻子さんの足下には死体が埋まっている | ストーリー - フジテレビ

アニメ化もされたことがある磯崎さんに関する事件。
ドラマ版だと、蝶骸骨消失事件の序章って感じでした。

アニメだと、櫻子さんの決意が現れるきっかけを作った回だったけど、こっちはまだまだ犯人が見えない。この犯人については呪われた男の事件や正太郎が接触する事件もあるのは聞いている。アニメは犯人の名前が分かって、終っちゃったしなぁ……
その後の原作を読んでもいないから何とも言えない…

さて、本編の感想へ行きましょうか!
最初は謎の言葉を磯崎さんの電話にした一重が気になって、一重の家に行くところからスタートするのですが、娘の行方より世間体を気にする一重の両親。
家出する理由もよく分かる両親の反応

自然の森博物館では志倉さんがうんうんと愚痴をこぼしていた。
誰が聞かなきゃいけない雰囲気に正太郎がきく羽目にになる。

恐る恐る理由を聞くと、シンポジウムで発表する資料の確認を磯崎さんにメールで頼んだらしいのだが、返事が返って来ないという。すると、館長が磯崎さんは身内の不幸で二日、三日休むと連絡があった、と教えてくれる

そこで、志倉さんは櫻子さんに確認を頼もうと言い出す。
気が進まないまま、正太郎は九条邸に案内するのだが、志倉さんは数量限定のババロアを土産に確認をお願いする事に成功する。そして、泊まり込むことにも成功した

物で釣られる櫻子さんに苦笑。甘いものに弱いなぁ…

正太郎は家へと帰る途中、学生たちに聞き込みをする磯崎さんを発見
声をかけるものの、何でもないと言われてしまう

それでも気になる正太郎は次の日、九条邸を訪れ、櫻子や志倉さんたちにそのことを話す。何かあったら警察を呼べばいい、と興味なさげの櫻子さん
正太郎の言葉に押し切られ、櫻子さんは磯崎さんの家までついていく事に。

正太郎の押しには結構弱い櫻子さんである

櫻子さんを連れ、磯崎さんの家まで押しかける正太郎
植物だらけの部屋、机に置いてある3人の女子生徒とうつる磯崎さんの写真

昔の生徒さんに何かあったんですか?、という正太郎。力になれたら…と
磯崎さんは大丈夫だから、というが、櫻子さんが口を開く

「大丈夫? 教師を辞めた事を今も引きずっているのにか?」
突然の言葉に正太郎は驚く
「この部屋の植物はどれも5年の間に集められたものだ。つまり、植物に傾倒したのは
高校を辞めてからという事になる。
 生徒と何があったか知らんが、育てれば自分に応え、かつ傍を離れない無垢な命が必要だった」

「だから、発作的に植物を集めずにはいられなかった。
 違うか?」
「……何でもわかるんだね」

「……教師だった頃、請け負った生徒の中に仲の良い3人がいたんだ。圓一重、西沢二葉、津々見三奈美。一重と三奈美は小学生の頃からの幼なじみで、高校生になってから、二葉もそこに加わった」

「周囲は三姉妹と呼んで、三人はそれを気に入ってるみたいだった。
 それぞれ、家庭環境に不満を抱えているようで、そのせいか3人はよく学校に遅くまで残ってた」

「家に帰りたくなかったってことですか…」
正太郎は言う
その言葉にうなづく磯崎さん

「そんなある日、二葉が失踪した。
 僕たち教師も警察と一緒になって二葉を探したけど、結局見つからなかった」
「僕も担任として、責任が問われた」

「それで教師を辞めたんですか? 
 そんなの、磯崎が一人で背負う事は……」
正太郎が言うが、磯崎さんは続ける

「二葉が失踪する前、最後に会ったのは僕なんだよ」

”「私、生まれ変わったら羽根があるものがいいなぁ」
二葉は言う
「羽根があるもの?」

「うん、そしたらここから飛んで遠くに行くの。一重と三奈美とも約束したの。
 一緒に行こうねって」”

「僕もあの時、異変に気がついていれば……。
 三日前、一重から連絡があったんだ」
”「先生……私、消えるから」”
「一重の家に行ってみたけど、彼女は家にはいなかった」

