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子牙の口から話される”太公望になった理由”とは? 第二十九話感想 封神しない演義 ASUKA6月号(2018年4月発売)

此花(このはな)です

 

今回はASUKAに連載されている”封神しない演義”の第二十九話の感想を書いていきたいと思います

 

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 「”見ていた世界が変わった。信じていたものが意味を無くした。すべては真実を知った”あの日”からー…”」

 

29話は子牙の過去編。

子牙はなぜ、太公望になったのか、本当の理由が明かされます

悲しい子牙の物語。

 

今回はあらすじがないので、前回のを使用します

封神しない演義のあらすじ
ある日、物置で探し物をしていたさきは、母親(封神演義オタク)のコレクションとおぼしき古い巻物を見つける。固い紐を解いた瞬間、どういうわけか古代中国の「殷王朝」、「封神演義」の世界にワープ!

偶然さきを釣り上げた、ぐーたらイケメン「太公望(姜子牙)」とその騎獣「四不像」と行動を共にすることになる。さきには宝貝(パオペエ)の副作用を無効化する能力があり、この世界の「天命」に縛られない存在であることから、自分の代わりに「太公望」に…切望する姜子牙。
多くの命を殺せる役割「太公望」を、異世界からのさきならば、覆せるのでは…?と期待をかけていた。
さきは「天命」で苦しむ人々を助ける為、「一人」ではなく、姜子牙と「二人」で太公望という運命を背負う覚悟を決めるのだった。

 

前号までのあらすじ(28話時点のもの)
封神を遂行していた黒幕は、殷の宰相・商容だった。さらに死んだと思われていた賈氏も天化も、実は生きていた。子牙の作戦によって、ようやく商容を捕える事に成功し、封神阻止にまた一歩近づくことができたさきたち。

しかしさきは子牙から衝撃の真実を聞かされる。それはさきの父親が聞仲という事だった。さきは聞仲に対してよい印象を持ってなかったため、「感動の親子再会」とはならず、しかも無愛想な聞仲の態度によって、親子の溝はますます深まるばかりだった。

聞仲が父親である事を受け入れられないさきを見て、楊戩は聞仲とさきの母親・早苗のなれ初めを話した。
「天眼」(未来を見通す力)によって、殷王朝滅亡を知った聞仲は、それを回避すべく、「時空渡り(ときわたり)」という呪術を使い、さらに未来へ飛ぶことになった。そこで力を使い果たし、生き倒れたところを救ったのが早苗だった。

母親と自分を残し、一人だけ『封神演義』の世界に戻った聞仲に怒りを覚えるさきだったが、早苗とさきを現代に残したのは、二人を危険な目に遭わせたくなかったからという聞仲の気持ちを知り、さきは少しだけ心を開いたーー。

 

 

さて、本編の感想へ行きましょうか!

太公望となったあの日から…」

子牙は語る

「子牙が太公望になった日…? 」

 

「――……邑(むら)を焼かれ、故郷を失った子供たちだけの逃避行は想像を絶するものでした…。飢えに苦しみ…殷兵に追われ…他の部族に捕まり…

 何度も死地をさまよいながら、『孤竹(こちく)』というはるか彼方の邑(むら)を目指しました」

「そんな遠くに…?」

 

「この焼印には居場所を特定する呪(まじない)が込められていて、

 力が及ばない所まで逃げる必要があったのです」

子牙の手の甲にあるあざ。

 

「数年の逃避行の末…私達は孤竹へとたどり着きました。そこは殷王朝から一切の干渉を受けない平和な土地で、移民の私達を快く受け入れてくれました」

 

「その頃には私も成人し…名を『呂尚』に改め…

 子供たちの中でも一番年が近かった『彪(ひょう)』に皆を任せ、度々山に住む洞人に文字や剣術を習いに行くようになっていました」

 

「その洞人こそ、私の師…元始天尊様だったのです」

「えぇ!?」

 

”「お主はわしが育てた中でも特に筋がよい。

 今後は仙人界での修行に移行するがよいじゃろう」

元始天尊様は言う

「…お師匠様、私には果たせねばならぬ悲願がございます」

 

「それは殷王朝を倒すことじゃな」

言い当てられる

「!」

 

「…じゃが、人に王朝は倒せぬ。それが出来るのは天の意思に沿う者…

 人ならざる者だけじゃ」

「人ならざる者…?」

 

「そうじゃ、その者こそ『太公望』である」

太公望…?」

 

「『太公』とは人々の『父』…すなわち『天』を表し、天が『望』んだ使いのことを我々は『太公望』と呼ぶのじゃ」

「これから数十年後先に天は王朝の変革を望んである」

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「お主がその変革の指導者、太公望となるがよい」

元始天尊様は言う

 

「……当時の私はこれで殷王朝を倒すことが出来ると…

 一族の仇が討てると信じて修行を重ねました」

子牙は言う

 

”「――…呂尚、最近はあまり邑に帰ってこれねぇんだな。髪もこんな真っ白になっちまって…どんだけ厳しい修行してんだよ?」

「彪(ひょう)…

 いつも皆を任せっきりですいません」

 

「しかしこれが…『太公望』こそが

 殷を倒せる最善の路(みち)だと思っています」

呂尚(過去の子牙)はいう

 

「今や呂一族はたったの6人になっちまったけど…お前が族長として頑張ってることくらい、皆もわかってるんだぜ? 