理由に心当たりは?と正太郎は言う
「一重は家族との折り合いが悪かったんだ。
 父親が医者で、世間体を凄く気にする家庭でね、一重は高校時代から息が詰まる、とよく不満を漏らしてた」

「別に珍しい話でもない。なぜ、そこまで躍起になって探す。
 もう関係ないだろう?」
櫻子さんは言う
「関係ないわけないじゃないですか。生徒さんですよ?」

「もう違うだろう? それに教師を辞めてから一度も連絡も取っていなかったんだろう?
 一重という女がいなくなったのは5年前、二葉という女が失踪したのと何か関係があると思っているのか?」

「一重を見つけ出せば気が晴れるとでも? 
 5年前の失踪に関係あろうが、なかろうが過去は何も変わらん。お前が生徒から逃げた事実は変わらないんだ」
櫻子さんは淡々と言った

そんな責めるような言葉に正太郎は
「逃げたって言い方はおかしくないですか?
 磯崎さんは責任を……」

「教師をやめ、生徒との交流を絶ち、
 女々しく植物を育てるというのは責任を取るという事なのか?」

「じゃ、仮に逃げたとして、逃げて何が悪いんですか。皆、強い訳じゃないんです。自分が壊れる前に逃げるって選択肢があっていいはずです。
 それなのに…なんで傷を抉るようなことを言うんですか」

「お前が望んだんだろう。磯崎を何とかしたいと言ったのはお前だ。
 磯崎に関わりたいと言い出したのは」
櫻子さんは言う
筋は通ってるんだけど……言い方ってもんがあるよね。櫻子さんらしいんだけどさ

「もういいよ、九条さんの言うとおりだから」
磯崎さんが止めに入る
「磯崎さん……」

「一重がいなくなったことと5年前の事件が直接関係あるかは分からない。
 でも、同じ過ちを犯したくはないんだ」

「一重が姿を消す前に僕に連絡をくれた。彼女は何か言いたかったはずなんだ。
 今度こそ、生徒の声を聞き逃したくない」
磯崎さんは言う

「……三奈美という女に連絡はしたのか? 
 一重という女と仲が良かったんだろう?」
櫻子さんは聞く

「着信拒否されてる」
磯崎さんが言うと、”三奈美という女の家に連れて行け”と言いだす
手掛かりがあるとしたら、それしかないだろう、と

三奈美の家に行くが、
親は10日ほど帰ってないですよ、バイト仲間か、男の家に泊まってるんじゃないですか、といわれる。
こっちも色々と問題ある家庭環境……

連絡は取れますか?と言うと、無理無理といわれる。
親さえも着信拒否していると。
扉が一度しまって、櫻子さんが開けた
「バイト先は何処だ?」

親からバイト先を聞いて、なんとか三奈美がいる所まで辿りつく磯崎さんたち
バイト先の人から聞き出した一行。
逃げ出そうとするのを無理やり櫻子さんが止め、席に着く

「なんなの!?」
「一重が家に帰っていないそうなんだ。
 何か知らないか?」
淡々と聞く磯崎さん

「一重の事なんて私が知るわけないでしょ」
「卒業してから、本当に全然連絡とってないのか?」

「しつこいな!言ったでしょ!
 あんなことがあって連絡なんて取るわけないって」
叫ぶように言い返す三奈美。

その大声に店員が声をかけて来て、声を押さえるようにいう
そのタイミングで”チョコバナナパフェ”と櫻子さんが注文を告げた

「一重とはあんなに仲良かったじゃないか」
「昔の話でしょ。もうあんな奴信じらんない」
三奈美はつぶやく
「何があったんだ? ……三奈美」

「あの子、二葉がいなくなって二日後には笑ってたの。
 何もなかったみたいに。……最初から二葉が友達じゃなくなったみたいに。一重は昔の一重じゃなくなった。別人みたい」

「そんな奴と一緒にいられるわけないじゃん。
 関わりたくもない」
三奈美が吐き捨てるように言う

「先生こそなんなの。今更教師づら?」
「一重に何かあってからじゃ遅いん……」

「そういうのが今更だって言ってんの!
 二葉の時に逃げたくせに」
三奈美が叫び返そうとした時、櫻子さんは三奈美のアゴを掴んだ。

「何?」
「……なるほど。やはりそうか。さっきからすぐ感情的になるに加え、姿勢も悪く、表情禁にもハリもない。
 これは疲労が原因で、セロトニンの分泌が抑えられているのだろう」
急に言われて、きょとんとする三奈美

「夜もここで寝ているのか」
「何、家に帰れって言いたいの?
 家に帰って、お母さんが連れ込んだ男に何されるか分からないのに?
 変な目で見られてるのが分かって、飛び出してきたのに」

「だったら、私の家に来い。疲れによる姿勢の悪さは内臓だけでなく、椎間板にも負担をかける。
 年老いても今のように歩いていたいと思うなら、せめて一晩でいい。布団でゆっくり休め。うまい飯を食わせてやろう」

「あんた医者?」
訝しげにいう三奈美
「いや、標本士だ」

「は?」
「叔父が医者なんだ。
 法医学だから、死体専門だがな。うちに来い。
 だが、チョコバナナパフェが来てからだ」
思わず、ガクっとなった(笑)

さっそく九条邸にやって来た三奈美
櫻子さんと正太郎、磯崎さんの3人になった時、正太郎は言う
「家に泊めてあげるなんて優しいですね」

「何も分かっていないな」
「…三奈美は何かを隠してる」
櫻子さんと磯崎さんは言う

「どういうことですか?」
状況がつかめない正太郎に櫻子さんは口を開く
「あいつは、二葉という女がもう生きていない事を知っている」

「え?…生きてない」
驚く正太郎だが、磯崎さんも同様に驚いていた

「二葉が消えた二日後に一重が笑っているのが信じられなかったと言ったが、たった二日なら、ただの家出の可能性も十分にある。
 それなのに、まるで二葉が二度と帰ってこないような反応だとは思わないか?」

磯崎さんの反応に櫻子さんは言う
「おい、まさか二葉がすでに
 死んでいた可能性を考えなかった訳じゃないだろう?」
目をそらす磯崎さん

「……考えないようにしていたという訳か。
 一重の方だって、生きているとは限らないぞ」

「なんてひどい事いうんですか」
正太郎が言う
「酷い? 私は可能性の話をしているんだ」

「事実、一重は消える、と言ったんだろう?それは行方をくらませるという意味か、あるいは世の中から消えるという意味にもとれる。
 死体を探す覚悟もなしに、行方不明の娘を探すつもりだったのか?」

「……覚悟。
 確かに僕は、覚悟はなかった…」
磯崎さんはつぶやく

「三奈美の事、一晩お願いします。
 落ち着いたところで僕がまた話をしてみます」
軽く頭を下げ、部屋から出ていく磯崎さん

磯崎さんが去った後、櫻子さんは正太郎に連絡しろ、と告げる
誰に連絡を…?

沢山の食事が用意され、三奈美の前に置かれた
小樽の半身揚げです、とばあやがいう
大きな半身揚げにかぶりつく三奈美

インターホンが鳴り、現れたのは刑事・山路と近藤
食事会に参加しに来たらしいが、志倉さんの”刑事さん!?”と驚く声に三奈美が敏感に反応する

酒を飲み、酔っ払いになる山路さん
その中で磯崎さんの話を出す
三奈美が寝床に入った頃、残った櫻子さんたちは話し合う

刑事を呼んだのは
三奈美が動揺するかどうか確認する為だったらしい。

山路さんがギブアンドテイクといっていたけれど、櫻子さんはおそらく協力するんだろうなぁ…叔父さんの事件…。

山路さんの弟さん事件に山路さんがこだわる理由も気になる所だ。
近藤さんに”お前には関係ない”といってたし…

その日の夜、櫻子さんは叔父の監察報告書を読んでいた。
蝶骸骨が抜かれている謎の遺体。

朝、三奈美が下りて来ると、志倉さんがパソコンに向かっていた。
シンポジウムの話をしながら、志倉さんはアッと思いだしたように台所に向かう
「これ、昨日のデザートのアップルパイ。私とばあやさんでつくったの」