 俺達は全員、お前に付いていくって決めたんだ。だからあんま独りで抱え込むなよな!」

 

「…っつーか、なんだよその堅苦しい口調!」

「おや、ダメですか? 少しでも威厳が出るかと思ったのですが」

 

「背伸びしすぎだろ!」

「ははっ、確かに」”

 

「――…しかし、私は仙人界で修業を積むに連れて…

 どうやって抗えない『天』の存在を知りました」

子牙は語る

 

”「仙人界に封じられている天命の数々は曲げられない…。……では、

 呂一族が殷に襲われたのもあらかじめ、天命で決められていたのでは…――…?」

呂尚は思う

 

「私は『太公望』に疑問を持ち始め…仙人界での修行の合間に呂一族について記された『天命』を探しました。

 …そしてとうとう、石碑(それ)を見つけてしまったのです」

 

「そこにはこう記されていました…」

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「『邑を焼かれし子羊はその胸に復讐を誓い、

 仙の力を得て、多大な犠牲の上に新王朝を築くであろう。その名を太公望と記す』」

 

「…太公望…。…やはり呂一族の天命はあらかじめ決められていたのか…。子羊とは羌(きょう)族のこと…。そして焼かれたのは『呂』の邑…。……一族が襲われたから、私が太公望に選ばれたのだろうか?」

 

「それとも私が太公望だったから…私達の村が焼かれたのだろうか…?」

「(――…わからない)」

 

「いったい何処から決められていたんだ?」

わからない

「誰かそれを決めたんだ?」

わからない

「多大な犠牲とはいったいなんだ…?」

わからない…

 

”こんな天命(事実)を

「これからも太公望(わたし)のせいで、多くの命が奪われてるというのか…?!」

人に受け入れろというのか…!?”

 

”「――…人に王朝は倒せぬ。

 それが出来るのは…人ならざる者だけじゃ」”

元始天尊様の言葉がよみがえる

 

「―――…これが…人ならざる者…」

”「太公望(わたし)の存在こそが…多くの死を呼ぶ……。

 死の引き金になる――…”」

 

「ふざけるなっ!! 

 一族の復讐をあきらめて、お前だけこの村を出て行くだぁ!?」

彪は怒鳴り、呂尚を叩いた

 

「彪、落ち着けよ…」

一族の一人が彪を止めようするが

「離せ! 呂尚は俺達の長だ! 

 そいつが一族を捨てるといったんだぞ!」

 

「…現在の、殷の王・帝乙(ていいつ)は重い病にかかっているそうです。

 あと数年もたないでしょう…。私達が手を下すまでもない…」

”せめて…”

 

「もういいじゃないですか…それで…」

”すべて忘れてしまえれば良かったのに…”

呂尚は思う

 

すると、彪は呂尚の胸ぐらをつかみ

「じゃあ、次の王を殺せばいいだろう!」

そう叫んだ

 

「次期王はまだ幼く…私達とは関係ない…。

 それでは復讐の連鎖が切れないだろう」

呂尚はいう

「なんだよそれ…!俺達で殷王朝を倒すんじゃ…なかったのかよ…!」

 

「……すまない…」

”…真実を知った時、消えてしまいたいと思った。

太公望が死ねば何か変わるのではないかと…”

 

(あぁ…違う…)

”石碑には『邑を焼かれし子羊』と記してあったのだ…。私が死んでもあの子たちの誰かが次の太公望にされてしまう…。

 

そして『多大な犠牲』ということは子供たちの中からも犠牲者が出るのかもしれない…。復讐することも……死ぬこともできない…”

 

「”……では、人であることも、呂の民であることも…仲間の絆さえも…すべてを捨てよう…”」

呂尚は長かった髪を自らの手で切った

 

「”今の私にできるのは、他者との関わりを絶ち、天命を先延ばしにすることだけ…。太公望として…何もせずに、ただ立ち止まろう」

「せめてこの子達が大人になるまで…」

「出来る限り長く生きられるように…どうか幸せに…”」

 

「――…これが生き残った呂一族としての最後の言葉です。復讐など忘れ…この邑で平穏に生きてください」

そう、呂尚として、最後の言葉を言った子牙

 

「許さない…。俺は絶対に許さないからな…!

 裏切り者…っ!!」

そう彪は叫んでいた

 

「――…そうして、私は仲間を捨て…『呂尚』の名さえも捨てて、

 『姜子牙』として仙人界に身を隠したのです」

「………」

 

「ですから…これまでの人生を天命に縛られてきた私はとって、

 天命に縛られない、さきの存在はまさに奇跡なんですよ」

 子牙は言う

 

すると、さきはキッと子牙を睨んだ

「さ…さき?(怒っている?)」

戸惑う子牙

 

急にさきは子牙を抱きしめる

「なぜ、急に抱きしめる?」

今度はさきが抱きしめるのか(笑)

 

「子牙は『家族』を天命から守っていたんでしょう! 

 捨てたなんて言い方して、自分を責めないで…!」

「もっと子牙自身を大事にしてほしい!」

 

”「――…閉ざされたていた路(みち)に…光が灯っていく…。君が示す路にはいつも光があふれている。君でよかった。君に出会えて、君を愛することが出来て…」

「――…よかった」”

子牙はさきの瞳の近くを舐めあげた

…またやった(笑)

 

”「――…たとえ…もうすぐ君が元の世界へ帰ってしまうとしても…

 それまで立ち止まらずに進もう」”

そう決意する子牙だった

 

子牙は家族を守る為に”太公望”になった。

誰も殺さない太公望になる、というさきの提案は救いだったんだな…

 

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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