三奈美はゆっくりとそのアップルパイを食べ始める
「……おいしい」
「ほんと?よかった」

「友達がね、よく作ってくれたんだ」
三奈美は言う
「結構、焦げたりしてたけど、なんか美味しかった」

「今は?」
「え?」

「その友達は作ってくれないの?」
志倉さんの問いに固まる
「なんか、余計なこと訊いちゃった?」

「ううん、その友達とは疎遠になっちゃって……」
「ケンカ……?」

「私が悪かったかもしれない…。
 私がもっと話したり、向き合うべきだったのかもしれない。その勇気がなかった…」
「そっか……」

その後、磯崎さんが九条邸にやって来ると、三奈美は
「先生、私も一重を探す」
「それって、疎遠になっちゃったお友達」
「うん」

「なら、話してくれないか? 隠している事」
磯崎さんは言う
「え?」

「何故、一重との関係を絶ったんだ。最初から引っかかっていた。
 二葉という女が失踪した。お前と一重との付き合いが浅いのなら、共通の友人がいなくなり、関係が途切れても仕方ない」

「だが、お前と一重は幼なじみだったんだろう?
 そんな2人がなぜ、共通の友人が消えた事で、離れ離れになったんだ」
櫻子さんは言う

「だから言ったじゃないですか。
 一重が二葉の事を忘れたかのようにふるまった」

「二葉が死んだのに、か? 
しかもその原因がお前たちのうちのどちらか、あるいは両方にあるのに、その後ろめたさが忘れたかのような一重が許せなかった」

「本当なのか? 
 二葉の事件にお前と一重がかかわっているのか……
 三奈美」
磯崎さんは問い掛ける

「今はそれはどうでもいい。探しているのは一重の方だ。
 居場所に心当たりは?」
櫻子さんはいう

「学校の近くじゃないのか?」
磯崎さんの言葉に三奈美の顔があがる
「一重と電話がつながった時、後ろで鳥の鳴き声がした。
 オオヨシキリという、渡り鳥の声だ。この時期、日本にも来る。高校の近くの湿地にも来てた」

「一重は二年になったばかりの時、ある人と付き合いだしたと言ってた。
 その人、写真を撮るのが仕事で、珍しい蝶を撮影するために世界を旅しているって言ってた。その人が日本が帰ってきた時、いつもあっていた場所がある」

「先生、一重と話してきます」
三奈美は身を乗り出して言う
「…三奈美」

「先生! お願い」
そう言うと、三奈美は家から飛び出す
後を追う櫻子たちだが、三奈美に振り切られてしまう

しかし、三奈美の情報から櫻子さんはその場所を探り当てた
「何故、私たちをまこうとしたんだ?」
何も言わない三奈美

磯崎さんがログハウスへと向かい、櫻子さんは草原に向かう
「何してるんですか?」
「ここは人目に付きにくい。
 確かに男女の逢瀬など、ひめゴトを行うのに絶好の場所だ。それ以外にも……」

櫻子さんは周囲を見渡し、やけに育っている植物を発見する
「あそこだけ野ばらが色鮮やかに成長している」
そこに向かおうとした櫻子さんを必死に止める三奈美
「待って!」

そんな三奈美の抵抗をよそに
櫻子さんは組み立て式のスコップを用意すると、そこを掘り始めた

やめて!と叫ぶ三奈美に櫻子さんは言う
「罪悪感に秘めたまま、これ以上耐えられるとでも?」
その言葉に三奈美の行動が止まった

一方、磯崎さんは部屋に佇む一重を発見した
「一重………よかった」
「先生……来てくれたんだ」

「今、三奈美も外に」
そう言う磯崎さんに一重は窓から櫻子さんの姿を見る
思わず、走り出す一重

ゴム手袋をし、骨を取り出す櫻子さん
「人間の橈骨だ……」
「え?」

「海外の墓地に咲いていた薔薇がより美しく色鮮やかに咲いていた事例がある。
 ここのバラだけ成長が進んでいるのは特別な養分を吸収したからだろう。人骨から出るカルシウムを」
櫻子さんは言う

一重さんと磯崎さんが櫻子さんの元へ合流
「九条さん……それ」
「二葉か?……」
櫻子さんは一重と三奈美に問いかける

「此処で何があったんだ?」
櫻子さんは問う
「一重……三奈美……」

「……自殺だったの。
 二葉はここで自分で首をつって死んだの」

絞り出すように三奈美が言った

”「ねぇ、3人で死のう?」”
二葉が言い出したのだ。
死ねば、親が後悔するだろうと。

「そんな理由で?」
驚く正太郎に三奈美も言った
「あたしだって、馬鹿じゃんって思った。だから、出てって。
 でも、二人が心配になって……」

”三奈美が慌てて戻ると、二葉は扉のドアノブで首をつって死んでいた。
「警察……」
警察を呼びに行こうとすると、一重が止めた

「待って! 私たちも捕まるの。だって……二葉がずっと死にたいって言ってたの知ってて、止めなかった。
 騒ぎになったら、私たちのせいだって言われる。私たちの人生、めちゃくちゃになっちゃう」”

「二葉の死体が見つからなきゃいい。そうすれば、私たちが疑われることもない。
 二葉は勝手に自殺したんだからって。そう、自分に言い聞かせて」
三奈美は言う

「一重……もう無理だよ」
三奈美がそう言って、一重を抱きしめる
「警察にちゃんと言おう。二葉は自殺だったって、ちゃんと話そう」

「何を言っている?」
櫻子さんは言う
その言葉に櫻子さんの方に注目する

「この遺体は自殺ではない」
「え?」

「甲状軟骨と舌骨が折れている。
 10代後半のこれらの骨は柔軟で、首を吊った場合、よほど体重が重いか、高い所から飛び降りるなどしなければ、折れることはない」

「ドアノブで首を吊ったくらいでは到底折れない」
「どういうことですか?」

「誰かが首を絞めて殺したんだ」
その言葉に磯崎さんたちはひとえに視線が集める
「……違う。私じゃない!」

「馬乗りになって、体重をかけたんだ」
櫻子さんは言う
「そんなことまで……」

「自殺だって言ったよね…?
 だから私は、一重の為にも二葉を埋めて……」
三奈美は一重に詰め寄る
「なのに……一重が殺してたの?」

「……違う」
否定するひとえ
「一重……」

すると、三奈美を人質にガラス片を突き付ける一重
一重はある地点まで行くと、どこかへと走り去ってしまった

正太郎は刑事さんたちに連絡。磯崎さんは一重を追いかける
二葉と思われる白骨遺体が見つかったと
櫻子さんは二葉の白骨遺体のもとにいる

一重は学校の屋上にいた
驚く一重だが、磯崎さんは言う
「二葉と約束したんだ。二葉に羽が生えたら、三奈美と一緒に飛んで行こうって。
 何があったんだ?」

「……あの時、私も死ぬつもりだった。
 でも怖くなって……やめようって言ったんだけど、二葉が許してくれなくて……」
一重は言う

二葉は一重を殺して、自分も死ぬと。
頑なに一緒に死のうとする二葉に一重は……

「無我夢中で、殺したくなんかなかった。気がついたら二葉が……。
 怖かった……」
一重は言う

「だから私は逃げた。
 ……でも、今度こそ私が二葉の所に行く。どっかと遠くに」
一重は屋上の端っこに上がってしまう

「一重…!!」
磯崎さんは自殺をしようとする一重に止めることに成功する


「……すまなかった」
そう謝る磯崎さん
「なんで先生が謝るの?」

「俺は……二葉の事件の責任を取って、やめたんじゃない。
 俺も怖くて、逃げたんだ」

磯崎さんはいう

「二葉の事があるまで、お前達の事なんでも分かってるつもりだった。もっと向き合うべきだった。なのに……お前たちが苦しんでる事も分からずに」
「すまない……」
一重は逮捕され、三奈美も死体遺棄で逮捕された。

二葉の遺体の近くから、もう一つ遺体が発見される
それは蝶骸骨が抜き取られた白骨遺体だった

つまり、一重が交際していた男が怪しい。
そこを密会場所にしていたのだから

ここまで読んでくれてありがとうございました!
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